ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

KADOKAWA、漫画からアニメを生み出す力

DATE:
  • ガジェット通信を≫

KADOKAWAは漫画・アニメ市場のメジャー・プレイヤーであり、漫画からアニメへと市場を広げてきた。

この記事は2015年10月13日の本紙ヴァラエティに最初に掲載されている。購読はこちら
 
最も成功したコラボレーションは、宮崎駿監督の看板を引き継いだ細田守監督との作品だ。映画『時をかける少女』(2006年)、映画『サマーウォーズ』(2009年)、映画『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)、そして今年7月に公開された映画『バケモノの子』は興行収入5700万ドルを達成した。1作目の『時をかける少女』はKADOKAWAが公開し、4作品とも漫画や小説がKADOKAWAから出版されている。

しかしながら、KADOKAWAも日本の他の出版社や製作会社と同じ問題に直面している。密かに売られる海賊版の問題から、急速に進むユーザーのデジタル化への対応に至るまで、幅広い課題に直面しているのだ。

今年7月、KADOKAWAと他の製作会社5社は、動画配信やEコマース、ライセンスを取り扱うアニメコンソーシアムジャパン(ACJ)に300万ドルの増資を行った。ACJは運営するDAISUKI.netを通じ、100万人の海外ユーザーに10か国語でアニメを配信している。

「私たちはDAISUKIの限界を決めない」とKADOKAWA代表取締役専務の井上伸一郎はいう。国内では、経営統合したドワンゴが運営するニコニコ動画を通してアニメ配信を行い、また、北米ではクランチロールやファニメーション、センタイ・フィルムワークスで動画配信を行っている。

「もしACJのように良い状態で協業を続けられる相手なら我々はそこで配信する。しかし、もし別な会社が特定の作品に関してより良い条件をオファーしてくるようであれば、そちらに配信するだろう」と井上は語る。

同様に、KADOKAWAはアニメの著作権についても結果重視の方針を取っている。ニコニコ動画では一度海賊版のコンテンツが配信されたと井上はいう。「だが、ニコニコ動画は不正コンテンツを全て削除した。中国の動画配信サイトBilibiliも海賊版の動画を共有するサイトだったが、同様に一掃された。他の国のいくつかのサイトも同じ方向に動き出している」(井上)。

しかし、日本で有名なFC2のような動画共有サービスのサイトが今後も海賊版を提供し続けるなら、「KADOKAWAは厳しく追跡する。我々だけではなく、業界一致で取り組む」(井上)。

一方で、KADOKAWAは細田監督や他の未来のアニメ業界を担う定評のある人だけではなく、次世代の若者も視野に入れている。「我々は80年代生まれの監督を探している。まだスケールの小さな作品を制作している頃からお付き合いを始め、やがて大きな作品を作れるようにな関係を築いていきたい」と井上は言う。

日本のミレニアル世代(1980年代から2000年代前半に生まれた世代)のアニメーターたちは、高校生や大学生時代になってコンピューター・アニメーションが始まった。「手描きのアニメを作ってきた上の世代と異なり、彼らはPC上で全てのアニメーションを作る。若い世代はアニメーションの方法論を変えてきた。そんな彼らに、私たちは注目している」と井上は述べた。

カテゴリー : エンタメ タグ :
Variety Japanの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP