カンヌ受賞作映画『岸辺の旅』であまちゃんコンビが再タッグ、大友良英が製作秘話を語る

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カンヌ受賞作映画『岸辺の旅』であまちゃんコンビが再タッグ、大友良英が製作秘話を語る

 深津絵里×浅野忠信による映画『岸辺の旅』で、音楽を担当した大友良英が製作秘話を語った。

カンヌ受賞作映画『岸辺の旅』写真一覧

 本作は、夫が過ごした最期の時間を“死んだ夫”と二人でめぐり、言えなかった「さようなら」を伝えるための旅をするという、愛し合う二人の永遠の別れを描いた究極のラブストーリー。第68回カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門監督賞を受賞しており、音楽は大友良英と江藤直子という“あまちゃんコンビ”が担当している。

 今回の共作は、黒沢監督からの「オーケストラもやれる?」という問いに対し、大友が「江藤さんと組めるならやれるよ」と答えたことからスタート。大友は「オーケストラ単体でもちゃんと音楽として成立したものをつける」という黒沢監督のイメージに合わせて、従来の劇伴とは違うものをどれだけ作れるかを意識して作ったと語った。

 今回の取り組みで大友は新たな発見があったという。そもそも、こういう映画作品の場合は小編成やピアノで音楽をつけることが多いが、小津映画のようになんてことないシーンにオーケストラがついているような作品を作りたいという黒沢監督の言葉に大きく気付かされたと言い、大友は「映画のサイズの中に音楽までおさまる必要なんてないんです。オーケストラがあの映画についたらどうなるのか、俺もやってみたくなりました」と述べた。

 そして、江藤について「江藤さんの今までの音楽的キャリアの全てをつぎ込んで臨んだんじゃないかな。なにしろ予算との闘いという制約の中で最大限の効果をあげねばと必死でしたから」という。最初に監督がイメージしたのは“マーラー”。ただ、マーラーの交響曲は大規模なものが多く、予算内での実現は不可能だ。大友は「マーラー的なもののもつ、あるオーケストラの豊かさは実現したかった。ちゃんと本物にしなくてはと」と述べ、江藤の功績を称えた。カンヌでの日本人初受賞につながった本作は、10月1日よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。

◎公開情報『岸辺の旅』
10月1日(木)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
監督:黒沢清
脚本:宇治田隆史、黒沢清
出演:深津絵里、浅野忠信
配給:ショウゲート
(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/ COMME DES CINEMAS

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