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OKAMOTO’Sのアドレス帳 Vol.8 Maa × オカモトレイジ

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OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画第8弾は、料理人のMaaが登場。音楽好きというMaaと、料理好きというオカモトレイジ。互いの分野に興味津々、賑やかな対談と相成りました。

 

  —ーもともとお2人は顔見知りだそうですね。

レイジ「はい。初めてお会いしたのは2013年のCOUNTDOWN JAPANの会場。でもその時は挨拶ぐらいで、ちゃんとお話するのは今回が始めてです」

Maa「恵比寿リキッドルームでやったライヴにもお邪魔しました。めちゃくちゃ盛り上がった!」

レイジ「そうでしたね。あの時はバンドでカラオケやってるみたいな感じのノリだったので(笑)」

Maa「豪華すぎるカラオケっていうか。あれは楽しかったし、また行きたいですね」

 

——Maaさんも音楽好きですが、料理をしながら音楽を聴くことはありますか?

 Maa「下積み時代はシェフが厳しかったからなかなか聴けなかったけど、朝早い仕込みの時なんかはこっそりラジオで聴いてました。音楽がかかってる方が楽しくできるから、仕事も早く進むんです。家で料理をする時は、音楽は必ず聴いてます。気分に合わせてというか、音楽も料理で選んでる。みんなで集まるパーティーみたいな時はノリノリの音楽だったり、ビスケットとか可愛いお菓子を作ってる時はゆったりとした音楽だったり……。レイジさんも料理するんですよね。インスタに料理の写真をアップしてるの見ましたよ」

レイジ「グツグツしてるやつですね。シチューとカレーと麻婆豆腐に凝ってた時期があって。まぁ、その三つしか作ってないんですけど(笑)。麻婆豆腐は父親から教わったけど、あとは完全に独学。だいぶ上手にできるようになって、今では麻婆豆腐は自分で作るのが一番旨い。外で食べても負けてないんですよ」

 Maa「わー、食べてみたい!」

レイジ「レシピが特別な訳じゃなくて、ちゃんとした素材で作ってるだけ。甜麺醤とコチジャン、豆板醤に、貝柱の粉末と乾燥させた小エビを入れて、魚介のエキスがきいてる感じ。外で食べていても、“これイイ線いってるけど小エビ入れたらもっと旨いのに。でも入れたらバーンと値段が上がっちゃうんだろうな”って、予想するようになりました(笑)」

——そもそも料理に興味を持ったのは何故でしょう?

レイジ「料理を作るようになったのは一人暮らしを始めてからです。ふとした時に、“シチューって何で白いんだ?”、“カレーって何の味なんだ?”と思ったことがあって」

Maa「そうやって疑問を持つのって、料理人に向いてます!」

レイジ「シチューが何で白いのか調べたら、結局小麦粉を入れてるからだってわかった。でも実際に作ってみると、小麦粉を入れる前から結構白い。それはタマネギを炒めたりしている内にいろいろエキスが出るからなんだなって気づいたり。カレーにしても、結局生姜の味が強いんだとわかると満足するし、楽しいですね」

 Maa「ちょっと似てるかも。私も “コレどうやって作ってるんだろう?”“何が入ってるんだろう?”って気になると、原材料の表記にあるものを全部集めて作ったりしてる」

レイジ「俺もポカリスエットを作ったことがありますよ。グレープフルーツと水と砂糖と塩を入れて。けっこうイケますよね」

 Maa「うんうん、好きなものの味を作り上げていくのってすごく楽しい。よく人に“へー、そんなことするんだ”って驚かれるけど、ここにもいた。初めて自分と同じ感覚の人と会ったかも(笑)」

レイジ「“どうやるんだろう、ちょっとやってみよう”っていう感覚が好きで、料理に限らず、Tシャツを作ったり、雑誌作ってみたり。自分でいざやってみると、“うわー、この印刷スゴイお金かかってそう”と思ったり、違う視点から見られるようになる。音楽でいうと、DJやってみたらレコードをただ聴くだけじゃなくて“この一曲はDJで使えるな”だったり、“サンプリングで使えるな”と、どんどん細かく見ることが出来るようになるんですよね」

Maa「自分では作れないと思い込んでるものに、いろいろ挑戦してみるのってすごいなって思います。私は追求するものが料理だけなんですけど」

レイジ「性格的に作れないと思うものがないというか(笑)。子どもの頃からそういう部分があって、シャンプーとリンスを混ぜたらどうなるんだろうと思って、一緒に泡立てては科学者になった気分になったりしていました(笑)。親に無駄遣いは止めなさいとよく言われたけれど、何でもかんでもそうやって試すのが好きだったんですよね。料理もそのひとつ。やっぱり実際に自分でやるとさらに楽しくなる。それで儲けようと考えたりどうこうしようというのではなくて、やることに価値があるって思うんです」

——料理作りと音楽、通じるものはありますか?

レイジ「ありますね。ご飯作りと楽器のチューニングがすごく近いと思う。チューニングの“何だか上の方だけ強いな”、“真ん中がないな”と感じる感覚と、ご飯を食べていて“コレが足りない”、“この味がききすぎてる”って感覚は通じてる気がします。作業的には、バンドは煮込み系ですね。ワンマンバンドじゃないという意味でも、OKAMOTO’Sはより煮込みっぽい。挽肉がいて、豆腐がいて、出汁がいて。俺はバンドの貝柱になりたい(笑)」

 Maa「主役は豆腐だけど、貝柱はいいエキスになるからね(笑)」

レイジ「あと料理中にBGMとして音楽を聴いていると、新しい発見があったりします。普段音楽を聴く時は曲に集中しすぎちゃうから、BGMみたいな感じで聴くことって実はあまりないんですよね。換気扇の音でほとんど聴こえない環境で聴いていると、この曲こういう状態だったんだって思ったりする。料理を作りながら音楽を聴くことって俺にとっては新鮮というか、音楽好きじゃない人にとっての聴こえ方みたいな感覚は実感できるかもしれない」

——OKAMOTO’Sの料理担当として、プロの料理人さんに聞いてみたいことは?

レイジ「普通に料理を習いたいですね(笑)。シチューを作る手順を見てもらって、“それこっちじゃなくてこっち先にやった方がいいよ”と教えてもらったり。あと、作ってる所を見せてもらいたいです」

 Maa「私は逆に、レイジさんがどうやって作ってるのか知りたい。正しいやり方を知ってるから、余計にそういうところで新しい発見があるかもしれない。決められたやり方より、もしかしたらそっちの方がいいかもしれないし」

レイジ「音楽も料理も知っちゃうと、わからない時に戻れないじゃないですか。ただ音楽はウマいヘタとかじゃなくて、好きかどうかがキモ。料理にはヘタウマあるのかな。あと、もともと持ってる感覚とか」

 Maa「感覚はあると思う。普通は砂糖と塩を間違えないよね、みたいなことする人ってやっぱりいて。“こうやるんだよ“って教えると、“はーい!”って言いながら違うものを入れてたりする(笑)。だから、直らない人は直らない」

レイジ「根本的なところで興味がないのかもしれないですね」

 Maa「うん。本当にやりたいって思ってないのかもしれない。あと、無意識に子どもの頃から慣れ親しんだ味に近づけようとして、違う感覚を受け入れられないというのはよくあると思います。自分が食べるんだったらそれでもいいし、旦那さんのために作るなら愛を込めればそれで完成する。だけどお店だといろいろな方がいらっしゃるから、みんなが美味しいと思ってくれる料理を作らなきゃいけない。そこがすごく難しい」

レイジ「ポップスのグループだったらお客さんのことを気にして作る必要があるけれど、ロックだとそうじゃなかったりする。ロックっていう概念が入ってくると、“俺らはロックバンドだから”ということで何でもかんでもオッケーになっちゃうところがあると思っていて。ライヴでもバンドのことを愛してる人が観に来るから、俺らは俺らの味を提供するっていう感覚が大きい。だけど、ロックっていう概念では店はやれないですよね。自分がこういう味を作ってるんだから文句いわずに食え、とはならないだろうし」

 Maa「でも本当はそうなりたいですよね。私の料理を食べに来てくれたら嬉しい。今はクラフトビールとワインのお店をやっていて、それに合う料理を作ってるけど、料理を気に入ってくれた人がまた食べに来ようって思ってくれたらすごく嬉しい」

——Maaちゃんが今目指してるのはみんなが共感してくれるもの? それともこれまでにない新しいもの?

 Maa「冒険したい気持ちはありながら、みんなが美味しいと思ってくれるような料理を作っています。家でも冒険はしてないな。身体が求めてるものを最近は作ってますね。優しいお出汁をとってみたり」

レイジ「俺は完全に新しいものを作ろうと思ってますよ。最近気づいたことがあるんだけど、自分の作っているものと年代って5年ずつズレてる気がして。1985〜1995年が2000年代で、1995年から2005年が2010年代。だから俺的にはもう2020年代に到達していて、そこを目がけて作っていかなきゃいけないし、一歩先を行くように心がけてます。でもそれって一般受けしないんですよね。一般受けするには半歩先にとどめる必要がある。この前ギャラリーをやってる人が“アートは儲からない”って言ってたけど、音楽業界も同じ。CDが売れなくなってきてるから、よりアートに近づいているんだと思う。だから音楽を作る時は、もっとアートに近づけようって気持ちでいます」

——最新アルバム『OPERA』はかなりアートになってますね(笑)。

レイジ「『OPERA』はもう創作料理というか、“こんなの食べたことないんですけど!?”みたいな感じ。たとえるならルートビアかな? 衝撃度は高いですよね」

 Maa「料理で言ったら、フォアグラを泡にしちゃったりするような?」

レイジ「そういう感じかも。実際、アートみたいな料理を作る人っているんですか?」

 Maa「いたとしても、料理である以上見た目だけではダメ。絶対にマズくしちゃダメで」

レイジ「そういう意味では、料理はロックに近いかもしれない。料理だから旨くなきゃいけないって。今回の新作にしてもそうだけど、アートだなんだって考えているのは俺だけかなって思ってたら、バンドって自然と同じ方向を向くものなんですよ。300日くらい一緒にいるから、考えることが似てくる。家族より長い時間一緒にいる。グループじゃなくて、OKAMOTO’Sっていうひとりの人間みたいな感じです。そこが煮込みですよね。にんじんとか、かなり溶け込んでますよ(笑)」

 Maa「めっちゃ煮込まれてそう(笑)。今度一緒に料理しましょう」

レイジ「ぜひ! DJイベントを開催して、そこで料理を振る舞ってみるのもいいかも」

 Maa「それいいね! 楽しみにしてます!」

 


オカモトレイジ&Maa サイン入りチェキを1名様にプレゼントします。空メールを送信するとプレゼントに応募できます。(←クリック)ご応募お待ちしております。
後日当選された方にはいただいたメールアドレス宛にNeoL編集部よりご連絡させていただきます。

撮影 吉場正和/photo  Masakazu Yoshiba

インタビュー 桑原亮子/text  Ryoko Kuwahara

まとめ・文 小野寺悦子/text  Etsuko Onodera

撮影協力 終日one http://shujitsu.com/one

 

OKAMOTO’S

OKAMOTO’Sオカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)。2010年5月にアルバム 『10′S』、11月に『オカモトズに夢中』、2011年9月に『欲望』を発売。2013年1月に4thアルバム『OKAMOTO’S』を発売し、7月に は両A面シングル“JOY JOY JOY/告白”を、11月6日にニューシングル“SEXY BODY”をリリース。2014年1月15日に岸田繁(くるり)を迎えた5th アルバム『Let It V』を、8月27日にはRIP SLYME、奥田民生、黒猫チェルシー、東京スカパラダイスオーケストラ、ROY(THE BAWDIES)らとコラボを果たした5.5 thアルバム『VXV』を発売。2015年9月30日、6th『OPERA』をリリースする。11月1日 (日)東京・新宿LOFTより「OKAMOTO’S TOUR 2015-2016“LIVE WITH YOU”」をスタート。

http://www.okamotos.net

 

Maa

料理人。三重県伊賀市出身。辻調グループフランス校卒業後、フランスブルターニュ地方のレストランで研修。フランス料理店や、ホテル、ビストロ、ブリティッシュパブなど、様々なジャンルの店舗を経験。

http://www.neol.jp/blog/maa/

 

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