「かぼす」と「すだち」、どこが違う?
焼いた秋刀魚がおいしい秋の到来です。ところで大根おろしと一緒に添える柑橘類は何ですか? すだち? かぼす? それともレモン? 黄色いレモンはオールシーズンおなじみの柑橘類ですが、区別があやふやになりがちなのが緑色の「かぼす」と「すだち」。両者の違い、ちゃんと説明できますか?
まろやかな酸味の「かぼす」
「かぼす」の主産地は大分県。全国に出回っている「かぼす」の9割以上が大分産です。ちなみに漢字では「香母酢」と書きます。大きさは手のひらにすっぽり入るテニスボールほど。独特の爽やかな香りとまろやかな酸味が特徴です。特産地である大分では、毎朝の味噌汁に「かぼす」の果汁をたらしていただく家庭も多いのだとか。もちろん、お風呂に浮かべて香りを楽しむという手もあります。
フレッシュな香りはじける「すだち」
一方、ゴルフボール大でコロンと小粒なほうが「すだち」です。こちらは徳島県の特産品であり、果皮が青い未熟果のうちに出荷します。「酢橘(すだち)」という名前の通り、どこかライムに近い清々しい香りとさっぱりした酸味が特徴。これはレモンやライムの果汁に豊富で、「かぼす」には含まれていないエリオシトリンという成分が「すだち」にたっぷり含まれているためです。サワーなどに好まれるのは、どちらかというと「すだち」かもしれません。
「かぼす」と「すだち」はどちらもユズの近縁種で「香酸柑橘類」に属します。これは一般的なみかん類と違って、酸味が強く生食には向かない柑橘類のこと。レモン、ユズ、ライム、ダイダイ、シークァーサーも香酸柑橘類の仲間です。
どちらも料理にギュッと一絞りするだけで、料理の味をいっそう引き立たせてくれる名脇役。秋刀魚はもちろん、刺し身や天ぷらなどの揚げ物、これからの季節においしい鍋料理、サワー、ジュースなど幅広く利用できるので、旬のうちに色々な楽しみ方をお試しください。(TEXT:料理サプリ編集部)
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