10月10日が「まぐろの日」なのはなぜ?
今日、10月10日は「まぐろの日」です。「○○の日」というものはたいてい語呂合わせで決められることが多いのですが、どうしたって語呂が合わないこの日が、「まぐろの日」となった由来を知っていますか? その理由は実に1200年以上も昔に遡ります。
まぐろの日の由来は『万葉集』だった
まぐろの日は日本最古の和歌集『万葉集』に収められているある歌に由来します。726年10月10日、山部赤人という奈良時代の歌人が、聖武天皇のお供をして印南野(現在の兵庫県明石市)を訪れた際、まぐろ漁で活気づいているこの地の様子を歌に詠みました。それが後世に残り、日本かつお・まぐろ漁業協同組合が1986年にこの歌にちなんで10月10日をまぐろの日と制定したのです。
ちなみに、まぐろは当時は「鮪」と書いて「しび」と呼ばれ、『万葉集』には他にも「しび」にまつわる歌が見られます。日本人がいかに古くからまぐろに親しんできたかがよくわかるエピソードだといえるでしょう。
醤油の普及によって生まれた「ヅケ」
今では「まぐろといえばトロ」という印象がありますが、まぐろを生で食べるおいしさが広まったのは江戸時代から。氷も十分に手に入りにくく、運搬手段も発達していなかった時代は、鮮度のよいまぐろを生で食べられるのは産地だけの特権でした。
ところが江戸時代中期になり、調味料として醤油が普及したことで寿司屋が登場。まぐろを醤油に漬けたものをタネに握った「ヅケ」が評判になり、これ以降、まぐろを生で食べるのが人気になったといわれています。
もちろん栄養価の高さも見過ごせません。DHAの含有量は魚の中でもトップクラス。ビタミンB、D、Eや鉄分などのミネラル類も豊富なまぐろは、たっぷりの緑黄色野菜とあわせればほぼ完璧な栄養バランスが実現できます。今日の夕食にまぐろ料理はいかがですか?(TEXT:料理サプリ編集部)
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