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労基署の調査で8割超が「時間外労働」「サビ残」など労基法違反 月報を消しゴムで書き直す会社も

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厚生労働省は9月29日、長時間労働の疑われる事業場に対する労働基準監督署による監督指導の実施結果を公表した。2015年4~6月に、2362事業場に対して監督指導を実施した結果、81.3%にあたる1921事業場で労基法違反があったという。

最も多かった法令違反は「違法な時間外労働」で、1479事業場(62.6%)で確認。「過重労働による健康障害防止措置が未実施」(406事業場、17.2%)や「賃金不払残業」(252事業場、10.7%)も確認された。
月250時間を超える時間外・休日労働をさせていたのは13事業場

1か月250時間を超える時間外・休日労働をさせていたのは13事業所、200~250時間では41事業場あった。150~200時間では226事業場、100~150時間では1131事業場にのぼったという。

労働時間の管理方法で最も多かったのは「自己申告制」で36.9%。ただし自分で書いた記録を、会社がきちんと処理しているとは限らない。厚労省の監督指導事例によると、ある製造業の記録を労働基準監督官が確認したところ、多数の改ざんが発覚した。

この会社では、労働者自ら労働時間を月報に記載して管理する方法が取られていたが、それを会社が書き換えていた形跡があったという。

「時間外労働時間を消しゴムで消して定時退社に見せかけているものや、逆に残業時間を多く書き直しているもの、年次有給休暇を取得しているにもかかわらず残業申請しているものなど、月報を改ざんしている状況が多数認められた」

この事業場では36協定の特別条項で、時間外労働の上限を月95時間と定めていたが、最も長い労働者で160時間超の時間外労働を行わされていた。月報の改ざんは、これを隠蔽するために行われていたようだ。
厚労省は11月に「過重労働解消キャンペーン」を実施予定

「タイムカード」(36.4%)や「IC・IDカード」(19.2%)で労働時間を管理する事業場もあるが、長時間労働の抑止に至っていないところもある。ある運送業ではICカードを使っていたのにもかかわらず、36協定の上限を80時間も上回る約275時間の時間外労働を行わせていた。これではせっかくの設備も無意味だ。

ある警備業の事業場では、長時間労働による脳・心臓疾患を発症した従業員から労災請求があったが、この被災労働者以外の170人も月100時間超の時間外労働をさせられていた。最も長い労働者では、違法な時間外労働が月220時間を超えていたという。

そもそも36協定の締結・届出をせずに、時間外労働を行わせていた事業場も。ある通信業の事業場では36協定がないまま、最も長い労働者で月約175時間の違法な長時間労働を行わせていた。月50時間を超えた分の割増賃金も支払っていなかったという。

これらのケースでは、それぞれ是正勧告や改善を求めるよう指導が入った。厚労省は11月に「過重労働解消キャンペーン」を実施する予定で、過重労働や悪質な賃金不払残業などの撲滅に向けた重点的な監督指導、過重労働に関する全国一斉の無料電話相談などを行う。

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