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世界のドローン20 ドローン開発の”これから”が見える、世界最大のインタラクティブイベント

米・テキサスのオースティンで、毎年3月に開催されるイベント「SXSW」(South by Southwest)。Music(ミュージック)、Film(フィルム)、Interactive(インタラクティブ)の異なる3ジャンルをひとつに集め、それぞれが影響し合いながら、時代を変えるクリエイティブやイノベーション、スタートアップビジネスを発表するという、ほかにはないユニークな特徴を持った国際イベントである。特に近年は、優秀なスタートアップを世界から集めて紹介するイベントとしても注目を集めている。

3つのジャンルはそれぞれ開催時期が異なり、IT関連の話題を取り上げるInteractiveは3月13日から17日に開催され、そのあいだ、全体で1,000を超える膨大な数のセッションやワークショップが行われる。ITトレンドやアイデアを先取りした内容が多く、今年はロボットや人工知能、IoT、ファッションウエアラブル、デジタルヘルスなどが取り上げられていた。

「空飛ぶロボット」として位置付けられるドローン

SXSW Interactiveでは、小さい規模ながら展示もあり、手のひらに乗る小型ドローンで話題の「micro drone」などが出展されていた。日本からも、東京大学関連のスタートアップが集まる「TODAI to TEXAS」に、小型ドローンの「フェノクス(Phenox)」が出展されていたが、ドローン本体というよりは、ドローンを操るLinuxベースのアプリケーション開発に力を入れている。ユーザーが操作するのではなく、自律で動く、いわば空飛ぶロボットという位置づけで開発が進められている。


2人の東大生が開発するフェノクスは、ドローンというより空飛ぶ自律型ロボットいう位置付けで、今後、ビジネスとしては、開発プラットフォームの構築を重点的に進めるとしている


SXSW会場でデモ飛行していたPhenox 2(画像提供:Phenox社)

ドローンは昨年のSXSWで大きく話題になり、公共政策や部門のコンサルタントを務めるサマラ・カシム氏(Samra Kasim)が、「米国内には修理の必要な橋が7万以上あり、検査にドローンを利用するのが有効である」と話して話題となった。今年はその影響か、前述のフェノクスをはじめ、ドローンの運転システムを開発するスタートアップの参加が目立った。

自動運転システムに注目集まる

たとえば、世界から500を超えるスタートアップが集まるピッチコンテスト(短時間のプレゼンでビジネスアイデアを評価する)「SXSWアクセラレーター」では、ドローンの新規ビジネスを提案する3つの会社が、3つの部門でそれぞれファイナリストに選ばれていた。うち2社はドローンの運転システム開発の会社である。

そのうちのひとつ、Enterprise and Smart Data Technologies(エンタープライズとスマートデータ関連技術)部門でファイナリストに選ばれていた、ピッツバーグのIdentified Technologies社が開発する「Boomerang」は、工業用の調査ドローン・システムで、電子地図上に調査範囲を指定すると、自動でドローンが情報を収集し、集めたデータをリアルタイムでチェックできる。ロボット掃除機と同じように、自動で充電や格納できる専用のドックステーションもあり、遠く離れた工事現場に毎日、人が通わなくても定点観測などができる。無人で使うため、セキュリティにも配慮している点が、コンテストでは評価されていた。

農業用ドローンのインテリジェントシステムを開発するSLANTRANGE社は、Innovative World Technologies(国際イノベーション技術)部門でファイナリストに選ばれていた。グライダータイプのドローンに高性能センサーを搭載し、農地の状況をより詳細に調査できるシステムで、広範囲を効率良くスピーディーに調査できる。農業分野の調査開発を20年間続けてきた実績をもとに、今後は作物のストレス度など、さらに多くの農業データを収集できるようにするとしており、同部門の最優秀賞にも選ばれている。

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