RADWIMPS、対バンツアー第七夜目でクリープハイプと激突

access_time create folderエンタメ

11月25日にニューシングル「記号として / ‘I' Novel 」をリリースするRADWIMPSが、11月20日より同作のジャケット写真から派生したアイコン企画をスタートさせた。

11月18日(水)@Zepp Fukuoka (RADWIMPS) (okmusic UP's)

「 ‘I’ 」のアイコンが印象的なニューシングル「記号として / ‘I’ Novel」。私小説を意味する「I Novel」の「I」でありつつも、「I=私」であり「愛」であり様々な解釈ができる記号としても機能している。この「I」を全アルファベット・数字のパターンで作成した物が10th ANNIVERSARYのニューシングルページに用意してあるとのことなので、是非SNSのアイコンなどに活用してほしい。

また、彼らは10周年を記念して対バンツアーを開催中。11月18日にはクリープハイプを迎え、Zepp Fukuokaにてライブを行なった。その会場は開演前から紅潮した顔のファンが多く、うわずったような、火薬がチリチリするような空気が流れていた。

会場が暗くなり、クリープハイプが登場すると大歓声が起こると1曲目の「イノチミジカシコイセヨオトメ」が始まり、会場が揺れ始めた。RADWIMPSのタオルを首にかけたファンもガンガン飛び跳ね、尋常ではなく床が揺れる。「手と手」「愛の標識」と演奏したあと、「普段いろんなバンドと対バンしていて、負けたくないって気持ちもどこかであって、いつもは相手のことは言わないのだけど、今日は嬉しいので言います。呼んでくれてありがとうございます」と語り、また会場が揺れる。

ライブの中盤で披露された「オレンジ」。「オレンジの光の先へ / その先へ」と観客が強く手を伸ばしている。手を伸ばしたら、クリープハイプの先にあるものに触れるかのように。ステージでのオレンジの光は一転青になり、「憂、燦々」が始まる。アップテンポの曲では、観客が縦に飛び跳ねるので床が揺れるのだが、このようなミディアムの曲では、1階アリーナの観客が前後左右にぐらんぐらんと揺れ続けている。みんなが一歩でも前で、尾崎の歌を聴こうとして、真ん中に向かって全員が押し続けた結果、地震でプレートが跳ねるように、左右のどこかにチカラが分散して人波が崩れていく。研ぎ澄まされた緊張感のある演奏は、観客にそんな反応をさせていた。

「RADWIMPSは、ずっと付き合ってて最近結婚したらしい彼女と、4枚目のアルバムをずっと聴いてました。残りの曲も、一生懸命やります」と、後半戦の「ウワノソラ」から「HE IS MINE」までの展開は、バンドが別な次元に入ったかのようなドライブ感に圧倒された。
 
RADWIMPSのライブは壮絶なまでにグルーブをし続け、ツインドラムは、風神雷神のような凄みが出ていた。「クリープハイプ、出てくれてありがとう。あの曲が生で聴けてホントに嬉しかったです」と、野田のコメントが会場を沸かした。「憂、燦々」を聴いて、「なんだ、この曲は!」と思ったそうだ。

「デビュー10周年と言うことで、ツアーをやっています。こんなに長くやるとは思ってもいなかったけれど、昔から知っているとか、今日知ったとかは関係なくて、目の前にいるあなたのおかげで今もやれています。10周年と言っても、まだまだ3行目あたりのこの人生って思っています」

「3行目あたりのこの人生」というコメントで、大きな歓声が起きる。これは、11月25日発売の新曲「 ‘I’ Novel 」の一節だ。この歓声は、対バンツアーが始まった頃には、なかったリアクションだ。リスナーのカラダの中に歌詞が染みわたっているのが感じられた。RADWIMPSの歌はいつもこうやって、リスナーのカラダの中で育ち、その人だけの歌になる。

RADWIMPSとクリープハイプ。両者とも厳密に正確に、他者と1対1のコミュニケーションを追求し、それを表現してきた。その根幹にいる、野田洋次郎と、尾崎世界観。二人とも、とてつもなく誠実な人なのだろう。自分が信じている相手、リスナーや目の前にいる観客に対してだ。二人は、自分が傷つこうが、何かを損なわれようが、そんなことはいとわずに、誠実に向き合おうとする。もっと楽で効率の良い方法も知っているし、それも出来るのだけれど、そうしようとしない。愚直なまでに、自分を届けることに日々の全てを使う。何故、二人がそうなったのかと、考えながらライブを観ていた。たぶん、彼らのありのままを、一滴でも多く吸収したくて、日々を使うファンがいるからだと思う。

RADWIMPSの対バンツアーに出たあと、きのこ帝国の佐藤は、こう語っていた。

「RADWIMPSのお客さんは、暖かいですね。お客さんはバンドを映し出す鏡だと言うけれど、ホントなんですね。RADWIMPSのメンバーもお客さんも暖かくて、たくさん救ってもらいました」

ハナレグミのライブでは、アンコールで登場した永積が「素晴らしいオーディエンスだよね。一緒に音楽を作ってんだなって、感動しました」と言っていた。

RADWIMPSと観客は、10年かけてそういう関係性を作ってきた。それが手紙のように「 ‘I’ Novel 」の歌詞に編み込まれている。

photo by 植本一子

■RADWIMPS 10th ANNIVERSARY スペシャルサイト
http://www.radwimps.jp/10th/

【ライブ情報】
『10th ANNIVERSARY LIVE TOUR RADWIMPSの胎盤』
11月23日(月・祝)  横浜アリーナ
Guest Act : Spitz
11月24日(火)  横浜アリーナ
Guest Act : いきものがかり
11月25日(水)  横浜アリーナ
Guest Act : ONE OK ROCK
11月28日(土)  Zepp Tokyo  
Guest Act : Mr.Children
※終了分は割愛

ワンマンライブ『10th ANNIVERSARY LIVE TOUR FINAL RADWIMPSのはじまりはじまり』
12月23日(水・祝) 幕張メッセ国際展示場
開場/開演時間 16:30 / 18:00
■チケット一般抽選販売
11月12日(木)12:00〜11月27日( 金 )12:00 まで
http://eplus.jp/rad10th-1223/
■チケット一般発売
12月05日(土) 10:00 より発売開始

11月18日(水)@Zepp Fukuoka (RADWIMPS) (okmusic UP's) 11月18日(水)@Zepp Fukuoka (RADWIMPS) (okmusic UP's) 11月18日(水)@Zepp Fukuoka (クリープハイプ) (okmusic UP's) 11月18日(水)@Zepp Fukuoka (クリープハイプ) (okmusic UP's) 11月18日(水)@Zepp Fukuoka (クリープハイプ) (okmusic UP's)
  1. HOME
  2. エンタメ
  3. RADWIMPS、対バンツアー第七夜目でクリープハイプと激突
access_time create folderエンタメ
local_offer
OKMusic

OKMusic

ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

ウェブサイト: http://okmusic.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。