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営業マンが秘密にする「新築マンション」が値下がりするワケ

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新築マンションは入居後、即値崩れが始まる

人生の大イベントといっても差し支えのない新築マンション購入、新生活に対する期待も膨らみます。しかし、その裏では「入居即値崩れ」が始まっているのです。なぜ、そんな事態が起こるのでしょうか。

新築未入居のマンションは、居住者が購入して次に売るときには中古市場で扱われます。新築当時のパンフレット、モデルルーム、チラシ、広告などなど、マンション開発会社が多額の費用をかけて作り上げた新築マンションのブランドイメージは、物件も多く競争の厳しい中古市場ではほとんど通用しません。その費用は、マンション価格の15%分ともいわれています。そんなマンションのコスト構造は、滅多に一般の目に触れることはありません。

数百戸の大規模なマンションの方が値段は下がりやすい?

新築マンションも数年すれば、売却住戸がちらほら出ます。買って間もなく売却する理由は人それぞれですが、実は最初に中古市場で売却された価格が実績となって、そのマンションの「価格水準=資産価値」が決定される傾向があります。もし、その実績が売り急ぎの安い値段であれば、2戸目の売却価格もそれに左右されてしまうのです。

すると、20戸程度の小規模なマンションより、数百戸の大規模なマンションの方が売却事例は多くなり、その中には売り急いだ値段もより多く含まれているため、値段が下がりやすいことになります。見た目はマンションでも新築と中古は別の市場で、中古市場まで精通した営業マンは見かけたことがありません。

会計や税金、評価でも鉄筋コンクリート造の建物は50年、それを過ぎれば「価値ゼロ」とされるのが一般的です。そして、価値の減少過程は「定率法」といって、買った最初にガクンと下がるのです。この定率法による評価では、建物は最初の10年で34%も価値が失われます。一方、住宅ローン残高は当初の返済は利息ばかりで、元金がなかなか減りません。こんな逆ざや現象があることを、営業マンは誰も口にしないものです。

購入したマンションの20年後は……

筆者は仕事柄、古いマンションを調査することもありますが、今から20年前の中古マンションを見ると、新築マンションとの差が歴然としていることが分かります。間取り、水回り、設備、汚れやキズ、プラスチックの日焼けの跡などを見ると、当時の最新設備だったものが懐かしくすら感じられます。15年も経った設備は、時代遅れなのです。そして、その時には既に営業マンはどこかへ消え、開発会社が倒産しているなんてこともあります。あなたの購入した新築マンションの20年後はどうなるか、それを暗示しているようです。

マンションが購入後に値上がりするなどは昔の夢物語で、今の時代、建物の価値は消え、マンションは確実に値下がりしてゆきます。しかし、価値はなくても利用できなくなるわけではありません。古くても手入れの行き届いたエントランスなどの共用部分、そして、土地と景色と利便性、それから家族……そう、これだけが消えない価値、営業マンが教えてくれない本当に手にできる買い物なのです。

(中山 聡/一級建築士・不動産鑑定士)

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