親が健在のうちに実家の片づけをスムーズに進めるには?

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親が健在のうちに実家の片づけをスムーズに進めるには?

 親が亡くなったとき、現実的に子どもがやるべきことは、親が住んでいた家の遺品整理だ。とはいえ、いざ片づけを始めようとしても、「どこから手を付けていいのか」と当惑してしまうだろう。そうならないためにも、大事なことは、親と子どものコミュニケーションだ。

 『親が死んだとき後悔する人、しない人の実家の片づけ』(内藤久/著、経済界/刊)では、親が亡くなった後ではなく、生前整理で「幸福な片づけ」の方法を紹介する一冊だ。
 遺品整理の際、片づけをする子どもが驚くのが、親の持ち物の量の多さである。しかし、量の問題は些細なことであり、もっと大きな問題があると著者は述べる。
 それは、質的な面。つまりは気持ちの問題だ。親が亡くなった途端、家の中のあらゆるモノが、親の存在を忍ばせる「遺品」に変わってしまう。「量」にプラスして、悲しみや苦痛という「質」の問題が出てくるのだ。感傷に浸ってからではもう遅い。だからこそ、親が健康なときに片づけを始めることが大切であり、普段からの親と子どものコミュニケーションが重要なのだ。

 このことを踏まえて、家の片づけをするために、子ども世代はどのような「心構え」で臨むべきなのか。本書から4つの心構えをご紹介する。

心構えその1「まずは親の心を開くことから」
 いきなり「片づけをしよう」と話を切り出しても、子どもらからの説得に応じる親はそういないだろう。まずは気持ちを開いてもらうために、子どもたちは親の意向の聞き役に徹することが肝心だ。

心構えその2「片づけは親のため」
 「私のためにも片づけに協力して。お母さんが死んだら、私が苦労するのよ」ということは、口が裂けても言うべきではない。「親をこんなに乱雑な家で過ごさせていいのか」といった気持ちで片づけに臨むべきである。

心構えその3「親の日常を把握する」
 なかなか分からない親の日常。知れば知るほど新たな事実が見つかるものだ。普段から、親と積極的にコミュニケーションを取り、サポートする姿勢を示すことが重要となる。特に大事なことは、親が自分の家について、何か不満や心配事を抱えていないかをさり気なく探ること。

心構えその4「子どもはコーチ役に徹する」
 片づけを行うとき、親の語ることに常に耳を傾け、尊重する姿勢は欠かせない。その一方で、親の主張に流されてもいけない。親がよりよい環境で暮らすことができるよう、サポートし、片づけを進めて、スケジュールを管理しよう。

 本書では、片づけをする際に、親が捨てたがらないモノ、子どもが躊躇するモノなど、どうしたらいいのかが具体的に記してある。遺品整理ではなく、親が元気なときに行う生前整理は、お互いにとって大切なことだ。
 誰にでも、親が亡くなるときは来てしまう。実家の片づけで困らないように、まずは親が元気なうちからコミュニケーションをとって、生前整理について話し合うことが大事なのだろう。
(新刊JP編集部)


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