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「この会議には30分48万円の原価がかかります」 無意味な集まりを減らす大胆な手法

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「この会議には30分48万円の原価がかかります」 無意味な集まりを減らす大胆な手法

ダラダラ続くだけで何も決まらない。お決まりの報告と上司の訓示で終わる――。そんな会議には意味を感じないし、出たくないと考える人は多いだろう。11月3日放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)では、無駄な会議を減らして業績アップにつなげた会社のユニークな手法を紹介していた。

病院経営を効率化するITシステムを手掛けるメディカル・データ・ビジョン(東京・千代田)は、「社内会議の原価を計算する」制度で会議を効率化させた。社長の岩崎博之氏(55歳)は、持論をこう語る。

「今の経営はスピード(が大事)。そのためには会議を減らすべき」

時間になったら途中でも終了。延長は厳禁

同社の毎週月曜日の定例会議は「この会議は30分48万円。1分間1万6000円の原価で進めます」という宣言で始まる。全員立ったままの朝礼のような形式だ。

1人1時間の会議原価は、従業員約160人の給与や福利厚生などの人件費を、総労働時間で割って出している。社内に貼り出された「職位別固定費」には、役員の1時間1万1000円から新入社員も含めたスタッフの5000円までが明記されている。

さらには1分ごとの金額まで記されているので、そこに参加者と時間数をかければ合計の会議原価も簡単に算出できる。岩崎社長は大の会議嫌いで、「会議の3回に2回はムダ」と語る。制度導入のきっかけは、会議は何か決めることが目的のはずが、参加者が何も考えてこないことが多かったからだという。

会議進行のルールは、まず議長を明確にして会議原価を宣言し、終了時間と会議の目的をはっきりさせる。時間になったら途中でも終了。延長は厳禁だ。総務の赤羽さんは、実施後は「会議の決定事項に必要ない人を呼ばなくなった」と明かす。

無駄な会議が多く、出たくなかった以前と比較し、「この会社では(会議は)出たくなければ出なくていい」としたうえで、いまの会議の原則をこう説明する。

「出たい人はアイデアを持ってきて下さい、という形で進める。会議のあるべき姿です」

大企業の労働組合などは大反対しそう

この日、赤羽さんが招集した参加者6人の会議原価は3万9000円。発言が次々と飛び出し、時間内で終わらせる緊張感もあって、議論は効率よく進んだ。決定も早く、予定時刻の12分前には終了。会社全体の会議時間は、以前より3分の1ほど減ったという。

制度は2006年からスタートし、定着には数年かかったものの、2011年頃から売り上げは20%以上増え続け、昨年(2014年)は東証マザーズに上場を果たした。社員にコスト意識が芽生え、他の業務の効率化にもつながった。

取材した大浜キャスターも、「自分が結論を出すという緊張感が、業務全体に当事者意識を持つきっかけになっている」と感想を述べた。

しかし継続するための努力も必要で、新しいプロジェクトが始まると一時的に会議が増えるため、「何度も会議を減らす」と言い続けることが必要だという。今後は「商談の時も終了時間を言わせるようにする」と、社外向けにも効率化を狙っていた。

1分ごとのコストと言われると、いちいち労務費を意識するようにプレッシャーをかけることになり、大企業の労働組合あたりが大反対しそうだ。でも実際には、無駄な会議がなくなるだけでも、働く人のモチベーションは上がると思う。(ライター:okei)

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