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ゲームセンターの顧客層に異変 シニア層が5割を超える例も

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 かつて「ゲームセンター」には不良の溜まり場というマイナスイメージがあった。薄暗い店内にひとたび足を踏み入れると、ガラの悪いヤンキーに絡まれ──そんな負の印象が強かった場所が変化を遂げている。シニア世代がゲームセンターのメダルゲーム機やパチンコ、スロットマシンに殺到しているのだ。ゲーム施設運営大手・アドアーズの広報担当者が説明する。

「地域によって顧客層は異なりますが、来店者数の2割程度が60代以上のシニアという認識です。また、時間帯によってはメダルゲームなどの特定のジャンルでシニア層の割合が5割を超える店があったほど、今ではシニアの利用者が増えています」

 8月某日、東京・浅草の大型ゲームセンターのメダルゲームコーナーを覗くと、客の約3割がシニア世代だった。ほとんどが60歳以上のように見える。一人で来ている人もいれば、仲良くひとつの箱でメダルを共有して遊ぶ夫婦の姿や、クレーンゲームをする孫の背中を眺める人も見られる。5年前から通っているという73歳の男性の話。

「ほぼ毎日、お昼頃に来て夕方までいます。昔はパチンコ屋に行っていたけど、下手すると1万円が1時間でなくなってしまう。だけどゲームセンターのパチンコ台なら、同じお金で2~3週間遊べますからね。最新の台も置いてあるし、遊ぶだけなら快適です」

 メダル落としゲームに興じていた70歳の女性は意外な効能を説く。

「2年前から買い物帰りに寄っています。年金暮らしでお金に余裕はないですが、1000円で2~3時間楽しめるから大した出費にはなりません。定年した夫と一日中顔を突き合わせていると疲れるので、うっぷん晴らしにやってるんです。夫には内緒ですけどね」

 そして最近通い始めたという62歳の男性は、興味深い表現で楽しさを語った。

「一昔前の『デパートの屋上遊園地』みたいな感覚で利用していますね。最近のゲームセンターは、自由に弁当を食べられたり幼児を寝かせられたりするスペースがあり空調も効いているので、暑い日でも安心して孫を連れてこられるんです」

 大阪の中堅ゲームセンター経営者が頷く。

「最近はお孫さんを連れた年配のお客様が増えました。気軽に出かけられて子供も大人も楽しめるという理由のようです。店のほうも要望にお応えして、シニアの方に人気のあるメダルゲームを増やしました」

 孫との憩いの場になっているだけではない。お気に入りのスタッフや店で知り合った顔なじみのシニア常連客と会うのが楽しみで通う、という声も少なくない。

「メダルゲームばかりやっていたので、他のメダルゲーム好きの常連何人かと友達になりました。このお店には2年くらい通っていて、大勝ちしたときに余ったメダルをお店に預けています。行きつけの店に『ボトルキープ』しているような気分。本当はやっちゃいけないことなんですけど、友達が大負けしていたら分けてあげてますよ(笑い)」(71歳男性)

 かつて若者の溜まり場だったゲームセンターは、いまやシニア世代の社交場と化している。

※週刊ポスト2015年9月11日号


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