こんなに売ってるの! 土地柄を反映するコンビニの地ビール事情をレポ
会社の隣にあるコンビニでランチ調達、最寄り駅から自宅までの途上にあるコンビニでビールとつまみ(あるいは夕食とデザート)を購入、ジャンプ(マガジン派もいるでしょう)入手のために定期的に来店……こんな風に、コンビニを定期的に利用している人は結構な数になると思います。
普段あまり意識していなくてもカウントしてみると「1週間で4回も行ってた」などと、改めて気づく人もいるかもしれません。
しかし、筆者はコンビニを利用する機会が滅多にありません。出先で飲み物を買うくらい。
だから先日、近所のローソンのアルコール売り場で、何種類ものビールが売られている中にキリン、アサヒ、サッポロ、サントリーの4大ビールメーカーではない地ビールが置かれていることに、本当にびっくりしたんですよ。売り場面積に限りがあるコンビニは、どんな商品を仕入れるかが店の売り上げを大きく左右するはず。地ビールを置いているということは、そこに需要があるからでしょうが、実際のところ、何種類置いてあるの?
というわけで、そのコンビニで売られていた4大メーカー以外のビールを買ってみました。
どーん
ヤッホーブルーイング勢が強い! よなよなエール、水曜日のネコ、インドの青鬼と、3種類も置かれていました。
わが家周辺では成城石井でしか買えなかった、よなよなエールたち。今や駅前のスーパーでも何種類も扱っているし、こうしてコンビニでも売られるようになったとは。味のよさ、ラベルデザイン、営業の頑張りなど、企業努力の勝利といったところでしょうか。
次はこれ。
銀河高原小麦のビール、エチゴビール、オリオンビール。
いずれも4大メーカー以外では知名度の高いビールです。沖縄ではナンバー1のシェアを誇るオリオンビールは、2002年にアサヒビールと提携したことで沖縄県外へのシェアが拡大、こうしてコンビニにも置かれるようになりました。
個人的には沖縄の風土や気候に合ったオリオンビールは沖縄で飲むのがいちばんおいしく感じますが、本州で飲んでもちゃんとおいしいです。
銀河高原ビールは早くから販売ルートの拡大に力を入れていたのか、あるいは麦芽・水・ホップのみの原材料で造るこだわりが指示されているのか、比較的目にする機会が多いイメージがあります。そのため、コンビニに置かれていてもまったく違和感がありませんでした。
エチゴビールは、1993年に規制緩和による酒税法改正により地ビール第1号となった、新潟市発のビールです。ラベルがいかしてますね。
そしてローソンだけで購入できるビール(正確には発泡酒)がこちら。
今年4月、ローソンは近年の家飲み需要の高まりに合わせ、フルーツワインやフルーツビールなどの発売を開始しました。そのうちの2点が北海道麦酒醸造のフルーツブルーイングのレモンラガーとチェリー&ベリーでした。
これが好評だったため、第2弾として発売されたのが、この山梨県産の桃を使用したフルーツブルーイング ピーチウィートと、北海道余市町産洋ナシを使用したペアラガーです。グラスに注ぐと果物の色がそのまま出て、口に含めば洋ナシや桃の香りがぐわっと広がります。これはビールの味があまり好きでないという人でもおいしく飲めますね。草食男子にも似合いそうです。
ただしアルコール度数は5%と普通のビール並みにあるので、口当たりがいい分飲み過ぎにご注意を。ちなみに北海道麦酒醸造は小樽麦酒で知られています。
ちなみに、このほかバドワイザーとハイネケンも売られていたのですが、代理店がキリンビールだったので、4大メーカーに含まれると判断して購入しませんでした。
(それならオリオンもアウトですよね。オリオンは買ってからアサヒと提携してるって気づいたのです……)
そんなわけで、ローソンで売られていた4大メーカーのロゴがラベルに印字されていないビールは合計10種類ありました。すごいな。
さて、これらのビールを購入したローソンは、横浜市内の1日約4万3000人が利用する駅から徒歩20秒といった立地にあります。同じローソンでも店によってビールの品ぞろえは違ってくるのでしょうか。
ローソン本社に問い合わせたところ、「商品選びは各店舗に任せている」とのことでした。そこで実際に購入した店に尋ねてみると、売れ筋や要望を検討したうえで何を仕入れるか決めているそう。
購入層の年代も意識しているので、うまい棒をあえてバラ売りだけでなく袋でも置いたりするそうです。ま、これはビールの話じゃないけど。
ちなみに別のご近所のローソンでは、観光地の場合はご当地ビールが置けるけれど、住宅地やベッドタウンの場合は、新商品や期間限定ものを優先して仕入れたり、お客さんから店頭で「○○ビール置いて欲しい」と言われれば、それも検討するとか。店長の裁量に任されているので、リクエストには思っていたよりも柔軟に対応してもらえそうです。
みなさまもご近所のコンビニの地ビール、何種類置かれているか要チェックです。
それにしても、ビールだけで何十種類もずらりと並ぶ姿を見ていると、日本てなんて豊かな国なんだろうとしみじみ思いました。今さらですが、どれを選ぼうか悩むのって、ものすごく贅沢なことなんですよね。
ビール飲みながら、そんなことを思いました。
書いた人:椿あきら
猫の下僕をしているライターです。猫と暮らすようになってから、断然家飲み派になりました。
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