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ガジェオタに見られたくない! 女性向けのスマート・ブレスレット登場!

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シリコンバレーのイベントで、各種最新スマートウォッチを腕に着けているのは、ほとんどが男性だ。残念ながら、ファッション重視の女性たちは、そんな彼らをちょっと冷ややかな目で見ていることも多い。

「いかにもオタクっぽいウエアラブル機器は、毎日身に着けたくない」「スクリーンを見せびらかすようにして、スマートウォッチが振動する度に画面に釘付けになってメールチェックする人を見ると、ちょっとね……」

そんな女性たち向けに、ファッション性の高いアクセサリーとスマートウォッチの機能を融合させた商品が、MICA(ミカ)だ。

これみよがしに最新テクノロジーを身に着けるのは粋じゃない


Photos by Collier Schorr(画像提供:Intel)

シリコンバレーを代表する大手半導体メーカーのインテルと、ニューヨークのファッションデザイナーらが共同で製作したスマート・ブレスレットであるMICAは、「My Intelligent Communication Accessory」の頭文字で、色は白基調と黒基調の2種類がある。

18金でコーティングされた腕輪の外側には、スクリーンがついておらず、ちょっと見ただけでは、これがスマートウォッチだとは分からない。

「そこが狙いなんです。多くの女性にとって、身に着けるモノは、自分はどんな人間かを示す大切な表現方法のひとつ。テクノロジーをこれ見よがしに身体に着けるより、ファッション性の高いアクセサリーに隠して、こっそり最新機能を使う方が粋なわけです」

そう語るのは、インテルのビジネス開発を担当するバイスプレジデント、アイシャ・イルデニズ氏だ。目立たない手首の内側部分に、腕にフィットするようカーブした形の黒色のスクリーンがあり、メール受信歴、テキスト、スケジュールなどが表示される。GoogleカレンダーやFacebook、SNS等にアクセスでき、ローカルレビューサイトの「Yelp」やカーナビメーカーの「TomTom」とも連携しているため、現在地から近くにあるレストランなどの検索も簡単だ。カレンダーに予定を入れると、「次のアポイントメントまであと10分。そろそろ出ないと」などのアラートが自動的に表示される。ファッション情報やホロスコープも毎週、配信される。

スマホを持ち歩かなくても大切なメッセージは見逃さない

デバイス本体に3G無線機能が搭載されており、スマホと連動させなくても、単体でワイヤレスデータ通信ができる。スマホとは違う別の「番号」を使ってのデータ通信ができるため、家族や本当に大事な人だけにその番号を教えて、テキストを送受信することもできる。静かな会議中などに、メールやテキストを受信する度にデバイスがブルブルと振動してしまうのを避けるため、特定の人からのメールやメッセージだけを表示し、振動するよう設定できる機能もついている。スマホを持ち歩きたくないとき、たとえば夜、パーティーに出掛けるときなどは、スマホなしでこのブレスレットだけを腕に着けて、気軽に出掛けられるのがメリットだ。

技術者とデザイナーのコラボは「火星人と地球人の会話」

タイガーアイと黒曜石、あるいはラピスラズリと真珠をあしらったデザインは、ニューヨークのファッションブランド「OPENING CEREMONY」のデザイナーたちの手によるもの。インテルのイルデニズ氏は、商品の構想段階から200人以上のファッションデザイナーたちと会い、ミーティングを繰り返してきたという。

シリコンバレーの技術者たちと、ファッションの世界で生きてきたデザイナーたちのコラボは思ったより大変だったようだ。「火星人と地球人の会話のように、最初はまったく話がかみ合わなかった」とイルデニズ氏は笑う。

デザイナー側が「繊細なメタルの質感を大切にして作ってほしい」と要求を出せば、技術者たちは「金属でできたブレスレットの内側にどうやって無線アンテナを入れればいいのか」と頭を抱えた。ディスプレイ画面を手首の内側に入れて目立たせないようにしたのも、ファッションデザインの観点からの提案だった。「これまでの健康フィットネス用ウエアラブルを着ける場合でも、女性ユーザーを見ていると、洋服や下着の下に隠して着けていたりする場合が多かった。ごつくて目立つディスプレイは、それだけで女性から敬遠されてしまう」(イルデニズ氏)

「女性に毎日身に着けてもらう」。インテルの野望はここから始まる


MICAにSMSが着信(画像提供:Intel)

LinuxベースのOSで、スクリーンを左から右にスクロールしたり、指で押すシンプルな操作で、「今、ミーティング中です」「あとで電話します」などのテキストを選んで発信もできる。受信するテキストは50メッセージまで保存できる。気になるバッテリーの持ちは、約48時間。マイクロUSBで充電するか、別売りのボウル型の充電器の上に乗せても充電可能だ。「ライバルはApple Watch」ともいわれているが、Apple Payのようなクレジットカード決済機能はMICAにはない。

女性に毎日使ってもらえるウエアラブル機器を作りたい、というインテルの野望は、このデバイスだけにとどまらない。チップメーカーとしては、小さな指輪からもっと大きなアクセサリーまで、身に着けるものすべてにインテル製の極小デバイスを内蔵したウエアラブル機器のマーケットを構築するのが一つのゴールだ。その一歩として、今年のラスベガスでのインターナショナルCESでは、ブライアン・クルザニッチCEO自らが、ボタンサイズのコンピュータモジュール、Curieをジャケットに着けて登壇し、「ウエアラブル機器の世界を変える」として大きな話題を呼んだ。

価格は495ドル。高級ファッション店のバーニーズ・ニューヨークで販売されている。スマートウォッチのなかでもかなり高い価格帯だが、この価格には、通信キャリアであるAT&Tの2年間のデータ通信使用料が含まれ、海外でのローミングなども無料だという。

スマートウォッチとしても、アクセサリーとしても高価なMICA。シリコンバレーでも最もオタク度が高いのではと噂される企業の作ったスマートジュエリーが、果たしてどこまで女性たちの心を捉えるだろうか。

関連リンク

Opening Ceremony and Intel Reveal MICA, ‘My Intelligent Communication Accessory’

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