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何も調べずに書いたエアロスミスの生涯(第4回)

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8. 暴走するスティーブン

 

スティーブンが、母親のリンダを罵倒します。

「消えろ、ババァ!」

「ひぃぃぃぃぃぃぃっ!」

その一喝にビビったリンダは、走って逃げました。

 

「ふん、俺に親なんていらねえんだよ・・・」

 

そう言ってスティーブンはタバコを吹かしました。

 

 

廃ビルでのスティーブンの暮らしは、退廃を極めるものでした。

生活費の捻出方法は、すべて転売。人気のあるコンサートのチケットを予約でゲットして、売り切れになってからファンに倍額で売るというもの。得た利益はすべて暴飲暴食などに費やされました。

 

しかし、平穏な生活は突然、終わりを遂げます。

 

「大変だ!」

 

不良仲間のボブが血相を変えて廃ビルにやってきました。

 

「ジムが下手を打ちやがった! ローリング・ストーンズのチケットを転売しちまったんだよ!」

「な、なんだって!?」

 

辺りがざわつきます。転売行為には不良グループごとに「縄張り」があり、グループごとに転売するバンドが決められているのでした。

 

「もうじき愚裏威怒(Greed、強欲)の奴らが殴りこみにくるぞ!」

 

スティーブンたちがいるグループの「禍絶捨盗呂降炒(Catastrophe、破滅)」はグレイトフル・デッドが担当バンドで、それ以外のバンドに手を出すことは「戦争」を意味していました。

スティーブンは足がガクガクになり、震えが止まりませんでした。ケンカをしたことなかったからです。

 

「そうだ!」

 

スティーブンは廃ビルを飛び出しました。

 

9. 武器を調達しよう

 

父親のビクターはいつものように家でジャズを聞いていました。椅子に深く腰かけ、マイルス・デイビスのソロを楽しんでいました。

 

ガチャ ガチャガチャ ガタンッ

 

何度も聞いたはずなのに、聞き覚えのない雑音が混じります。いったい何だと身体を持ち上げました。

 

スティーブンが、ビクターの机の引き出しから拳銃を取り出していました。

 

「な、何をするんだ、お前!?」

「うるせぇっ!」

 

ダーン!

 

 

スティーブンは頭上に威嚇射撃をすると、拳銃を持って走って逃げました。

 

10. お前の信じた道を進め!

 

スティーブンが廃ビルに戻ってくると、仲間たちは戦闘の準備を終えていました。

金属バットやナイフ、マシンガン。それぞれが武器を構えています。

 

スティーブンも拳銃を握りしめました。

 

「オラァァァァァァァァァ!」

 

パラリラパラリラ〜! 爆音でエンジンを鳴らしながら、愚裏威怒が攻めてきました。

スティーブンは物陰に隠れて、隙間から愚裏威怒の連中に拳銃を向けます。

 

「照準を合わせて、引き金を引くだけ・・・」

 

そうつぶやいても、どうしても引き金を引けません。

 

「そこにいやがったか!」

 

後ろから声がしました。振り向くと肩に「愚裏威怒」とタトゥーの入った大男が斧を持って立っています。

 

 

「死ねぇぇぇぇぇぇええええ!」

 

斧が振り下ろされ、鮮血が飛び散りました。

 

しかし、それはスティーブンの血ではありませんでした。

 

「スティーブン、気をつけろ!」

「父さん!?」

 

 

スティーブンを覆うようにビクターが立っていました。背中に斧が突き刺さっています。ビクターはジャズで鍛えた勘で、息子の危機を察知したのでした。

そして、その斧を自分で引き抜き、大男をぶった斬りました。

 

「ぎゃあっ!」

 

大男が叫び声をあげながら倒れます。ビクターも血を噴き出しながら崩れ落ちました。

 

「父さん!」

 

スティーブンはビクターを抱きかかえました。足元には血だまりができていきます。

 

「スティーブン・・・」

 

息も絶え絶えにビクターが言います。

 

「おまえの・・・信じた道を進め・・・」

 

そうしてビクターは命を落としました。

 

 

(つづく)

 

【シリーズ一覧】

何も調べずに書いたエアロスミスの生涯(第1回)

何も調べずに書いたエアロスミスの生涯(第2回)

何も調べずに書いたエアロスミスの生涯(第3回)

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