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100%オーガニックな「学校給食」が米で開始。しかも、ほぼ無料!?

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完全オーガニックの学校給食がアメリカで開始される。「TakePart」のライターWilly Blackmore氏によれば、それも「地元産のみ」というこだわりようだ。学校給食問題に、今エココンシャスが浸透しようとしている。話題の記事をチェックしてみよう。

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アメリカの学校給食の現場は、近年、政治的な代理戦争の場となっている。学校、生徒、父兄、議員、そしてミシェル・オバマとの戦いとも言える現状だ。
学生たちのためとは言え、栄養基準を改革する圧力は強さを増す一方。「ヘルシー・ハンガー・フリー・キッズ・アクト(アメリカ公立学校給食精度)」の影響で、現在アメリカで給食を提供する学校では、全粒穀物が多分に含まれ、カロリー、トランス脂肪、飽和脂肪、ナトリウムが少ないメニューが提供され続けている。

しかし、カリフォルニア州マリン郡、サウサリートマリン地区の生徒だけは別。この秋、ファーストレディが推奨する基準値をはるかに超える、全米初の「学校給食」が提供される予定だ。
非遺伝子組み換え食品にこだわった、「100%オーガニックな食材で調理した給食」を子供たちに提供する。このプロジェクト導入に際して約2年間、地元学校のベイサイドMLKジュニアアカデミーが、試験的にオーガニック給食を実施。その結果、学生の約95%が無料で、もしくは割引価格で完全オーガニックの給食を提供できる試算がついたという。

Fresh vegetables

じつは、この地区の学生数はわずかに500人ほどと少数。さらに、低所得者層の親を持つ学生も少なくない。マリン市でも、貧困層が多く生活する地域だ。
たとえば、156人の学生がいるベイサイドMLKジュニアアカデミーでは、両親の平均世帯収入が約39,000ドル。これは、マリン市全体の平均90,000ドルに比べても、はるかに少ないことがお分かりだろう。ちなみに米国での平均世帯収入は、2014年の統計によると約51,939ドル。

こうした現状にあって、サウサリートマリン地区を選んだ理由。それは、学校給食における食材の質の向上に、地域財政が逼迫しないかどうかを判断するためだった。
米国農務省(UDSA)の調査では、2011年から2012年の間に全米の学校のおよそ43%が、地元の農家から食材を買い上げている。額にしておよそ354万ドル(約4億2千万円)、全国で合計38,600校がスクールプログラムに参加している。
低所得者層が多く生活するサウサリートマリン地区においても、地産地消のオーガニック食材にこだわった給食を提供するためには、重要な指標だ。そして、結果的に資金面でクリアの見通しが立った。

さらに、農業従事者たちは、USDAからの資金調達を受けて、無農薬栽培や有機農法に切り替える生産者が増えてきた。こうした例はカリフォルニア州に限らず、例えば平均世帯収入36,835ドルのバージニア州ハリソンパーグでは、公立学校が地元の農場から牛を買い取り、牧場に委託し、有機肥料で育てた牛のひき肉を使った給食メニューを提供している。こうした官民一体のプロジェクトが、徐々に全米に広がりつつある。

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