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ダブルチーズのコクまろソースがクセになる! ガッツリ系濃厚ナポリタンをやっつけて来た

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数年前から「喫茶店のナポリタン」が静かなブームです。テレビや雑誌でも数多く取り上げられているほか、ナポリタンの全国コンテストも行われたほど(ちなみに、優勝したのは、オラが住む宮城のお店だったのですぞ、エッヘン)。喫茶店のナポリタンとは、玉ネギ、ピーマン、マッシュルーム、ウインナーあたりをジャジャっと炒めてトマトケチャップで味付けしただけの、昭和の喫茶店には必ずあった定番メニュー。これに、粉チーズとタバスコをドバドバとぶっかけてむさぼり食らうのが、昭和の貧乏腹ペコ若者のスタイルでありました。

あれからン十年!当時の若者たちは社会の第一線を退き、ふと青春時代を思い起こした時に、無性に食べたくなったのが喫茶店のナポリタンだったのでありましょう。オラもその例外ではなく、ある日突然、喫茶店のナポリタンが食べたくて、いてもたってもいられなくなりました。しかし、悲しい事に喫茶店自体がない。仕方なく自分で作ってみると…これが涙の溢れるほどの美味さ!秘蔵のフォークソング全集を引っ張り出し、甘酸っぱい郷愁にうっとりとひたる“ノスタル爺”なのでありました。

そんなオラが、年に何回か無性に食べたくなるナポリタンがあります。と、いってもそんじょそこらのナポリタンとは次元が違います。チーズ工場の直営カフェが苦心の末に生み出した、ダブルチーズがまったりと絡みつく、こってりまろやかな贅沢ナポリタンなのであります。お上品で少し物足りないパスタなんぞが幅を利かせるご時世に反し、お腹にズシリとくるボリューム感にも好感が持てる一品です。久々に、格闘に出かけてまいりました。

牧場の中にあるチーズ専門カフェ

そのナポリタンにありつけるのは、宮城県蔵王町。一帯は温泉旅館や別荘なども多い、宮城を代表するリゾート地で、同時に酪農や果樹栽培などが盛んな農業王国でもあります。
温泉旅館が立ち並ぶ遠刈田温泉から、酪農地帯である七日原方面へは、このこけし橋を渡って向かいます。

近くには「みやぎ蔵王こけし館」という展示センターや、こけしの工房などもある、こけしの一大産地として全国的にも知られる場所です。さらに1kmほど行くと、周囲は雄大な田園風景に変ります。まるで北海道を思わせるようなまっすぐな道が延々と伸び、広大な牧場や農地が広がっているのです。この風景を見るだけでも、わざわざ足を延ばす価値があろうというものです。

そんな牧場地帯の一角にあるのが、目的の「チーズ・シェッド」。このお店は、一般財団法人蔵王酪農センターが運営するカフェで、直営のチーズ工場で作ったチーズを使って様々なチーズ料理を堪能できるお店です。

実はこの丸太小屋、今から30年ほど前に、センターのスタッフたちが丸太を組んで建てたものだというから驚き。直径50センチはあろうかという立派な丸太がどっしりと迎え入れてくれます。

案内してくれたのは、マネージャーの笠原さん。若い頃は厨房に入って料理に腕を振るっていたという方で、優しそうな風貌の中からチーズへの熱い想いが伝わってきました。


ちょっと画質が悪くてすみません…。

取材当日はあいにくの曇りでしたが、せっかくなので外のウッドデッキで実食としゃれこんでみました。周囲に広がるローズガーデンをボーっと眺めていると、10分ほどで念願のナポリタンが、ほっかほっかの湯気を上げてやってまいりました!

チーズのプロがたどり着いた超絶ダブルチーズ!

どうです、この立体感!ソースが濃厚だからこそ、この山のような雄姿を保つことができるのですぞ。実はこのナポリタンには、チーズがどっさりと入っているのです。普通のナポリタンでは、風味づけ程度に使われるチーズが、このナポリタンでは堂々の主役を張っているのです。しかも、2種類も。
1つはゴーダチーズ。1カ月以上熟成させ、コクと旨み、風味を存分に引き出したチーズです。これに、まろやかさととろけるような旨さを加える、熟成タイプのモッツァレラチーズを絶妙な比率で合わせるのだとか。さらに生クリームやケチャップを加えて仕上げたのが、チーズ・シェッドオリジナルのチーズソースなのだそうです。チーズのプロが、様々な組み合わせを繰り返し、試行錯誤の上ようやくたどり着いたのが、このゴーダとモッツァレラのダブルチーズだったというわけです。開店以来、約30年間変わらぬレシピだそうです。

まず、香りを楽しみます。う~ん、ケチャップの甘酸っぱい芳香の彼方から、チーズの豊かな風味が鼻孔をくすぐってきます。これだけで口の中はツバでいっぱい。たまらず、ンパクと一口頬張る………

うんま~!

噛むほどに濃厚なチーズのコクと風味が口いっぱいに広がり、熱でトロリと溶け出したチーズが舌にまったりと絡みついてきます。モッツァレラチーズの効果なのか、こってりとした中にもまろやかさもあり、まさにコクとまろやかさの複雑な競演が、口の中で繰り広げられるのであります。

時折登場する、ピーマンや玉ネギ、マッシュルームの食感と風味が程よいアクセントになり、フォークの回転が止まりません。
年甲斐もなく夢中になってむさぼり食っていると、何やら、胃袋がズシリと重くなってきました。聞けば、パスタの量は220g(茹であがり)だとか。特別多いわけではないので、この満腹感はチーズによるものでしょう。

笠原さんはニヤリと笑うだけで使用量は教えてくれませんでしたが、かなりの量のチーズを惜しげもなく使っているのは間違いありません。まさに、チーズ工場のカフェだからこその贅沢です。

ナポリタンにはスープとサラダもついています。スープはコンソメ味で、ピーマンが良いアクセントになっていて、ナポリタンの濃厚な味わいをスッとリセットしてくれる絶妙な味に仕上がっています。

また、サラダにはリコッタチーズがトッピングされていて、口の中をさっぱりさせてくれます。これらの名脇役が揃ってこそ、あの濃厚ナポリタンを最後まで美味しく食べさせてくれるのでしょう。


ナポリタン(チーズソース) 960円(税込)

チーズパイは別腹

ようやく完食すると、そこへチーズパイが焼き上がってきました。目がいやしい、というやつで、ナポリタンと一緒に注文していたのです。笠原さんが呆れています。しかし、安心して下さい、食べられますよ。甘いものは別腹などと言いますが、チーズパイもまた、別腹なのです。
このチーズパイもまた、ゴーダとモッツァレラのダブルチーズがたっぷりと入っています。サクサクのパイ生地の中から、アツアツのチーズがトロリンチョと飛び出し、口いっぱいにトロ~リとまろやかなチーズの風味が広がります。まさにチーズそのものを贅沢に食べているという感じ。昔、アニメでチーズを美味しそうに食べる有名なシーンがありましたが、あの感覚を味わいたいならこのチーズパイがお奨めです。ちょっぴり効かせたスパイスも絶妙で、満腹なのにいくらでも食べられます。女性なら、チーズパイだけでも充分満足できるボリュームです。


チーズパイ 470円(税込)

蔵王の噴火警報は解除

蔵王には一時噴火警報が発令されましたが、現在は解除されています。チーズ・シェッドは火口から10kmほど離れており、直接の影響は心配されていなかったものの、警報発令以降2割~4割も客足が落ち込んでいるとのことです。風評被害というやつですね。こういう時こそ、出かけて行って、蔵王の酪農と素晴らしいチーズ文化を守って行きたいものです。
それに、お店の方には申し訳ありませんが、今なら混雑が少ないというメリットもあります。何しろ、以前は店からお客が溢れる事も珍しくなかったチーズ・シェッドに待たずに入れるチャンスなのです。出かけるなら、今ですぞ。


店舗情報

チーズ・シェッド
電話番号:0224-34-4121
住所:〒989-0916  宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字七日原251-4
営業時間:10:00~16:30(閉店17:00)、土・日曜、祝日は9:30~17:00(閉店17:30)
定休日:無休


書いた人:
早坂登

宮城県在住のなんでもござれライター。食べる事同様、仕事も好き嫌いなく何でも食らいつき、広告から雑誌、WEBまで幅広く対応できるのが自慢。

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