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射撃絵画!?パリで60万人を熱狂させたニキ・ド・サンファル展

Photo credit : Shizuko Iki 「ニキ・ド・サンファル展 in 国立新美術館」 「射撃絵画」はまさしく銃を撃って創作する、ニキ・ド・サンファル (図録本より)

「射撃絵画」はまさしく銃を撃って創作する、ニキ・ド・サンファル (図録本より)。Photo credit: Shizuko Iki 「ニキ・ド・サンファル展 in 国立新美術館

こんにちは! TRiPORTライターのShizuです。
旅をしたとき、きっと誰もがその土地の文化遺産や雄大な自然などを目の当たりにして「キレイ!」「スゴイなぁ~」と、ついありきたりな感想を述べることもあるでしょう。その一方で、「何か」を感じとった経験も、きっとあるのではと思います。

以前、友人からこんな話を聞きました。フランス人のアーティストが京都を旅して、仏閣や仏像から得た新たなインスピレーションでアート作品を創作した人がいると…。その旅から何かを作り出した人こそが、あの「射撃絵画」のニキ・ド・サンファルなのです!

Photo credit : Shizuko Iki 「ニキ・ド・サンファル展 in 国立新美術館」ニキ展でゲットしたクリアファイルやカレンダー

ニキ展でゲットしたクリアファイルやカレンダー。Photo credit : Shizuko Iki 「ニキ・ド・サンファル展 in 国立新美術館

先日、ニキ・ド・サンファル展の内覧会が六本木の国立新美術館であり、見に行く機会に恵まれました。 今回の展覧会はニキ生誕85周年を記念し、100点以上の作品を展示。フランスでは2014年にニキ・ド・サンファル大回顧展がグランパレで開催され、60万人のパリっ子たちを魅了したという注目の展覧会です!

モデルから射撃絵画でアート界の人気者に

ファッション誌『ヴォーグ』やアメリカのグラフ雑誌『ライフ』の表紙を飾ったこともあるほどの人気モデルだったニキ。まずはその美しい容姿に目を奪われます。しかし、その容姿からは想像もつかないほど、彼女の人生は波乱万丈だったのだとか…。

ニキ・ド・サンファルことカトリーヌ・マリー=アニエス・ファル・ド・サンファルは1930年、パリの郊外で生まれます。貴族の血筋を引く厳格なフランス人の父と、アメリカ人の母の間に生まれ、少女時代はアメリカ、19歳で結婚し、出産後はフランスへ移ります。

その後、神経衰弱に陥り、その治療として自らアート制作に専念。1961年に石膏でレリーフを作成し、絵の具がレリーフに飛び散るように仕込み、それめがけて銃を撃つアートパフォーマンスを披露。この大胆な発想は、フランスはもとより、欧米中で話題となりました。この『射撃絵画』で、アーティストとしてニキの名が一躍有名となったのです。

射撃絵画は恐ろしさの象徴?

人はストレスが溜まりすぎると、やけ酒、やけ食い、鬱憤を晴らすために大騒ぎをするなど、とにかくストレスを発散させようとします。ニキの射撃絵画の作品にも、「彼女自身が今まで抑圧されてきた心を解放させる手段だったのでは?」と思わせるようなものがあります。

実は彼女は幼少時に父親から性的な虐待を受けていました。射撃という行為によって発散できた心は徐々に快感へと変わっていきます。ニキ自身がその行為に自分の心が溺れていく危険性を感じ、一旦ライフル銃を手放すことを決意。

彼女の次の創作テーマ『ナナシリーズ』には、そんな彼女の心の変化がみてとれます。友人の妊婦姿からインスパイヤされて創られたナナは、一変してカラフルでユーモラス、でもどこかに女性賛歌が込められた作品たちです。

ニキと日本人女性Yoko(ヨーコ)の友情

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