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高校野球名門校 レギュラーになると卒業後も毎年3万円寄付

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 日本で開催のU-18W杯で、夏の甲子園大会で活躍した清宮幸太郎選手、オコエ瑠偉選手などが活躍を見せた。そんな甲子園球児を支える母もまた熱い戦いを続けている。関東地方に住む中村美由紀さん(仮名、40代)の2人の息子は、別々の高校の野球部に所属している。

 高校2年生の長男・健太くん(仮名)は、県立ながら県大会の上位常連校、高校1年生の次男・翔太くん(仮名)は、甲子園でも名の通った私立高校の野球部員だ。上の子には上の子なりの、下の子には下の子なりの苦労があるようだ。

 まず、県立高校の健太くんの場合は、とにかくお金がかかって大変だ。毎週末、練習試合で遠征するため毎回、旅費が少なくとも2500円かかる。

「甲子園常連校と対戦してもらうためには、そちらの高校に行かなければなりません。ですが、県立だから自前のバスがない。毎回、貸切バスの手配をすることになります。遠いときは、泊まりがけになるので宿舎代もプラスされます」

 また体力面でのケアにも配慮しなければならない。

「弁当作りも大変です。バスの出発時刻の1時間半前に集合しなくてはならないから息子は家を5時半に出ます。暑さで弁当が傷むのが心配で、冷ます時間も考慮するから夏場は3時起きです。

 さらには、大量の野球道具が自宅に持ち帰られることもあります。1年生のときは、当番制で息子がホームベースなどの備品を持って帰って、遠征先に持って行かなければいけなかった。荷物が重くて大変です。先輩に見つかると怒られるというので、バスの乗車場所までこっそり送迎をしていました」

 弟の翔太くんが通う私立高校ではそうしたことはほとんどないが、その分、プレッシャーが大きくのしかかる。

「監督は、教育者というより、プロの監督みたいです。こちらに求めるものも大きい」

 この夏、翔太くんは熱中症気味になり、試合に出られなくなった。そのとき美由紀さんは、監督に呼び出されて、こう言われた。

「体調管理は各ご家庭の仕事なんですよ。栄養、特にこの時期はミネラル分の多い食事を工夫してください」

 美由紀さんが監督に怒られたのはこれで2度目だ。前回は遠征について質問をしたときだった。

「連休や夏休みになると関西に遠征に行くのですが、移動スケジュールは非効率的だし、ハイシーズンだからお金もかかります。だから、近場の高校との練習試合ではダメなのかと聞いたことがあるんです」

 すると監督は「強豪校と戦うせっかくのチャンスを逃しては、決して上に行けない」「地方大会で当たる近郊の相手に手の内を見せるわけにはいかない」と、勝つためには何でもするのが当たり前といった姿勢を崩さなかった。その後、美由紀さんは遠征について口を挟むことはなくなった。甲子園に出場が決まると、学校側から寄付が募られる。

「部費などは仕方ありませんが寄付には少し困りますね。1口5000円ですが、暗黙のルールがあります。レギュラー選手の家庭からは、6口、つまり3万円は寄付しなくてはならない。その金額は、卒業してOBになってからも、ずっと変わらないそうです」

 それでもわが子のためになるならばと、払ってしまうのが親心だ。

「親は、自分の子供は飛び抜けた才能を持っていると信じているから、必死でお金を捻出します。パートを2つ掛け持ちしている母親も珍しくありません。甲子園に出場した場合、交通費と宿泊費を節約するため、関東など遠方からマイカーで駆けつけ、試合が終わったら帰路につく親も少なくありません」(スポーツ紙記者)

 母親たちの「熱闘甲子園」は一年中続くのだ。

※女性セブン2015年9月17日号


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