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小籔千豊「アイドルの恋愛禁止」について個人の感想を述べる

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 イキる、とは調子に乗る、勢いづく、威張る、偉そうにするなどの意味。吉本新喜劇・座長の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)は「イキる奴」が嫌いだという。小籔が、昨今話題となっているアイドルによる恋愛の是非について語った。

 * * *
 先日、恋愛禁止を破ったアイドルに対し、事務所へ65万円の損害賠償を支払うことを命じる判決がありました。契約条項に含まれていたということで法律的なことには口を出すつもりはありません。アイドルの恋愛について色々言われていますけど、僕は「恋愛したくて仕方ない気持ちを抑えて歪めてしまうのはどうなの?」と思っています。

 恋愛禁止を謳うAKB48のコンセプトは目新しかったけど、だからといって猫も杓子もどのグループも恋愛禁止なのは行き過ぎかなと。通販番組の「あくまで個人の感想」的に言わせていただければ、好きになる気持ちを代償としてアイドルというサイボーグを作り上げることは日本としてどうなのかなと思うんです。アイドルは今やクールジャパンのひとつだし、それこそ歌って踊って素敵な笑顔でみんなを元気にしてくれたらそれでいいじゃないですか。
 
 ファンも恋愛や結婚でショックを受けたと言いますけど、だったらそれまで「歌よかったよ」「ダンス最高」「君の笑顔で元気もらったよ」とか言ってたのはウソやったんかい! 「付き合えるかも」「結婚できるかも」しれへんから応援してただけかい! アイドルは歌やダンス、笑顔でみんなを元気にするのが本分ならば、誰と恋愛しようがかまへんと思うんですよね。
 
 福山雅治さんの結婚で「ましゃロス」だの、「仕事が手につかないから3日休みます」とか広がってますけど、そんなん福山さんを男として見てただけで、アーティストとしては見てなかったということになりますよ。
 
 それは何もファンだけが悪いんじゃなくて、そもそもアイドルやアーティストとどうにかなるわけもないのに、「付き合えるかも」と思わせて引っ張る商法はもうええんちゃうかな。たとえば1万人いるファンが本気でアイドルと結婚したいと考えたら、みんな婚期を逃し、出会いもなくなり、少子化が進み、人口バランスが狂って、日本崩壊につながるかもしれない。

 僕は自分の娘には年ごろになったら恋愛して欲しいと思うし、きっとアイドルの親もそうやと思います。さすがにその相手がパーティばかりやって、明け方までDJやってテキーラ飲んでるようなヤツだったら、「もっと公務員みたいなマジメに働いてるヤツと付き合え」と言いますが(笑)。そのコがええとこに嫁いで幸せになって欲しいと願うのもファンだと思うんです。だからアイドルが結婚してテンション下がるって、僕はホンマ理解できないです。
 
 極論を言えば、アイドルが恋愛も結婚もできず一生独身で独居老人としてひっそり亡くなり、「ああ、結婚してたら……」なんて言われる老後を強いてしまう人はホンマのファンじゃない。
 
 それよりも彼女の成功を望むなら、恋愛のひとつやふたつしてもらったほうが、艶のある女の子として女優とかに転身したりして、いい年の取り方ができる。かつてのアイドルたちだって「当時は恋愛してた」って、今になってテレビで言ってるじゃないですか。アイドルの恋愛禁止なんて“テイ(体裁)”でいいし、そんな目くじら立てて怒るもんでもないでしょう。
 
 そのコのことを本気で応援したいなら、ちゃんとした人生設計まで考えてあげたらいい。それこそファイナンシャルプランナーとかになって、「保険はここがいいよ」「収入のうち何%くらいは貯金したほうがいいよ」とか手紙でアドバイスしてあげたりしてそのコの70代、80代まで考えてあげるのがホンマのファンやないかと思いますね。

※SAPIO2015年12月号


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