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たった1分で海水を「飲み水」に変える新技術がスゴイ・・・

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地球上の約7割が海。「海水を真水に変える」それは、世界の技術者たちが、こぞって研究開発を進める分野のひとつ。ライターJoe Martino氏が「 Collective-Evolution」で紹介するこの事例も、世界の水問題を大きく変える起点となる新技術かもしれません。ポイントは「低コストにこだわる」ことだとか。

海水を飲み水にすれば
水不足を解消できる!

この星で生きる誰にとっても飲み水は不可欠なのに、安心して飲むことができる飲料水が「すべての人々に行き渡っていない」。これが、周知の事実でした。ところが、エジプトのアレクサンドリア大学の研究チームが開発中の新技術で、この水不足の現場に希望の光が見えてきました。
海水から塩を除去する「パーベイパレーション」と呼ばれる淡水化技術です。海水を蒸発させる過程で、塩の粒子と不純物を同時にろ過する特殊フィルターを用いて分離。さらに残った塩も、水蒸気を加熱して気化させ、塩分を完全に取り除くという方法によって、海水を飲み水へと変えていく仕組みです。

もっぱら先進国では、飲み水をつくるための施設に莫大な資金や時間をかけていますが、そのための十分な資源がどこの国にもある訳ではありません。新技術が開発された場合、途上国では、それが実現可能な予算で、持続可能な施作で取り入れやすかどうかが重要なファクター。その点、アレクサンドリア大学が開発した今回の技術は、そのどちらもクリア。
さらに、海水の塩分を蒸発させるプロセスに、電力を使う必要がないことから、電気インフラが整っていない地域でも、パーベイパレーションによる飲料確保が可能になります。

塩も汚れも同時に除去
コストパフォーマンスも◎

これだけではありません。研究者たちの期待は、この技術で「塩だけではなく汚れや埃も十分に除去できること」だと科学誌「Water Science and Technology」で発表しています。

「この技術は現在エジプト、中東、アフリカなどで使われている逆浸透法よりも優れたものと断言できます。紅海はじめ塩分の多い海水でも、効果的に塩を取り除くことが可能です。従来のように高コストでありながら、生産できる飲み水が少ないといったジレンマからも解放されることでしょう」

エジプト国立研究センターで、水質汚染に関する研究の第一人者Helmy El-Zanfaly教授も「Scidev.net」で太鼓判を押しています。

革新的な技術開発のニュースは、専門家の間で大注目となりましたが、残念ながら、飲み水が不足している人々のもとに届くには、まだしばらく時間がかかる見通しです。理論上、この工法は実現可能と証明されましたが、実際に大量の海水を使っての大規模試験が、まだ残されているからです。そのための費用捻出も、現段階では見通しが付いていないのだそう。

パーベイパレーション施設導入までの間、安心・安全な飲み水の入手困難な人々が世界にはまだ、約750万人いると言われています。彼らのためにあなたができること、それが個人で募金が可能なサイト「Charity Water」が実施する、飲み水を届けるための募金。今年もすでに50万円以上の支援が集まっています。

Licensed material used with permission by Joe Martino via  Collective-Evolution

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