宿題を速く仕上げた子どもに「追加」するのはダメ 陰山氏のツイートを会社員たちも絶賛

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宿題を速く仕上げた子どもに「追加」するのはダメ 陰山氏のツイートを会社員たちも絶賛

「百ます計算」などを用いた教育法で知られる陰山英男氏(@kageyama_hideo)が9月17日に投稿したツイートが、ネットで大きな話題となっている。内容は子どもの宿題に関するものだが、会社員にも当てはまるとして1万件以上もリツイートされているのだ。

「サッと宿題をした子はうれしくて『できたっ。』と言って、親に見せにくる。しかしその瞬間、親はほぼ間違いなく、言ってはいけないことを言う。『そんなに速くできたのなら、余った時間にもう一枚プリントやったら!』それを聞いて子どもは15分でできる宿題を30分かけるようになる」

「早くしたら得するということを習慣づけるんです」

このツイートを見たネットユーザーは、即座に「宿題」を「仕事」に置き換え、仕事が速い人ほど多くの仕事を押し付けられる状況を連想したようだ。

「目標の設定を行わず、ゴールのない業務のようだな…」
「ああ、それで日本中で無駄な残業が蔓延してるんですね!」

早くできた子への褒め方についても、陰山氏は19日のツイートで言及。「おっすごい早いなやるやんけ。よっしゃもうひと頑張りしよか」という褒め方でよいのだろうかとつぶやくユーザーに対し、こう答えている。

「そりゃ、褒めて終わりですよ。もうひと頑張りはやめた方がいい。早くしたら得するということを習慣づけるんです」

陰山氏がこう考える理由は、学習には「さっと集中してやり終える習慣」が重要と考えているからだ。「勉強のために集中力をつけるのではない。勉強を通じて集中することを学んでいるのだ」とまで言っている。そして高学力の子は、

「難しいことをじっくりやるというより、基本的なことをサッとこなしている。そして、多くの時間をまずは読書、あとは好きなことを集中して楽しんでいる」

としたうえで「日本の労働生産性が低い」ことにも言及。「日本人は勤勉ということだけ信じていると、この状態から抜け出せないのでは」と懸念を示した。
パロディも登場「それを聞いて8時間でできる仕事を10時間…」

ネット民の中には冒頭のツイートのパロディを投稿し、陰山氏から「座布団一枚」と褒められている人もいた。

「サッと仕事をした人はうれしくて『できた』と言って、上司に見せにくる。しかし上司はほぼ間違いなく、言ってはいけないことを言う。『そんなに速くできたのなら、他の人の分も宜しく!』それを聞いて8時間でできる仕事を10時間かけるようになる」

また陰山氏は正しい勉強法について、まず勉強する内容を決めて、それから適切な勉強時間を見通し、それより短い時間で終えるように進めていくべきと指摘した。

「つまり、勉強時間だけで言えば、勉強時間は短くなるように仕向けるべきなのだ」

もちろん陰山氏の指摘が、すべての仕事に当てはまらないかもしれない。例えば組み立て工場で生産性を上げるためには、1時間に10個できるようになったら、次は12個、15個に増やせるように努力するのが当然だ。宿題と同じように切り上げるわけにはいかない。

ただし仕事の場合は、熟練して時間当たりの生産個数が上がれば、その分の時給も上がるのが当然である。これを上げずに仕事量を増やそうとするから、自然とサボリが発生するということを、経営者は忘れてはならない。

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