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オランダの版画家エッシャーも描いた南欧の風景に出会う旅

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Photo credit: Edicolante「なんと、ここもローマ!モンテチェリオ オランダの画家のM・C・エッシャーが見た景色を探しに行く旅

こんにちは。イタリア在住15年のTRiPORTライターのEdicolanteです。
先日、インターネットでオランダの版画家M.C.エッシャーの作品が見つかったという情報が載っていました。その作品である風景画のモデルがローマ県内のモンテチェリオであることを知り、実際にその町を訪れ、調べたことをご紹介します。

Photo credit: Edicolante「なんと、ここもローマ!モンテチェリオ オランダの画家のM・C・エッシャーが見た景色を探しに行く旅

モンテチェリオの街並みが描かれたエッシャーの未知の作品

今回のニュースは、だまし絵などの版画でよく知られるオランダのマウリッツ・エッシャー(Maurits Cornelis Escher, 1898年6月17日 – 1972年3月27日)の貴重な初期の作品が見つかったというものでした。

所有しているのは、オランダのデン・ハーグにある、ライへ・フォールハウト宮殿内のエッシャー美術館。この作品は、エッシャーの家族が競売にかけず、彼の美術館に売られました。彼の日記にも詳細が書かれていなかったため、どこが描かれたのかわかっていなかったのですが、学芸員のミッキー・ピラーの研究で、ローマ郊外のモンテチェリオを描いていたことが判明しました。

この作品は1924年3月、エッシャーがスイス人のイエッタ・ウミカーとの結婚の準備期間中に制作。透視法などのだまし絵で有名なエッシャーですが、こちらは風景版画です。しかし他の絵と同様に、彼の独特な世界が感じられる傑作になっています。

モンテチェリオへの行き方
電車でローマテルミニ駅から40分
グイドーニア=モンテチェリオ=サンタンジェロ駅で降り、バスかタクシーで。
COTRAL社のバスもローマから出ています。
時刻表などはこちら(イタリア語)

エッシャーのイタリア滞在期の旅

彼はイタリアに滞在していた期間(1923-1935)に、住んでいたローマを中心にたくさんの風景画を残しました。ローマの風景は版画のトーンを活かした夜景が素敵です! 今ほど灯りがない時代のローマの風景を、月明かりでロマンチックに、少しミステリアスに表現しているように感じます。

彼は旅や散歩が好きだったようで、作品のモチーフを探してあちこち歩き回っていたそうです。毎週末、ローマ近郊などを旅して歩いている筆者は大変共感できます。

筆者撮影:イタリア モンテチェリオにて

イタリア風景画が描かれた場所と代表作品
トスカーナ州

サンジミニャーノ『San Gimignano 1923』

ラツィオ州

ヴィトルキアーノ『Vitorchiano nel Cimino 1925』
バルバラーノ・ロマーノ『Barbarano, Cimino 1929』

カラブリア州

フィウマーラ『Fiumara, Calabria 1930』
トロペーア『Tropea, Calabria 1931』

カンパーニア州

日本でも人気の観光都市、アマルフィ海岸『Ravello and the Coast of Amalfi 1931』

シチリア島

『Temple of Segeste, Sicily 1932』
『Cloister of Monreale Sicily 1933』

アブルッツォ州

『カストロバルバ Castrovalva 』(1930年に風景画の最高傑作と言われる)

Photo credit: Edicolante「イタリア・アブルッツォ州 タリアコッツォ散策 美食と自然と街歩き

スペイン旅のエピソード

彼はイタリアに1923-1935年まで住んでいましたが、イタリア情勢、子供の問題などから、一家はスイスに移り住みました。しかしスイスの雪景色は好まず、次第に南欧へ行きたいと思い始めました。

そう思った彼はスペイン旅行を計画しましたが、船賃がありませんでした。なぜなら当時は無名の画家だったからです。でも幸運なことに、彼は乗船代金のかわりに旅の途中に制作する版画を船会社に譲渡するという条件で旅立つことができました。

結果からすれば、きっと幸運だったのは作品を受け取った船会社のほうでしょう。なんと、このとき船賃として制作された48枚の版画の中には、『幻窓』『マルセイユ』『貨物船』などが含まれていたのです。そしてスペイン旅行の後、エッシャーは後期に没頭した、だまし絵制作にかかります。

彼の作品を観て空想旅行を楽しもう

エッシャー作品画像は彼のオフィシャルサイトで観ることができます。日本では長崎県佐世保市のテーマパークハウステンボスが、約180点にも及ぶ世界有数のコレクションを所有しています。

彼の作品のファン、イタリア、スペインの旅が好きな人は、次の旅先を決めるアイディアとして、絵を使ってみてはいかがでしょうか? 彼も好んで描いた「幽霊村」と呼ばれるような断崖絶壁に建つ町、宮﨑駿作品の天空の城ラピュタを思わせるような、雲や霧で町の裾野が隠れると宙に浮かんで見えるような町が南欧にはたくさんありますよ。

出典:エッシャー オフィシャルサイト

ライター:Edicolante
Photo by: Edicolante「なんと、ここもローマ!モンテチェリオ オランダの画家のM・C・エッシャーが見た景色を探しに行く旅

イタリアの旅行記はこちら

*Edicolante「なんと、ここもローマ!モンテチェリオ オランダの画家のM・C・エッシャーが見た景色を探しに行く旅
*Edicolante「イタリア・アブルッツォ州 タリアコッツォ散策 美食と自然と街歩き

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