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トーンモバイルを支える人々―発明のつまったコールセンター

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佐賀県唐津市。虹の松原や唐津くんち等で知られるこの街に、2008年スーパーの跡地を利用して作られたのが「スマートワークス」。プロバイダー業や格安SIMを提供するDTIとトーンモバイル専用のロジスティクス、コールセンター、BPOセンターをまかなうこちらを「いちから発明したもの」と語る、トーンモバイル株式会社・石田宏樹代表取締役社長。報道陣向けお披露目会でその全貌が明らかに。
 
スーパー跡地をわずか半年でコールセンターに
 「地元に貢献できて嬉しい」——そう語る石田社長は佐賀県生まれ。1995年、当時まだ大学生だった石田社長は株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(以下、DTI)設立に参画。2000年同社を離れ、株式会社フリービットを設立後、2007年DTIを買収。同年11月、唐津市と進出協定を結び、オペレータの採用活動を開始。12月にはスーパーの跡地をコールセンターにすべくレイアウト設計を始め、100名以上採用。石田社長自ら行ったプログラムをベースに研修を行い、赤坂にあったコールセンター機能を協定締結からわずか半年後の2008年4月に移設後、初稼働。

「一番気を遣った」と洩らしたのがセキュリティ。建物に対する対策もさることながら、スタッフが多いいことから、カードセキュリティシステムとカメラセキュリティシステムを導入。さらに手荷物はすべてロッカーに収納し、専用の透明なビニール袋に貴重品等入れて入室する徹底ぶり。

 現在の従業員数107名、延べ採用人数289名。機微な情報を扱い、安定した状態でのオペレーションを保つために正社員88%と、国内のコールセンター非正規労働者87%とは逆の雇用形態を推進。離職率も9%と、コールセンターの平均15.6%を下回り、なかには産休3回とったスタッフもいるとか。採用テストもユニークで、コンピテンシーテストという行動特性に特化したものを使用しているとのこと。

 

スマートワークスの役割

 ここスマートワークスは、「インターネットビジネスを通じて地域社会に貢献する」というTONEの理念のシンボルとして顧客価値を最大化すべく、ロジスティクスからSIM作成、販売、サービスまで行っています。

トラックがそのまま入るというロジスティクスセンターに搬入後、ひとつひとつ丁寧に検品が行われている。多いときにはスタッフ総出で行うも、「常に製品を待ちわびる人に想いをこめている」とのこと。

 渋谷で企画・開発後、ハードウェア製造拠点として知られる中国・深センでつくられた端末が福岡を経てこちらに届き、隅々まで検品。フリービットがMVNEとして提供している事業者向けSIMの一括作成・発送も行っており、1人100枚/時間発行でき(自社調査で他社は1人20枚/時間程度)、1ヶ月で17万枚のSIMが製造可能とのこと。スピードでいえばもうひとつ。与信担当は契約者の通信事業や金融ブラックリスト等確認し、約30秒ほどでインカムで結果を返しており、お客様をお待たせしない秘訣のひとつといいます。

 こちらはトーンモバイルではおなじみのサービス「遠隔サポート」。現地では写真の切り抜きをするデモンストレーションが行われました。無料で行っているのはトーンモバイルだけということもあり、お客様からの反応も上々。実はSIM通編集部スタッフでも78歳になる母親がらくらくホンから初スマホとしてトーンモバイルに切り替えるというので、2週にわたり車で片道40分の道のりを通って教えに行ったものの、かなり根気のいる作業だったもよう。コールセンターがあることは知っていたものの、仕組みを目の当たりにし、頼ればよかったと同時に、「これなら安心して母親も習得できそう」と思ったとは本人の弁。

 

当日、スマートワークスで撮った写真が転写。このあと報道陣へのお土産として配られた。

 オリジナル保護ケース作成もこちらで行っています。管理画面上でリアルタイムに注文画面が表示されたら作成へ。専用のFABシステムと3D転写機を使い作り上げる工程も披露されました。

こうした業務を日々行うだけでなく、コールセンター洗練化にも取り組む同社。応対コンクールに応募したりKPIを設けたり等、応答率を適正水準へ押し上げる取り組みも欠かさないのは「顧客満足度を上げるため」と石田社長。今後は東京にも物流センターを構える予定とのこと。

 

TSUTAYAでの店舗展開

 「ライフスタイルにとけこむテクノロジーを目指していくためにCCCと組んだ」という石田社長。契約者の内訳をみると、4割がTONE目当て、6割がTSUTAYAにふらっと訪れて知ったことから、TSUTAYAのブランド力を身をもって体感したといいます。現在、トーンモバイル直営13店舗で展開していますが、TSUTAYAフランチャイズ各店舗にも移管していきたいとのこと。

 西日本最大級の広さを誇り、月間30万人ほど訪れるというTSUTAYA天神駅前福岡ビル店では6月からTONEを扱っています。あえてゲームや音楽を扱うエリアにかまえた背景に、「音楽を楽しんでいるお客様にとってTONEが『手のひらTSUTAYA』のような位置づけにならないかと思っている。加盟店へ販売するロールモデルを作っていきたい」と話すのは、株式会社TSUTAYA鎌浦慎一郎九州カンパニー社長。

 

同フロアにはTONEが購入できる窓口や音楽CDのデータをそのままスマホへ取り込める「T-Air」、数々のスマホアクセサリのほか、他店より買い取り価格を高めに設定しているという中古端末ショーケースが陳列されていました。

 

石田社長の目指す「TONE」

 格安スマホの注目が浴びていることについて、「私達はあらゆるものをシンプルにしただけであって、それで安くなった。シンプルに簡単にしていくのが重要なミッション」とし、「単に格安スマホの提供ではなく新しいコンピュータを作っていく」ことを訴えました。「私達はコンピュータからスタートした。携帯電話の成長の先にスマホがあるのではなく、コンピュータをベースに電話をすべてITで実装するのがTONEの最大の特徴。山の登り方が違う」。

石田社長は続けます。

 「世の中の技術がどんどん加速していき、2020年から2040年人間の脳を越えていくんじゃないかと言われている。シンギュラリティ(技術的特異点)が概念を理解し始めた瞬間から倍増倍増で動いている。コンピュータと人間がリンクされ、あらゆる進歩が加速度的に変化しているが、我々はあくまでコンピュータが人間と寄り添うよりよい時代をつくっていきたい。この時代のかたちをデザインしていくには、2世代から3世代かかると思っている。ツタヤでスマホを売るんじゃなくてこの時代のコンピュータやライフスタイルをデザインしないとならない」

 現在、40代契約者が多く(子供の契約をするため)、満足度(2015年9月〜10月TONE購入者へのアンケート)を見てみると、Crewへの接客への印象や説明のわかりやすさ、TONE店舗の印象、TONE通信速度(3GSで500kbps~600kbps)、サイズでは90%以上満足度を誇る一方、TONE満足度は75%にとどまったことから、「17日に発表する端末で一掃する」と宣言。3大キャリアではできないようなサービスを提供していくとのこと。

 

おまけ
 

 この日、報道陣にふるまわれたランチは「佐賀の名物を集めた」というだけあり、海の幸・山の幸がふんだんに盛り込まれ、一同がっしり胃袋をつかまれてしまいました。トーンモバイルのかかげる「顧客満足度」をここでも体現。そして、17日に発表される新端末への意気込みを感じました。

(文:SIM通編集部)

 

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