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シリコンバレーでは「立ったまま仕事をする」のが普通?

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 あなたは「座りっぱなし症候群」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これはデスクワークをはじめとして座っている時間が長い人が陥りがちな不調の総称で、頭痛やむくみ、ひどいケースだとエコノミークラス症候群に似た症状を訴えるケースもあるという。
 デスクワーク中心の人にとって、座っている時間そのものを劇的に減らすことは難しいが、せめて座り方を工夫するなどして健康を保てないものだろうか。

 そこで参考にしたいのが『長く健康でいたければ、「背伸び」をしなさい』(サンマーク出版/刊)。本書は、座り方を含め「正しい姿勢」をとることで健康になれるとする一冊。著者である仲野孝明氏は、整体、カイロプラクティック、鍼などの方法を用いながら、0歳から108歳まで様々な年齢層の人たちの様々な症状を「姿勢を正す」ことによって治癒してきた。
 仲野氏が現場で見てきた実例を通して、姿勢が健康に与える影響を中心に話をうかがった。今回はその前編である。

――まず本書の執筆経緯を教えていただけますか?

仲野:本を書かせていただくのは今回で4冊目です。まずは、そもそもなぜ本を書くようになったのかという話をさせて頂きますと。
私は整体治療を家業とする家で育ち、現在はその家業を継いで、「姿勢治療家®」として活動しています。大学卒業後に国家資格をとりこの仕事を始めたのですが、いきなり治療をできるわけではありませんでした。そこで最初のころは、父親の仕事や患者さんとのやりとりを見て様々なことを吸収し、予防的な意味で「こういう生活習慣は改めたほうがいい」「正しい座り方とはこういうものですよ」といったことを患者さんに話すということをしておりました。
当時、接する方の多くは50代から60代後半くらいの年齢層の方々だったこともあり、「座り方を変えましょう」と話したとして、頭では「なるほど」と分かっても、実際に座り方を日々の生活から変えるところまで、なかなかできない方がほとんどでした。いま考えると、わたしの問題定義の意識づけが甘かったのですが。ご本人も「変えられない自分」にもどかしさを感じて、「その話、自分が20歳のころに聞きたかったな…」とおっしゃる。
そういうやりとりを重ねるうちに「もっと若い方に自分の考えを伝えたほうがより、世のためになるのではないか」と考えるようになってきました。それが書籍を執筆するようになった経緯ですね。

――今回はなぜ「背伸び」をテーマにしたのですか。

仲野:さきほど、自分の肩書を「姿勢治療家®」と名乗りましたが、私の治療方針の根本には「正しい姿勢をとれば、健康になれる」という考え方があります。ここでいう正しい姿勢とは、「もっとも体を効率よく支え、動かせる状態」「もっとも体への負担が少ない状態」を指します。逆に「正しくない姿勢」をとっていると、体に負担をかけることになり、腰痛や背中の痛みといったものだけでなく、脳や内臓の不調まで招いてしまうことがあります。結果として、高血圧、視力の低下、手足のしびれ、アレルギーなどの様々な症状を引き起こしてしまうことにもなりかねません。
でも、「じゃあ、正しい姿勢とは、具体的にどういうものですか?」と聞かれたときに、「こういうものです」と医学的には答えはありますが、実際には現実的でなく使いにくい、釈然としない状態でした。そんなとき、あることがきっかけで、「人間の体は背伸びをしたときに自然と正しい姿勢をとるようにできている」ということに気づいたのです。それが本書の直接の執筆動機ですね。

――そのきっかけとは、どのようなものだったのでしょうか。

仲野:元々、「効率的な身体の動かし方」に関心があり研究していました。西洋医学にも東洋医学にも手を出して学び続けていますが、しっくり来たのは、気功やヨガ、太極拳。これらのものは、身体特性を実に上手に使っていたのです。
ご縁あって3年前に中国気功界を牽引する若き第一人者の先生のところへ行く機会があり、10日間ほど合宿をさせてもらって、いろいろなことを教わりました。そこで最もハッとさせられたのは「身体の“上方向”に対する使い方が重要」という考え方です。

――その考え方にインスピレーションを受け、背伸びの重要性に気づかれたということですか。

仲野:そうです。重力に負けず上方向に背伸びすることで軸ができ、身体を効率的に使えるようになるということに気づいた。武道の世界で、姿勢を正すことを重視するのも、この考えがもとになっていることが分かったのです。これは武道家にかぎらず、あらゆる人に応用できる話だと私は思いました。
健康診断で身長計に乗るときのことをイメージしてみてほしいのですが、背伸びをすると、人は無意識に頭の位置が上がります。あごを引いて、頭頂部を引っぱったマリオネットのような姿勢を自然にとれるわけです。この姿勢をとれば、脳や内臓、背骨といったものが収まるべきところに収まる。この状態を保つことができれば身体に余計な負荷がかかることはありません。
結局、身体にとって何が負担なのかというと、ずっと同じ態勢をとり続けることなのです。ですから、「一日中パソコンの前に座って仕事している」という方には、ぜひ試しに「立ったまま仕事する時間をこまめに挟む」ということをやってもらいたいですね。

――「立ったまま仕事する」というのは、どういうことなのでしょう。

仲野:日本ではまだあまりお目にかかれませんが、海外ではスイッチひとつで高さを自由に変えられるデスクが売られています。そのようなデスクを使って、まとまった時間立ったまま作業をします。立ちながらだと、座って作業をするのにくらべ、腰や肩がラクになる。しばらく作業を続けてみて、足が疲れたら休めばいい。このほうが、長時間座って作業を続けるよりも、メリハリをつけやすくなるでしょう。シリコンバレーではこのワークスタイルを取り入れる企業が増えています。

(後編へ続く)


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