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安倍-菅コンビに不仲説 きっかけは稲田朋美氏の入閣見送り

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 ここにきて安倍晋三首相-菅義偉官房長官コンビの不仲説が急速に広がっている。きっかけは内閣改造で安倍首相の「意中の後継者」である稲田朋美・政調会長の入閣が見送られたことだ。
 
「総理は国家観を同じくするタカ派の稲田氏を後継者と定め、重要閣僚に起用して帝王学を学ばせるつもりだった」(側近)とされ、本人にも「閣内に入ってもらいたい」と伝えていた。多くのメディアも「稲田入閣固まる」と報じ、経済産業相や文部科学相、果ては官房長官就任説まで流れた。
 
 だが、自民党内では当選4回にすぎない稲田氏が2回目の入閣となることに不満が噴出していた。
 
 このとき、主要紙で唯一、〈稲田政調会長は留任か、「閣内に横滑り」との見方がある〉と稲田留任説を報じたのが読売新聞(9月22日付)だった。これに喜んだのが菅氏だという。官邸筋の証言だ。
 
「菅さんは読売の記事が出ると、『その手があったのか』と手を打った。党内には稲田氏ばかりが重用されることに嫉妬が渦巻いており、菅さんはこのまま入閣させては稲田氏の将来のためにもよくないという理由で、総理に政調会長留任という選択肢もあることを進言した」
 
 ちょうどその頃、国連総会出席のために訪米した安倍首相の後を追うように稲田氏が訪米すると、各紙は〈ポスト安倍、稲田氏意識?…注目集める時に訪米〉(読売)などと報じて党内の嫉妬は頂点に達した。結局、安倍首相は稲田氏の重要閣僚起用を断念に追い込まれた。

 安倍側近の1人は「菅氏の進言のウラには、稲田氏に力をつけさせたくないという思惑があったのではないか」と見ている。
 
「昨年の内閣改造後に小渕優子と松島みどりのスキャンダルが発覚したとき、総理は、小渕辞任は仕方がないが、うちわ配布の松島は辞めさせるほどの問題ではないと考えていた。だが、菅さんは2人一緒にクビを切った。総理のお友だちを排除したかったからだ。

 あのときはまだ政権の危機管理という建前があったが、菅さんは今回、稲田の入閣見送りで空いた大臣枠に自分と同じ神奈川選出の河野太郎を押し込んだ。総理の人事権への介入は目に余る」
 
 安倍側近グループと菅氏の亀裂がいよいよ深まっているのだ。政治ジャーナリスト・野上忠興氏は、いずれ安倍首相本人と菅氏が衝突するのは避けられないと指摘する。
 
「菅氏は安倍再登板の最大の功労者であり、官房長官として官邸の実務を握った。2人の関係は担ぐ人と担がれる人という役割分担でうまくいっていた。だが、ポスト安倍の次期首相選びでは2人の利害が違ってくる。安倍首相は稲田氏を後継者として育て、自らキングメーカーになろうとしている。それに対して菅氏も次期首相は自分の手でつくってキングメーカーを目指したいと思っているから、自分の領分が脅かされていると危機感を感じているはずだ」
 
 稲田入閣をめぐるさや当ては、正面衝突の前哨戦ということになる。

※週刊ポスト2015年11月13日号


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