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「ゴッホとルノアールを棺桶に」で世界の顰蹙を買った経営者

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 長者番付は時代に応じて変遷を繰り返してきた。現在は孫正義氏や柳井正氏ら起業家全盛ともいえるが、1990年代は、消費者金融、パチンコ、Jポップが席巻した時代だった。

 バブル崩壊の足音が聞こえ始めた1990年、それでも海外では「ジャパンマネー」が席巻していた。英国の金融専門誌は、世界の金融機関番付で1位に住友銀行(現・三井住友銀行)、2位に第一勧業銀行、3位に富士銀行(ともに現・みずほ銀行)を掲げた。

 同年5月、アート作品のオークションでは、ゴッホの絵画「医師ガシェの肖像」が日本人により約125億円という史上最高値で落札された。

 落札したのは1990年度の長者番付1位となった斉藤了英・大昭和製紙名誉会長だった(所得税額・31億2844万円)。斉藤はゴッホを落札した2日後にもルノアールの絵画を約119億円で落札した。その支払いのために、土地や自社株を売却して、番付で1位となったのである。

「『東海の暴れん坊』の異名をとったワンマン気質の経営者でしたが、何より2枚の名画を『死んだら棺桶に一緒に入れて焼いてくれ』といって、世界中のアートコレクターから顰蹙を買ったことが記憶に残る人です」(経済誌『月刊BOSS』編集委員・関慎夫氏)

※週刊ポスト2015年9月25日・10月2日号


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