カレー味の和菓子!? 岡山銘菓「ももたん」シリーズ、熟成肉味に引き続きエスニックな饅頭が登場
岡山銘菓として、2013年4月に発売が始まった和洋菓子「ももたん」シリーズ。写真の愛らしいキャラクターのパッケージが特徴の饅頭なのだが、一風変わったフレーバーが話題を呼んでいる。
お誕生日ケーキ味、バターミルク味、フルーツパフェ味とまでは良かったのだが、今年の7月に発表された新フレーバーが「マハラジャカレーマサラ味」、8月には「熟成肉味」と、どんどんカオスな方向へ進んでいるのだ。
なぜこの奇天烈な組み合わせを銘菓にしようと思ったのだろうか? 企画が煮詰まってやけくそになったのではないだろうかという懸念を抱きつつも、その真相を確かめるべく、同商品販売元のナショナルデパートの社長・秀島さんに話を聞いた。
「お土産ってどれもおいしいけど似たようなものばかりで、とても地味な存在だなと思っていて。どうせ作るならインパクトのあるものを作ろうと思い、キャッチーでかわいいキャラクターのパッケージと、話題になるであろうフレーバーを企画しました。お土産としてももたんを渡せば、賛否両論あるにせよ食べたときに会話が弾む、そんな存在を目指しています」(秀島さん)
なるほど。おいしいかどうかということに重きを置きているのではなく、コミュニケーションツールとして使えるか、また、話題に上るものであるかどうかということに注力しているようだ。
「ももたんは被り物をしているのですが、毎回フレーバーに関するものを被らせています。ひとまず、ももたんに似合う被り物を考えて、パッケージデザインを決めてから味の開発に着手するんですよ。だから味は二の次で……もちろん最終的にはおいしいと思えるものに仕上げますけどね」(秀島さん)
ずいぶんと変わった手法である。だからフレーバーがあんなことになっているのか……(心の声)。おまけにマハラジャカレーマサラ味に関しては、被り物というよりも二人羽織になっているのだが……柔軟でユニークな発想を重んじているのだろう。
しかし、なぜ禁断の組み合わせともいえるカレーと肉をフレーバーにしようとしたのだろうか。そして肝心の味はどうなのだろうか。
「マハラジャカレーマサラ味」
「カレーの中にある甘みはカレーにとって重要な要素。だから甘いものにも合うと思ったんです。カレーに使われているスパイス『カルダモン』を多く入れているのですが、その理由は餡子(豆)によく合うから。また、皮にはマンゴー風味の味付けをしています。お菓子だから甘いんだけど、食べた後に鼻からカレーの香りが抜けるイメージです」(秀島さん)
「熟成肉味」
「熟成肉味に関しては、以前地元のテレビで取り上げていただいたとき、タレントの照英さんが取材に来て『肉が好き』とおっしゃったので、それを実現したんです。これも基本的には甘いのですが、少し塩辛さもあって、肉の味もする。賛否両論あるところを目指したフレーバーです」(秀島さん)
デザイン先行であるとはいえ、味にも十分こだわっているようだ。しかし、フレーバーのふり幅がすごすぎて、とても同じ商品とは思えない仕上がりになっているような気がする。が、基本的にはどのももたんも同じ味で甘いのだとか。風味や後味で変化をつけているらしい。ネーミングで驚き、食べて甘さを堪能し、後味でふいを突かれる、そんなももたんを皆さんもご賞味あれ。
ももたん取扱店
岡山空港 天満屋 空港ショップ
http://www.okayama-airport.org/facility/tenmaya.html
NEW WORLD BAKERY(直営店) ニューワールドベーカリー
http://okayamaeki-sc.jp/gourmet/shops/nw_bakery.html
ナショナルデパートネットストア
書いた人:藤田佳奈美
セーラームーン世代。幸せに満ち足りた時よりも、おセンチだと筆が進むタイプ。未婦人の頃から「婦人公論」が愛読書。蕎麦に熱燗の組み合わせと、台所で料理しながら飲む麦酒が好き。かわいい系のアルコールって肴に合わないよね?
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