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堀江貴文被告緊急記者会見(6) 「不祥事叩き立ち上がれなくする社会危ない」

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 堀江貴文被告は2011年4月26日17時から、都内で自由報道協会の主催により開かれた記者会見に出席。最高裁から上告を棄却されたことにより近く収監される見通しとなっているが、かつてはIT業界をリードする新興企業であったライブドアの社長として活躍していた。その経歴から、会見で日本のベンチャーを取り巻く環境について質問されると、堀江被告は、「許容する社会が、今の日本には欠けている。不祥事とか少しでもチョンボすると、徹底的に叩いて潰して二度と立ち上がれないようにする。そういう社会になりつつあるのは少し危ないと思う」と語った。

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東洋経済・ヤマダ氏:
 先ほどライブドア事件が株式市場に与えた影響について話していたが、日本のITベンチャーに与えた影響について聞きたい。ライブドアの直前は、ネットベンチャーに元気があった時代だった。その後の現状をみるとヤフーはまだ比較的高収益だが、成長は鈍化しつつある。楽天もそれなりで、あとはソーシャルゲームの会社も若干元気があるという感じ。結局、良い企業が残っていない感じするが、これについてどのように見ているか教えて欲しい。

堀江貴文氏(以下、堀江氏):
 ITベンチャーに関していうと、さっきのM&Aの話と通じるが、買う会社がなくなった。ベンチャーという企業は、なぜ社会に役立つかというと、とんでもないことを考える若造が会社をつくるから面白い。そこで社会にイノベーションを与える。それは旧来型の大企業では出来ないこと。ヒエラルキーが出来ていて、保守層がいて頭を抑えられるわけだから、自由闊達な議論ってなかなか出来ないし、そこから生まれてくるものは凡庸なものしか生まれてこない確立が高い。だけど、ベンチャーは、失うものがないから、どんどんアグレッシブに、いままで皆が思いつかなかったことをどんどんイノベーションしてくる。それが社会に活力を与える。だから、ベンチャー企業って社会的意義がある。

 これが成長していくためには何が必要か。エグジットが必要ということ。つまり、短期間でそれなりに収益規模になって、キャピタルゲインが得られて、それでまた新しいことをやる。新陳代謝。こういうことをやる人をシリアルアントレプレナー(連続起業者)って言うのだが、日本の特徴はアメリカと比べて大きく違うのは、シリアルアントレプレナーがいない。若干存在するが、そういう人たちがエグジットする流れが止まった。というのは、まず株式市場に上場しづらくなった。要は一個不祥事企業が出たら審査を厳しくしろとなる。だけど、ベンチャーははっきりと正直に言っていかがわしい。僕が知ってるベンチャー企業でいかがわしくない会社のほうが少ない。社員3人の会社で法律を調べられるわけない。それは、ちょっとくらいのことは目を瞑ってあげてはどうか。だけどなにか世知辛い。叩こうとするだろう。社会にとってそれほど悪いことしているのかというところを、教育ママみたいにガミガミ言う。教育ママみたいにガミガミ言って、子供が萎縮して新しいこと出来なくなる。そういった雰囲気がベンチャー企業の中に生まれたことってすごく残念。

 もうひとつはM&Aをする会社がいなくなってきたこと。あれはDCF法、とにかく僕が偽計および風説の流布で捕まったってことがきいていると思う。ベンチャー企業の買収って結構エイヤでやる。だって、売り手と買い手がいる。売り手はより高く売りたい。買い手はよりやすく買いたい。だけど、例えば買い手がたくさんいたら、どんどん値段が釣り上がってくる。これは普通のこと。だけど実際実務ではそこでDCF法とか使って値段をあわせたりする。なのに、それを公明正大に一個の価格でやれっていったりとか、無理がある。検察官って経済の仕組み知らないから。一物一価だと思っている。だけど、欲しい人がたくさんある会社っていうのは当然値段が上がる。その価格算定をするのに、方法がひとつしかないとかDCF法でやったら皆同じになるとかってあり得るわけない。当然違うに決まっている。実務的にはあわせてる。それをめくら判を押しましたと言って捕まえる。それはダメ。そんなことをしていたら、実務はまわっていかないと思う。そんなことを含めて、M&Aしづらくなったから、ベンチャーがイグジットする手段がほとんどなくなってしまった。だからみんなやりたくなくなった。

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