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法律自体の違憲性を問う裁判って可能?

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Q.

 安保関連法案が衆議院で可決され、当該法案が「違憲なのではないか?」という議論が巻き起こったのは記憶に新しいところだと思います。
 さて、仮に「安保関連法が憲法に反しているから無効だ!」と争おうと考えた人がいるとします。

 日本において法令自体の違憲性を問う裁判は可能でしょうか?

(1)できる
(2)できない

A.

正解(2)できない

 日本において、法令自体の違憲性を問うような裁判はできません。仮に訴えたとしても、訴えの利益がないとして「却下判決」(門前払い判決)がなされます。

 これは、日本の司法制度が付随的違憲審査制を採用していることに由来します。
 付随的違憲審査制とは、「具体的な事件を解決するにあたって、それに必要な限度で合憲か違憲かを判断する」仕組みとなります。
 一方、ドイツなどでは抽象的違憲審査制が導入されており、法令自体の違憲性を問うことが可能な仕組みが採用されています。

 仮に安保関連法の違憲性を争うのであれば、次のような例が考えられます。
 たとえば、安保関連法に基づいて自衛隊の海外派遣がなされたときに、その海外派遣という決定(これを行政処分と捉えて)が違憲であるとして、行政行為の取消訴訟を提起するという方法がありえます(行政事件訴訟法3条1項などで規定される抗告訴訟)。

 付随的違憲審査制の場合、いったん法律が成立するとなかなかその法令自体の違憲性を問うのがしづらい仕組みであると言えます。
 そのため、議論を尽くして法整備を行うことが必要になるのですが、それができているかには疑問符が付いてしまう状況だと言えるのではないでしょうか?

元記事

法律自体の違憲性を問う裁判って可能?

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