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64歳でも挑戦し続ける中村雅俊 歌い続けることの使命感じる

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 ミリオンセラーとなったデビュー曲『ふれあい』から早41年。今年もまた、9月26日の東京・かつしかシンフォニーヒルズ公演を皮切りに、年末まで全国18か所でのツアーをスタートさせた中村雅俊(64)。

 中村の歌の魅力は、人柄が滲み出るような歌いっぷりにある。ひとつひとつの言葉が聴き手の心に真っ直ぐに飛び込んでくるのだ。それこそ歌の上手い歌い手は数多いるが、だからといって、人々から愛され、支持され続けるとは限らない。

 今年のツアーが始まる直前の数日間、中村は、都内のスタジオにバンドメンバーたちとこもり、調整を続けた。ぶっ通しで20数曲を歌ったあと、休憩のためスタジオから出てきた中村は、こう話しかけてきた。

「寄る年波に勝てず、喉の調子もいいときと悪いときがあったりしてね。若いときは勢いだけで、声もびんびん出ていたんだけど」

 2時間を超えるリハーサル中、ときどきのど飴をなめてはいたものの、歌い終わった声はやはり少しかすれていた。それでも、中村は、見学していた私たちにも声をかけてくる。気遣いの人なのだ。

 そして、もう「おじさんだからさ」と自嘲しながら、こんなことも明かしてくれた。

「今年に入ってわりと真面目にジムに行ったりしているんです。それまでも気にしていたけど、あまりちゃんとやっていなかった。いまは50kgのスクワットとかもやってますよ。まだ1年もたってないけど、胸に筋肉がついたし、太腿なんかも硬くなってきた。老後にそなえて筋肉をつけないとね」

 それもこれも2時間以上のコンサートを乗り切るための備えなのである。中村は、コンサートの構成にも細心の注意を払う。

「毎年来てくれる人のためにも毎回がベストパフォーマンスと思わせたいので、選曲と構成には気を遣う。豪華な舞台があるわけではないし、歌そのものを楽しんでもらいたいから。レストランのコースメニューと一緒で、前菜から始まって最後にデザートを食べて、ああ美味しかった、またこの店に来ようと思ってもらうために、苦痛なぐらい真剣に考えます。でも、その分、ちゃんと結果が目の前に現われるんです」

 中村には、ある種の恐怖もある。

「役者をやるときは、監督がいたり脚本家がいたり、共演者がいたりして、みんなでつくろうというのがあるけど、歌は、自分の意志が直接強く伝わるところもあって、それだけ怖くもあるんです。

 すごく売れたバンドが、ある年は武道館でやったけど次の年はまったくダメだということもあるじゃないですか。いいパフォーマンスを見せないと、一気にお客さんは来なくなると思うんです。そういう厳しい現実があるということも知っているので、集中は切らせたくないんです」

 今年のツアーでは、中村は自らにクロマチックハーモニカを吹くことも課した。ある意味、「勇気ある挑戦」だが、64歳を迎えてもなお新味を加えようというところに音楽への意気込みが見てとれる。中村雅俊は、歌い続けることに使命すら感じている。

「俺は、ひょんなことから人前で歌うようになったわけだけど、そういうふうに歌えって誰かがいっているんだと思うんです。そんなミッションを抱えて俺は40年以上やってきたわけで、まだまだ、走るのをやめる気はないし、そのミッションを最後まで全うしたいと思っているんです」

◆中村雅俊(なかむら・まさとし):1951年2月1日生まれ。1974年、文学座に入団し同年のドラマ『われら青春!』でデビュー。自身が歌う挿入歌の『ふれあい』も大ヒットとなる。俳優、歌手としての活動のみならずテレビやラジオでもマルチに活躍する。コンサートツアー「COLOR OF HEART」は12月25日まで全国で開催。7年ぶりのニューシングル(東建コーポレーションイメージソング)『はじめての空』が発売中。

取材・文■一志治夫 撮影■江森康之

※週刊ポスト2015年10月30日号


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