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エスカレーターの歩行はNG

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 東京都内で過去3年間に、エスカレーターで転んだり落ちたりして搬送され、怪我をした人は約4000人に上るとして、消費者庁は、2015年7月22日に、エスカレーターに乗る際は必ず手すりにつかまるように注意を呼びかけました。
 消費者庁の報告書によれば、事故の原因の多くは転ぶ・落ちるとなっていますが、事例を見ると、「上りエスカレーターを歩いて上っていったところ、バランスを崩して後方に倒れて頭部を打撲し、転倒を止めようとした同伴者も転倒した」というケースや、「歩行に杖を使う必要がある人が、後方から上がってきた人に杖に接触されてバランスを崩し、転倒した」というケースなどがあり、エスカレーターの歩行によって「落ちる・転ぶ」ということが誘発されることも多いようです。
 消費者庁は、消費者に対して、みんなで手すりにつかまること、なるべく歩行を避けることをすすめています。これに伴い、鉄道事業者や商業施設、ビル等が「みんなで手すりにつかまろうキャンペーン」を実施して、「立ち止まって手すりにつかまる」「歩かない」「片側をあけない」ように呼びかけています。

 エスカレーターの歩行について、「法律や条例で禁止されている」という発言も目にしますが本当でしょうか?
 エスカレーターに関係する条文としては、建築物に定める昇降機は安全な構造で、かつその昇降路の周壁及びその開口部は防火上支障がない構造でなければならない、ということを定める建築基準法34条があります。
 さらに、エスカレーターは通常の使用において人や物が挟まれたり障害物に衝突しないようにすること、勾配は30度以下にすること、踏段(人を乗せて昇降する部分)の両側に手すりを設け、手すりの上の部分が踏段と同じ方向に同じ速度で連動すること、踏段の幅は1.1メートル以下とすること等細かい基準が定められています(建築基準法施行令129条の3129条の12等)。

 これらの構造等を定める条文以外には、特に禁止事項を定めるものは現在のところはありません。したがって、法律や条例で禁止されている、というのは誤りです。
 しかし、この安全に関する基準については、消費者庁によれば、ステップに立ち止まって利用することを前提に定められているとのことですので、エスカレーター歩行について、法律等は禁止までは行かないものの、積極的に認めてはいないといえそうです。

 法律等に反しないとはいえ、エスカレーターの歩行が危険なのは事実です。エスカレーターを歩行して、第三者を怪我させてしまった場合に、高額な損害賠償を請求されてしまう可能性もあります。
 このキャンペーンを機会に、エスカレーターを歩行してしまうことに慣れてしまった方は、意識を変えてみてはいかがでしょうか?

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エスカレーターの歩行はNG

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