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渋谷ハチ公前のタバコ屋経営者 千平米の土地売却で得た額は?

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 近年ではなかなかお目にかかれないが、1960年から1980年代にかけては、一等地に持っていた土地を売って長者番付の上位に突如ランクインする“土地長者”と呼ばれる人物が存在した。

 1978年度に長者番付のトップに経った古川義三・古川拓殖代表取締役の所得22億7000万円は不動産売買によるものだ。東京・江戸川区の土地約7万7000平方メートルを日本住宅公団(現・都市再生機構)に売却して掴んだ栄冠だったが、古川自身は「22億円のうち17億円を税金で取られ、残りも借金返済に充てるため手元にはほとんど残らない」と愚痴っていたという。

 1979年度、突如2位に登場したのがタバコ小売店主の鎌田米吉。しかし彼は“不運の男”だった。『日本の長者番付』(平凡社新書)の著者で、企業系列の研究者でもある菊地浩之氏がいう。

「渋谷駅のハチ公前広場に面した商店街でタバコ店を営んでいた鎌田は、近隣に先祖代々の土地1020平方メートルを所有していた。しかし『この2~3年で固定資産税が急に高くなって、毎年何千万円も払わなきゃならない。とても賄いきれないんで売らざるを得なくなった』と東急不動産に約16億円で売却した。そこから所得税や住民税などを払い、手元に残ったのは4億円程度でした」

 この手の話は以降も、長者番付の歴史の中に続出する“裏面史”だ。番付に載った誰もがハッピーだったわけではない。なお、かつて鎌田が所有していた渋谷の土地では、東急グループなどによる再開発が進んでいる。(文中敬称略)

※週刊ポスト2015年9月25日・10月2日号


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