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一味違うマダガスカル旅 − 100匹の希少種を求めて

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筆者撮影

初めまして。TRiPORTライターのTaniです。
皆さんはマダガスカルと聞いて何を思い浮かべますか?

「アフリカの島国」「バオバブの木」「キツネザル」「イランイラン(香水)」、童謡「アイアイ」の舞台もマダガスカルです。私にとってマダガスカルのイメージは「独特な生態系」というものでした。幼少の頃から自力でマダガスカルの生物を観察することを夢見ていたので、旅先として迷わずそこを選びました。

小動物・固有種探しが3度の飯よりも大好きな私はマダガスカル滞在中、6回のネイチャートレッキングを敢行。今回はアンダシベ(ペリネ国立公園)でのカエル探しについてお話しします。

人口50名も満たない村へ

アンダシベは熱帯雨林が154km²も広がるエリア。多くの旅行者はマダガスカル最大の原猿「インドリ」を観察するために訪問するのですが、私の目的はゴールデンマンテッラ(以下、GM)というカエル。

アンダシベのみに生息し、個体数は100匹以下と言われる希少種。是が非でもこのオレンジ色に輝くカエルを観察したいと思い、現地を訪れました。

GMが生息する場所は一般的に開放されているエリアではなく、アンダシベから北に30キロほど進んだ村にあります。ガイドと共に訪れ、許可証と気持ちばかりのお土産を渡してから入域しました。

人口50名も満たない村ですが、 学校もありますし、今にも崩れそうな木造の小さな商店もあります。観光地化していない場所を訪れるとそれだけで刺激になり、独特の雰囲気が私を緊張に包んでくれます。

筆者撮影

恐る恐る近づいてくる子供達に対し、こちらがWELCOMEな態度を見せると一気に距離感が縮まり、走って寄ってきてくれます。これもまた旅の魅力。ちなみにこの村、カエル好きの観光客しか訪問しないと言うこともあり、訪問者は月に20名程とのこと。

私にとっては入域でも、地元の人にとって、ここは「普段」の生活空間。田に稲が植えられ、畦道を歩いていると日本の田舎を散策しているような錯覚に陥ります。湿度も70%以上と、日本の夏に非常に似ています。

20年間心の中に貯めておいた「夢の一瞬」

畦道を歩く事40分。ガイドが「この辺りのみにGMが存在する。さあ、見つけよう!」と案内してくれます。GMを探すために昨晩から興奮気味だった私は、ここぞとばかりにはしゃぎ、「ガイドよりも早く見つけよう!」と意気込んでいました。

訪れた時期は乾季だったので、GMの生息地域は狭く、およそ900m²ほどの広さ。散策範囲は狭いものの、ぬかるんだ足下を動くのは容易ではなく、一歩踏み出すごとに汗が吹き出し、衣服は泥で汚れてしまいます。蚊もブンブンと飛んでいる状況…(マラリア原虫を保有する、ハマダラカも存在します)。しかし、めげる訳にはいきません。私はGMを捕まえるためにここに来たのですから。

散策を初めて30分。朽ち果てた1メートル程の大木をどかした瞬間、オレンジ色のGMが驚いた表情で逃げ惑いました。探し求めていた宝石をついに見つけたのです。思わず少年のように「I just find the one !」と大声で叫んでしまう31歳(私です)。 体長3センチほどのGMが今まさに私の目の前にいる。私が20年ほど心の中に貯めておいた「夢の一瞬」でした。探し求めていた宝物を見つけた瞬間の気持ちは何事にも代え難いものです。丁寧に写真を撮らせてもらい、再び彼らの家に返します。

筆者撮影

こうした珍エリアを訪問するには時間と根気と運が必要です。しかしそれでも自分の趣味を追求し続け、好奇心を満たすことは素晴らしいと身をもって実感しました。

マダガスカルの両生類の固有種は99%に及ぶと言われています。しかし、実態は恐らくまだ不明瞭でしょう。生物を研究し保護するよりも希少種を捕まえて諸外国に販売するほうが優先されているのが現実です。(※)小動物達の生活環境が壊されぬよう、私も小さいながら活動していく所存です。

(※)参考:WWF Japan

文・写真:大谷浩則

マダガスカルの旅行記はこちら

*Takuo Shikata「夢中で散策したバオバブ並木道-マダガスカル
*Masa Yoshimura「Madagascar

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