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「油は健康によくない」は誤解 完全に絶つと脳の働き鈍くなる

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 この世には様々な健康についての言説があるが、なかには根拠が薄く誤解に基づいたものも少なくない。長野県の諏訪中央病院名誉院長・鎌田實医師が「油は健康に良くない」という誤解について解説する。

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 食欲の秋到来。今回は健康長寿のための「いい油」の話をしよう。ぼくは長野県で41年間、健康づくり運動を行なってきたが、多くの日本人が油に対して大きな誤解をもっていることに気が付いた。

「油は健康によくない」という誤解が第一の問題。

 油、つまり脂質は、炭水化物、タンパク質とともに三大栄養素。脂質は体を動かすエネルギー源になり、細胞膜の材料やホルモンなど、体を調整するしくみの材料になる。

 ちょっと意外かもしれないが、脳の栄養源にもなる。脳の栄養源としては糖が知られているが、実は油(脂肪酸)もそうなのだ。脳には血液脳関門があり、脂肪酸は通過できないが、脂肪酸が燃焼する過程で生じるケトン体は脳に届き、脳を動かすエネルギーになっている。だから、油を完全に断ったりすると、脳の働きは一気に鈍くなる。

 もちろん、油は「量」を摂りすぎてはいけない。と同時に、どんな油を摂ったらいいのか、「質」にも注意する必要がある。「動物性の油が悪い」という誤解が第二の問題だ。

 かつて、「動物性の油からできているバターよりも、植物油からできているマーガリンのほうが体にいい」という思い込みの時代があった。言うまでもなくこれは間違いで、現在、バターは、マーガリンよりも血管を傷つけないことがわかっている。植物からとったパーム油を原料とするマーガリンは脳卒中を促進したり、糖尿病を起こしやすくする。

 しかし、高価で品薄なバターに対し、比較的安価なマーガリンは外食やお菓子など、多くの加工品に使われている。外食が多い人やお菓子をよく食べるという人は要注意だ。また、サラダ油で揚げたてんぷらより、ラードで揚げたフライのほうが、血管を傷つけないという報告もある。植物油は安心と思わないこと。

※週刊ポスト2015年10月16・23日号


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