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「孤独な時間」はなぜ必要なのか

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 嫌なことや辛いことがあったとき、あるいは大病を患ったとき、気持ちが弱くなってしまうものだ。そういった場合、生き方に迷いが生じてしまうかもしれない。生きる目的や意味を見失ったとき、どうしたらいいのか。自分に与えられた役割や使命はどのように見つけたらいいのだろうか。
 本書『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』((樋野興夫/著、幻冬舎/刊)では、「がん哲学外来」創始者である樋野興夫氏の心揺さぶる言葉を紹介する。

 自分はどういう人間なのか。いったい自分の役割や使命は何なのか。家に閉じこもって悶々と考えているだけでは見つからない。自分というものは、社会の中に身を置いてはじめてわかるものだ。集団の中で過ごしてみて、人との差が明らかになり、「自分」という存在が浮き彫りになる。がんになったから、仕事がなくなったから、仲間や友達ができないからといって、ずっと閉じこもっていては、無人島で一人暮らすのと一緒だ。「自分」というものは、社会の中で見つけ出すものだ。

 その一方で、日本人の多くが一人になることを恐れていて、フェイスブックといったSNSなどで、いつも誰かとつながっていたいと願っている。そして、相手の反応も気になってしまう。人の評価も大事だが、評価ばかりを気にしていると、軸がぶれてしまう。自分のやりたいことができなくなってしまう。それでは、本末転倒だ。自分の存在や使命といったことは、他の人と一緒にいるときには考えられない。孤独な時間は生きていくために欠かせないものだ。
 社会という集団で自分というものを知る。そして、一人になって考える時間も必要。そういったバランスをとりながら、生きる意味や自分の存在を考えることが大事なのだろう。

 どう生きるか。なぜ生きるのか。こういった問いに明確な答えはない。結局は、自分自身が納得できる生き方をしなければいけないのだろう。ただし、迷ってしまうこともある。そんなとき、本書はヒントになる言葉をくれる一冊になるはずだ。

 本書のタイトルの「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」は、ドイツの神学者・牧師のマルティン・ルターの言葉を樋野氏がアレンジしたものだという。これには「命よりも大切なものはない。命が一番大事」とは考えないほうがいい。「自分の命よりも大切なものがある」と思ったほうが、幸せな人生を送ることができるという意味が込められている。自分以外の誰か、何かのために生きるというのも、一つの生きる意味になるということなのだろう。
(新刊JP編集部)


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