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みんな大好き「フルーツ牛乳」の味を自宅で再現できるか【料理解析】

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銭湯で飲む飲み物っていったらやっぱり「フルーツ牛乳」ですね。

風呂上がりに腰に手を当てゴクゴク飲み干す。あの至福のひととき。

ま、コーヒー牛乳も、イチゴ牛乳も美味しいですよ。でもフルーツ牛乳が一番です。王道です。

異論は認めません。これは道徳法則であり定言命法なのです。

「汝、フルーツ牛乳を飲め!」であります。

でも、なかなか売ってないんです。我が家の近所のスーパーでは全滅です。我が妻は再現してくれませんかねぇ?

「どうでしょう?」「ヤです。私も好きだし飲みたいのでアナタが作りなさい」

「そこをなんとか」「そうは言ってもサンプルないと作りようがないでしょ!」

「じゃあ一緒に探そうよ!」「……」

と、いうようなやり取りがなされた後、早速「フルーツ牛乳サンプル採取の旅」に出たのです。

 

フルーツ牛乳ハンティングの旅

まず一番最初に偶然発見したのが、チチヤスの『フルーツ オ・レ』紙パック。鶴見駅で京浜東北線から鶴見線に乗換える途中の自動販売機にありました。 

ちなみにパッケージは裏面もカワイイです。

味はフルーツ牛乳というよりまさにフルーツ オ・レという感じ。マンゴーの風味がして酸味が強いです。

次に銭湯なら必ずあるだろうと、行く前に電話で「フルーツ牛乳ありますか?」と確認した上で向かったのが『深大寺天然温泉 湯守の里』というスーパー温泉銭湯。こちらでは『雪印メグミルク フルーツ』

酸味と甘みの程よいバランス。まさにザ・フルーツ牛乳という味。

ちなみに温泉も最高。

最後に明大前にあるMEIJIの牛乳販売店に電話して、わざわざ取り置きしてもらったのが『明治 フルーツ』

雪印と甲乙つけ難い味。若干こちらの方が酸味が強く、オレンジ色が濃いといったところ。

最後にやはり偶然近所の自動販売機で見つけたチチヤスの『フルーツ オ・レ』缶入り。

こちらは紙パックとも味が全く違っていて、ほぼパイナップルジュースといった味でした。

というわけで手に入った三銃士(味は4種類でしたが)で、雪印とMEIJIの2つを主体に味を近づけることを目指し、チチヤスの「果実の甘みで作った」という部分を参考にして、出来るだけ砂糖を足さないという作戦にします。

ちなみに「フルーツ牛乳」と表記せずに「フルーツ」もしくは「フルーツ オ・レ」となっているのは03年以降は公正競争規約により「生乳100%」でないと「牛乳」と表記してはいけなくなったためです。

明大前にあるMEIJIの牛乳販売店員さんの話によると、瓶入りのはスーパーとかには卸してなくって、銭湯か販売店でしか手に入らないそうです。販売店員さん曰く学生さんにとても人気で「フルーツ牛乳はもっといろんなところで売ればイイのに。イケると思うんですよね」

とのことでした。

 

牛乳を選ぶのだ

さて、雪印とMEIJIに表記されている原材料表をもとに果物を用意します。ここは手軽さを重視して、全て缶詰で手に入りやすいものにしました。

パイナップル、黄桃、白桃、みかん、それからリンゴと洋なしとみかんがミックスで入っている缶詰といったところ(メロン缶は結局使いませんでした)。

次に使う牛乳です。準備したのは『明治牛乳』

こちらはMEIJIの牛乳販売店員さんの説明で「これは学校給食とかでよく配られる、いわゆる〝学校の牛乳〟ってヤツですね」とのことで、それはフルーツ牛乳に合いそうだからと購入。

それから近所のちょっと高級なスーパーにいって、良さげな牛乳『よつ葉 北海道 根釧(こんせん)牛乳』というのを購入。

両方試飲してみると『明治牛乳』は見事に「ザ・学校の牛乳」、とても懐かしい味。そして『根釧牛乳』は濃くて濃厚でとても高級な味。ここはせっかくなので『根釧牛乳』を使って「セレブなフルーツ牛乳」を目指してみましょう。

 

配合は4種類

果物の配合を色々と考え根釧牛乳で3種類作り、追加で明治牛乳を使ったのを1つで計4種類。

まず根釧牛乳160ccに各配合の果物とシロップ12.5cc(余った缶詰のシロップ、ミックス缶もしくはみかん缶の)、ハチミツ5cc。 [A]パイナップル30g、黄桃30g、みかん30g。3種類の果物をシンプルに同配分。 [B]リンゴ50g、黄桃20g、白桃20g・リンゴ多めの配分。パインとみかんは使わず。 [C]パイナップル34g、リンゴ10g、黄桃5g、白桃25g、みかん35g。AとBの折衷案。パイン多めでリンゴ少なめ。黄桃は隠し味程度。
そして明治牛乳140ccに下記配合の果物とシロップ12.5ccとハチミツ5cc。 [D]パイナップル37g、黄桃16g、白桃26g、みかん50g。こちらはAに近いがみかん多めの配分。

まず果物を厳密に計量し

シロップとハチミツを入れて

ミキサーし

牛乳を入れて

さらにミキサーして完成。

これを各配合ABCD分繰り返します。

ABCDのフルーツ牛乳を試飲で空になった瓶に入れてみました。

色を比べるとBが一番色が薄くてACDの順で色が濃くなっていきます。

さて本家の雪印、MEIJIと飲み比べしましょう。

ん!?

基本自家製のは濃厚で美味しいけれども、本家に比べてドロッとしています。

Aは平均的でフルーツ牛乳の味を頭で想像したのとほぼ同じような感じ。けれども実際に現在販売されている味にはもう1歩。

Bは美味しいのだけれど、フルーツ牛乳と言うには遠い感じ。酸味が一番少なくてクリーミーなのでミルクセーキに近い味わい。これが好きという人もいるかもしれない。

Cは売られているフルーツ牛乳にかなり近い味。夫婦の意見でも一番美味しいと感じたのはこれ。

Dはパインの酸味が強すぎて、フルーツ牛乳には遠いかなと。

実際はABCDどれもとても美味しいし、しいて厳しく判定すると上記のような判定になりました。

でもこのドロッと感がなんとも本家と遠いんですよねぇ……。

このようにドロ〜ッと。ねぇ……。

いくら「セレブな」っていったって、もうちょっと本家みたいにサラッとさせたいなぁ。

 

さらに工夫するのだ!

「多少のどごしは違うけど、美味しいんだしもうコレで良いじゃん」

と、渋る妻を説き伏せてさらに一工夫。ABCDのタイプでCが一番近い味だったので、果物はその配合で牛乳を80cc、水を80ccで作ります。

で、このバージョンもまだ「サラ〜ッ」よりも「トロ〜ッ」感があります。

トロ〜ッって感じ。

そこで「コーヒーフィルターで濾してみよう!」

ダメでした……。浸透していきません。

そこで「お茶パックで!」

しぼる必要があるので、マドロッコしいです。

「キッチンペーパーで!……はお茶パックと同じでした……」

「じゃあ直接茶こしは!?」

「……ダメです」

と、試行錯誤を繰り返したあげくに到達したのが以下の方法。

このような目の粗い目のザルでまずは残った果物の繊維を濾します。

コレを三回繰り返した後。

次に目の細かい茶こしで、

トントントントン!と、柄の部分を指でたたくと浸透して

最後に残ったオリを捨てていきます。

この作業も3回ぐらい。で、仕上がると

サラ〜ッ。

素晴らしいです……。

完成しましたぁ!!!

このようにMEIJI様と雪印様に挟まれてちょっと嬉しそうな自家製フルーツ牛乳ちゃん。なんだか飲むのがもったいないくらい、このコが愛おしく思えてきたり。

ではではではでは

さあ! 腰に手を当てて。

いやあ、フルーツ牛乳ってホント素晴らしいですね。

 


書いた人:
吉田いつし

東京出身。エディトリアル・デザイナー。書籍の装幀や雑誌のデザインをしながら、散歩のフリーペーパー『路地と道くさ』を発行。東京ストローラブラボ代表。HPでブログ「路地と道くさな日々雑感」を毎日更新中。日曜GarageBand家。文化的駄菓子屋。 HP:東京ストローラブラボ


料理を作った人:
浅見ゆき

吉田の妻。旧姓「浅見」の方がカッコイイので旧姓をペンネームに。某建築会社事務員。吉田が自宅の仕事場で編集者と打ち合わせをしていると、突如居酒屋『路地亭』を強制的に開店し、酒と肴をお見舞いする。ピクニめし作家。料理解析家(だいたいの料理は一度食べれば再現できる!)。

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