ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

リマのレストランでは漁師のセビーチェに勝るものには出会えない

DATE:
  • ガジェット通信を≫

セビーチェの由来は、まだはっきりしておらず、様々な説があります。一般的には新鮮でおいしい魚料理を誇るペルー(特に海岸の地域)が由来地と言われています。この説には様々な証拠や根拠があるのです。まず、セビーチェにはペルーのライムの酸味があります。さらに、寿司好きの日系人が約百年前からペルーに住んでいること。そしてペルーには、海流の恵みがあります。ペルー海流によって、南極海の寒流が温かい海流にぶつかり、南アメリカの太平洋沿岸につきます。その影響によって、海洋生物が盛んになるのです。

また、セビーチェはエクアドル、またはポリネシア、もしくは中東で初めて食べられたものだと論じる人もいます。しかし、シェフのダグラス・ロドリゲス (Douglas Rodriguez) は、セビーチェの由来について、また違った分析をしています。彼は『The Great Ceviche Book』に書いたように、「発見者は絶対に漁夫です。自分の船にライムがあって、最初に簡単なセビーチェを作った」と推測しています。ライムは、昔はとてもかかりやすかった壊血病を防ぐために食べられていたものです。そのときの魚は、自分の魚網を使って手に入れたので、その新鮮さを上回るものはないでしょう。

ここでセビーチェについて紹介しましょう。セビーチェはライムジュースでマリネにした生の魚です。かんきつ類の酸性を魚肉に染み込ませ、それに塩、玉ねぎと唐辛子という調味料を加えます。とても簡単に作れるので、キッチンは漂っている木材の船であっても、問題はありません。

セビーチェ用のヒラメ・ハガツオなどの魚を捕獲するペルーの漁夫は自分の船を持たなければならないわけではありません。船を持つなら、「pescador-armador」(漁夫・船主)と呼ばれます。そのような人は全部一人で、または雇った「marinero」(漁師)と仕事を分担して働きます。もう一人の漁師と一緒に働けば、孤独を感じません。漁夫、漁師は楽観的であることが大切です。釣りに出ると海で一泊、もしくはそれ以上がかかる可能性もあり、沖にいる時間はそのときの釣りがうまくいくかどうかに関わります。

不確実性はこの仕事の一つの要素です。しかし、私達が考えているより、玄人の漁夫は海を読み取れます。ある漁夫は、日が出る前にリマの有名なエル・マレコンという崖の上に行って、そこから波の動き方を見て、海を読み取ります。波を見て、海が安全かどうかを判断できたり、いつどこでタコや大きな魚が食事をしているかがわかったりします。アンチョビを狩っているウミネコを観察して、海の底にスズキがいることも推測できます。

この生活は、Fredy Guardiaというリマの75歳の漁夫が60年間送った日常生活です。今はソニアという奥さんと一緒にペルーで一番人気のセビーチェリア(セビーチェの専門店)を営業しています。最近、娘と息子達がほぼ完全に事業を受け継いだので、フレディさんは魚を獲るという難しく危険な仕事を辞めました。それはちょうどいいタイミングだったのです。なぜなら、大企業の影響で、仕事が少なくなったからです。仕事が減少したため、小企業の漁夫たちは、互いの領域に侵略しないという古い規則も守らないようになりました。

その間に、ペルーでは食文化が盛んになり、シェフの手作りセビーチェが流行っています。味が進化していき、どんどんおいしくなってきたと評判のようです。しかし、リマでどんなレストランに行っても、漁師のセビーチェよりもおいしいものを食べることは絶対にできません。

Licensed material used with permission by Jungles in Paris (Instagram, Twitter, Facebook, Vimeo)
訳:Barbara Casu

ペルーの旅行記はこちら

*Daisuke Taniwaki「南米3カ国周遊
*安田 咲「【ペルー旅行vol.1】南米初上陸の地クスコ

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
Compathyマガジンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP