もはや社会人は必須!?TOEIC600点をクリアする学習法

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もはや社会人は必須!?TOEIC600点をクリアする学習法

 グローバル化が進み、ビジネスマンにとって英語の重要性は増すばかり。この流れは今後もどんどん加速していくはずです。
 そんな中、英語力を測るうえで事実上の共通指標になっているのがTOEICです。すでに社員の英語力を判断する目安として取り入れている会社や、人材採用の条件にしている会社もあります。
 それならば、学生は学生のうちに、社会人ならできるだけ早い段階で、TOEICで高いスコアを取れるだけの英語力をつけておくのは必須のはず。今回はそのための勉強法やコツを教えていただくべく、TOEIC関連書籍で多くのベストセラーを持ち、このたび『TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター』(Jリサーチ出版/刊)を刊行した成重寿さんにお話をうかがいました。

――新刊『TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター』が発売されましたが、成重さんのTOEIC関連書籍は『TOEIC(R)TEST英単語スピードマスター NEW EDITION』が実売75万部超と、受験者から絶大な支持を得ています。この要因についてご自身ではどのようにお考えですか?

成重:『TOEIC(R)TEST英単語スピードマスター』は、発売されたのが2004年でした。TOEICマーケットを察知して、他に先駆けて出した本格的な単語集です。また、この単語集の特徴として、TOEICによく出る「ビジネス英単語」と「日常生活の単語」をクローズアップして盛り込んだり、TOEICで必要とされる類義語や派生語の対策もできるように作ったのがよかったのだと思います。
学生の方などは、先輩が使っているからということで選んでいただくことが多いようですし、教科書採用してくれている大学もあります。
2013年に『TOEIC(R)TEST英単語スピードマスター NEW EDITION』として最新傾向対応版に改訂しています。

――「ビジネスで必要とされる英単語」というのは、たとえばどのようなものがありますか?

成重:たとえば、「assignment」という単語は「割り振り」という意味なのですが、ビジネスでは「割り振られた仕事」という意味で使います。大学受験の勉強ではこちらの意味はあまり出てきません。
「会社の求人募集に応募する」とか「申し込む」という意味の「apply for」なども、ビジネスの現場でとてもよく使う表現です。こういった基本的なビジネス語はTOEICでよく出るので、知っておかないと問題が解きにくくなります。

――となると、大学受験で英語の勉強を重点的にやった人がTOEICでも高得点をとれるかというと、そうとは限らない。

成重:大学受験までの英語力がTOEICでもベースになるのはまちがいありません。受験を終えた大学1年生のスコアが大体420点くらいで、高いスコアを目指すならそこからどのくらい上積みできるかということになります。
ただ、TOEICは大学入試のセンター試験よりもリスニングの比重が大きく、より重要になります。このあたりの準備はしっかりやっておくべきです。
『TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター』は無料でダウンロードできる音声もついていますので、リスニング対策として活用していただきたいですね。

――『TOEIC(R)TEST必ず☆でる単スピードマスター』は「TOEIC600点を突破」がキーワードになっていますが、600点という目標の難易度はどれくらいになりますか?

成重:英検2級を持っている人のTOEICの平均スコアが約530点で、準1級だと約710点ですから、この中間あたりです。リーディングもリスニングも基礎はできているというレベルですね。

――「600点突破のカギは単語力」と書かれていますが、暗記が苦手な人は多いものです。こういった人でも単語を身につけやすい勉強法はありますか?

成重:やはり、繰り返すことが大事ですね。そして繰り返すといってもただ眺めているだけではなくて、耳で聞いてみるとか、発音してみるとか、色々なやり方を複合的にやっていくと記憶に残りやすくなります。
この本では単語だけではなく例文も載っています。それを読んだり聞いたりするのも効果的だと思います。

――勉強をしているにもかかわらず点数が伸び悩んでしまう人の特徴を教えていただければと思います。

成重:いろいろなケースがあると思いますが、まずは自分の弱点を把握するということでしょうね。
リスニングが苦手で、なかでも「パート2」がスピードが速くて聞き取りにくいというように考えていくと、具体的に自分の弱点がわかってくるはずです。また、リーディングの「パート7」は読む英文の量が圧倒的に多く、苦手としている人が多いのですが、そういうポイントがわかれば速読を集中的にやるなど、対策を立てることができます。

――日本人はリスニングが苦手ということがよくいわれますが、TOEICでもリスニングを苦手とする人が多いのでしょうか。

成重:そう思います。ただTOEICに関していえば、リスニングの方が短期間でスコアを伸ばすことができます。リーディングでスコアを伸ばす方が、時間がかかることが多いですね。

――TOEICのリーディングは「スピード勝負」だと言われますね。英文を読むスピードを上げるためにはどのような訓練が必要になりますか?

成重:速く読むためには前提として書かれている単語をある程度知っていることが必要です。知らない単語が出てきたらそこで止まってしまうので、やはりわからない単語はできるだけ少なくしておくにこしたことはない。その意味で「単語力」というのはとても重要です。
それに加えて、日本の英語教育は「訳読」が主流だったので、速く読む訓練をしていない人が多いんです。シンプルな方法なのですが、単語を一つずつ読んでいくような読み方ではなくて、5語とか6語くらいで「ひとまとまり」としてブロックで読んでいくことが速く読むためには必要になります。そして、「後戻り」は絶対にしないことですね。関係代名詞があったりすると、つい後ろに戻って読み返したくなりますが、それはせずにそのまま先を読み進めるというのも大切なコツです。

――本書ではTOEIC600点をクリアするのに必要な英単語1000が掲載されています。さらに20日間でマスターとも書かれていますが、これだけの短期間で英単語をマスターするのは可能なのでしょうか。

成重:効率的に進めるには、まずは自分が「知っている単語」と「知らない単語」を分別していただきたいです。
この本の中に掲載している1000個の英単語の中には、すでに知っているものもある程度の割合で含まれているはずです。それが400個あるなら新しく覚えるのは残りの600個でいいわけで、すでに知っている単語は用法や例文などを眺めておさらいしておけばいい。これで無駄も省けて、勉強にかかる日数も短縮できると思います。

――TOEICで高いスコアを取ることで、実生活にはどのように役立つのでしょうか。

成重:600点が目安になっているところが多いのですが、会社によっては一定以上のスコアを取るようにと決められているところがありますよね。だから、早いうちにその点数をクリアしておけば、そういう会社に入っても困らないのではないでしょうか。

――本書で挙げられている「600点」というのはかなり大きな意味を持っているんですね。

成重:先ほども申し上げたように、TOEIC600点というのは英語力の基礎はできているといえる得点です。会社からすると海外出張にゴーサインを出せるくらい。
楽天など、社員にもっと高い得点を課す会社もありますが、一般的には600点くらいですね。

もはや社会人は必須!?TOEIC600点をクリアする学習法

(後編につづく)


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