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檸檬、CMでもおなじみの入江陽ら参加のあの曲をOTOTOYでDSD独占配信──オープンリール・テープからDSDへ

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シティ・ポップ・リヴァイヴァルの真っ只中に真打登場! これまでほぼ7インチのみのリリース形態&まさに当時のサウンドを彷彿とさせるサウンドでじわりじわりと話題となっている檸檬。

彼らの新作にして、「スマ婚」のテレビCMでもおなじみの楽曲「君と出逢えば A-Side with 入江陽 & 鈴木早織 (THE SUZAN)」、そしてそのアナザー・サイド、君と出逢えば B-Side with モミ (ルルルルズ )をOTOTOY独占でDSD配信、そして7インチにて本日リリース!

話題の男性R&Bシンガー、入江陽の艶やかな声、THE SUZANの鈴木早織の透き通った歌声によるデュエット曲が、フィル・スペクターのウォール・オブ・サウンド~大瀧詠一なサウンドで鳴り響くウェディング・ソング。単なる「それ風」のサウンドではなく、なんと彼らはこれまでもアナログの機材を用いて当時のプロセスにできるだけ近い方法でレコーディングするというこだわり方で制作を行っている。アナログ卓でのミックスやオープンリール・テープによるマスターなど、アナログ・プロセスで音源制作しているというのだ。そして今回は、そのサウンドをKORGのマスター・レコーダー、MR-2000S-BK-SSDでDSD化。アナログ音源のデジタル化に相性の良いDSDで、まさに聴かれるべき作品でしょう。

檸檬はこれまで7インチにて話題となるリリースをしてきていながら、プロフィールやアー写も一切なしという謎に包まれた存在でもあります。ということで、リリースを記念して、謎に包まれた檸檬のショート・インタヴュー。アナログ・リール・テープからKORGのマスター・レコーダー、MR-2000S-BK-SSDにてデジタル音源化を行ったスタジオの写真も。そこはアナログ機材を中心にしたスタジオで、まさにそこに彼らのサウンドのアイデンティティがあるといった感じでしょうか。

ということで檸檬の秘密基地とも言えるLADER PRODUCTIONのスタジオに潜入、檸檬のメンバーにインタヴューしてきました。

■檸檬ショート・インタヴュー
──今回のフィーチャリング・アーティストはどんな理由で選んだんですか?

そもそも檸檬自体がプロデューサー・ユニット的な側面があってヴォーカルは毎回フィーチャリングなんです。今回のタイアップ・ソングとしてがスマ婚のウェディング・ソングを作るというプロジェクトから始まって、このオケだったらヴォーカルを誰にするか、という話になった時にオファーしたのがTHE SUZANの鈴木早織さん彼女だったという経緯なんですよ。

さらに、結婚ソング式ということなので、デュエットみたいな感じがいいんじゃないかな、というお話をこれまで一緒にアナログを作っている〈JET SET〉の中村義響さんからご提案いただいて。それで前々から作品には触れていたんですが、改めて檸檬のサウンドに入江陽さんというのも面白いのではないかと。普段はひねくれた感じの曲をで歌っているけど、純粋に声質も素晴らしいので、ストレートなウェディング・ソングは彼も喜んでくれるのではと、勝手に思いまして。で、2曲目のモミさんは女性サイドから描いたウェディングっていうものをパラレル・ワールドで歌詞を書いたヴァージョンが、歌詞を担当している町田町子からあがってきていて。

──なるほど。いい意味でノベルティ・ソング的な感じなんですかね。

そうですね。

──サウンド的にはそれこそノベルティ・ソングの巨星、大瀧詠一さん的というかフィル・スペクターのウォール・オブ・サウンド的な音造りですよね。

もともと、曲を作っていた時にはそれこそ70年代ぐらいのシティ・ポップな感じに仕上げようとはしていたんですけども、結婚式でデュエットみたいな感じになってきたんで、ノベルティ・ソングとしてみたいな感じで仕上げようかとなって。みんな大瀧さんのサウンド(もしくは大瀧サウンド)は好きなので、あのサウンド・メイクをいつかやらなきゃいけないねって言いながらも、なかなかその機会がなかったんです。じゃあ今回それでチャレンジしてみようかということで作りました。さすがに大王道なので、やりがいがあるというか。ウェディングだし、やりきってもいいかなという感じでしたね。

──今回の音作りについてちょっと聞きたいんですけど、後ろは完全にバンドなんですか?

大瀧さんのプロセスとほぼ同じで、いわゆる大瀧オーケストラと言われているような人たちをまずはアサインして、同じように生のものは生で録って、みたいな感じではやりました。もう今、マイクは何を使っているとか資料が出回っていることもあって。そこらへんは出来るだけ当時のサウンドにより近付けた感じで。一部はシミュレーション系の最近のソフト音源を使っているんですが、できるだけマイキングとかテープに落とし込んでいくプロセスなんかは、全部80年代初頭の当時のメソッドでやっています。

──その時の録り自体は、1回デジタルなんですか?

そうですね、24bit / 96kHzで録音して、その後にそれをテープに。

──なるほど。そうして録った素材をアナログ・ミックスするということですよね。卓もアナログを使って、それをマルチのテープに落として。

そうですね。

──すごいですね、それ。アナログ・ミックス・ダウンって失敗が出来ないですもんね。テープも安いもんじゃないし。ミックス自体がライヴみたいな。

そうなんですよ。結構大変な思いをしています。

──この曲に限らず、檸檬の基本のプロセスっていうのはずっとそれなんですか?

そうです、1枚目を作った時から。昔はまだ70年代のサウンドみたいな感じでやろうとしていたので、卓もマルチは16チャンネルしかなくて、16チャンネル以上は使えないっていう制限の中で自分たちもやろうとしていたんですけど。

──なるほど。ちょっとしたところでデジタルはもちろん使っていても、基本的には70年代~80年代初期の、まさにそういう音源が生まれたプロセスをっていうことですね。

そうです。それこそ1973年のニュー・ミュージックっていうのと1977年のニュー・ミュージックっていうのでは卓の環境は全然違いますから、難易度も現代に近づけば近づくほど上がっていくので。

──複雑化していくけどまだアナログっていうことですかね。ちなみに、檸檬がいわゆる70年代~80年代初期のシティ・ポップを目指すコンセプトはどういうきっかけだったんですか?

もともとスタジオ・サウンドといえるような音が好きだったので、その音をどうやって出せばいいのか試行錯誤したってとこもあって、それを発表する場が欲しかったっていうのもありますよね。メンバーの出自が、クラブ・ミュージックも含めて作ったり聞いたりしていたっていうのもあって、例えばシカゴ・ハウスのレコード、これは制作しているマシーンなのか、スタジオなのか、プレスなのか、要因はわかんないけれど、針を落とした瞬間に「この音!」とわかるサウンド・シグネーチャーみたいなものがある。で、あれって一番自分たちがぐっときてる部分なんです。もちろん今の20代の才能ある方々がやっている新しい解釈もすごい新鮮だなあと思うんですけど、自分たちが当時のサウンドの再解釈をやろうってなった時に、質感とか針を落とした時の空気感とかみたいなものをシミュレートできたら一番面白いんじゃないかなと。

音楽制作をはじめてみてから、自分が好きだったアルバムを聴き返すと同じスタジオで全部録られてるんですよ。そう考えると、演者の人たちとかアーティストの人たちのことを好きだと思いながら、実はそのスタジオの音が好きだったんじゃないかと(笑)。そこを追求していきたいなというところが発祥だったりしますね。

──スタジオ・サイエンス的なものが実はデカイんですかね?

それに加えて、ニュー・ミュージックとシティ・ポップと言われる当時の音楽には、楽曲と歌詞の世界観っていうのがあって、サウンド+αで70年代のシティ・ポップが描いていた情景を現代の恋愛とか生活感にアップデートするっていうのがもうひとつあります。サウンド&ソングで回すっていうのが根本の大きな軸になっていますね。

──じゃあ当時のサウンドはもちろんあって、同時に歌詞というのも重要ということですね。これまでリリースもずっとアナログ・オンリーといった感じですが、そこはやっぱり当時の音を目指す上で、アウトプットも同じにするという意識があったんですか?

実はあんまり考えてないです(笑)。自分たちはもともとダンス・ミュージックもやっていたので、アナログでやるっていうのが一番身近にあったんです、たまたま。

──今回はアナログ・マスター・テープをKORGのMR-2000S-BK-SSDでそのまま録音するような形でDSD化したと思いますが、DSDの印象はどうでしょうか?

アナログの良さを活かしつつ、デジタルのクリアな音像を体験できました。低レートのデジタル音源では体験できない、空間の奥行きを感じることができましたね。

ということで、制作されたDSDはOTOTOY独占配信中。アナログ7インチもアナログ・マスターからのダイレクトにカッティングされているそうなので、DSDとの聴き比べをしてみると非常におもしろそう!
(河村)

・檸檬「君と出逢えば(DSD 5.6MHz+mp3)」はOTOTOYで独占配信中!
http://ototoy.jp/_/default/p/56214

・檸檬「君と出逢えば」が流れる「スマ婚」のCM
http://smakon.jp/tvcm

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