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【コラム】セルビアで出会ったシリアから来た人々の真実

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Photo credit: KANA「【セルビア女子一人旅 旅行記】ベオグラード&ノビサドへ

━「シリアから来た」 目の前の人がこう言ったら、あなたは何を思うだろうか?━

今年の夏、セルビアを女一人で旅した。セルビアはヨーロッパの東側、バルカン半島に位置する国。長い間内戦が繰り広げられてきた歴史ゆえ、街並みには、まだその雰囲気が残っている。

しかし現在の治安は良好。特に首都ベオグラードのナイトライフ文化は有名で、若者に人気の街だ。 スロベニアからレイルヨーロッパの深夜列車に乗り、翌日早朝に着いたベオグラード。疲れていたので、道行く人に教えてもらった小綺麗なカフェに直行し、テラスに腰を掛けた。そしてセルビアで初めて、周りの人から声を掛けられた。隣の席でくつろいでいた青年のグループに。

「どこから来たの?」   ━きっとアジア人が珍しいのだろう。
「日本だよ。あなた達は?」
「日本! 遠いね。俺はシリアから。こいつはイランだよ。」   ━シリア、イラン…。

この国名を聞いた瞬間、一瞬、ほんの一瞬だけ「怖い」という感情が生まれてしまった。きっと、日本に多く情報として入ってきていた「その辺りは危険」という報道によるイメージが、浸透してしまっていたんだと思う。

しかしすぐにその気持ちは消え去った。私は「本当はシリアの人々は優しい」ということを知っていたから。現地に行ったことがある人々の話を覚えていたから。 そして、先日ふと読んでみたTRiPORTのこの記事。

シリアってどんな国?ニュースでは伝えない騒乱前の平和な国のエピソード」 という記事を読んでセルビアで会った彼らとの時間が蘇ってきた。セルビアで一人心細かったときに話しかけてくれ、たわいもない話をし、「お腹すいてるでしょ?」とバナナをくれたこと。そして笑顔で「またね」とお別れし、去っていったこと。彼らは優しかった。心が温かかった。

筆者撮影

そんな彼らの国が今危ない状況だと聞いて、心配になる。「シリア=怖い」というような話を耳にすると、心が痛くなる。恐ろしいのは戦争であって、人々が怖いわけではない。むしろ見習うべきほど心優しく、気遣い上手な彼らは、国々の都合のせいで大変な思いをしている。

日本だって、放射能事件で世界から「危ない」「行かないほうがいい」と、思われているときもあった。世界中からそのように思われたら、日本国民なら少なからず、ほんの少しは寂しいような悔しいような気持ちになるのではないか。

結局は、ある一面しか報道されない情報に惑わされず、自分の目で見て、耳で聞いた、真実の体験を大事にするべきだと感じる。そのためにも、旅に出て世界を知るということは大いに価値がある。

-情報に洗脳されないために…。

文・写真:KANA「HOTな海外オシャレ旅LIFE」「TRAVEL PHOTO集」 (世界を飛び回るトラベルフォトライター。人々の暮らしや世界観を写真と文で表現。多数のメディアで旅の連載を持ち、ガイドブックも手掛ける。)

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