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「編集者」って響きがカッコイイけど、アンタたち一体何やってるの?

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こんにちは、外部メディアのコンテンツ制作を行うLIGMOチーム・編集者のけんです。雑誌の編集者、書籍の編集者、たまに電子書籍の編集者を経て、現在はWebの編集者をしております。

今日は、書籍や雑誌、Webの編集者って何者なの?という人や将来、編集者になりたいという方に「編集者」について説明します。

 なぜ編集者になったのか

まず、私がなぜ編集者になったのか。
雑誌や書籍の編集者に「なぜ編集者になったのか?」と聞くと、「もともと文章が好きだったから」、「読書が好きだったから」という話をよく聞きます。私の場合は、文章が好きでもなく、読書がものすごく好きでもなく、雑誌や本の装丁(本として出来上がった状態)が好きだからです。書籍でいえば、本を持ったときの手触り感、ひとしきり本をバラバラーっとめくったときのあの感じです。雑誌でいえば、表紙、表紙に表示されている文字のバランスです。

子どものころを思い返してみれば、本の内容がどうであれ、本を持ったときの感触が好きでよく本を持ち歩いていました。自分の好きな形、自分の思い描いた表紙やページを作りたいという思いから編集者になりました。

編集という仕事

編集者の仕事というと何を想像しますか?
文章とにらめっこして、使い方の間違っている日本語や文字の直しを修正する。いわゆる“校正”をして、文章を成立させて出版へ……。どちらも間違いではありません。文章を校正するもの編集者の立派な仕事。でもそれだけでは決してありません。
すでに雑誌を出版しているなら、その雑誌のテーマに合った企画を考えて記事にするもの編集者の仕事だし、新しく出版するものであれば、その雑誌がどういう本なのかを決めるのも編集者の仕事です。企画したものをライターやカメラマンに発注するのも編集者の仕事で、紙面にするためのデザイナーや印刷会社とのやりとりもすべて編集者の仕事です。
そう考えると編集者の仕事というのは、雑誌あるいは書籍の根幹なのです。

編集者は指揮者

前章で、編集者の仕事は雑誌や書籍の根幹なんて言ったものの、結局編集者の仕事ってどこからどこまでなの?と思う人もいるでしょう。私が編集者として駆け出したときにも同じような疑問を抱えていました。
で、結局納得した答えが“編集者の仕事は、オーケストラの指揮者”です。オーケストラはさまざまな楽器によって役割が決まっていて、指揮者が指揮棒をもって指示をすることで演奏が成り立っていきます。つまり、演奏する楽曲(=企画)があって、演奏する人たち、例えばトランペットがライターで、サックスがカメラマンで、バイオリンがデザイナーで、コントラバスが印刷会社をしっかりと指示することで演奏=企画を記事にしていくのが編集者の仕事ということです。

編集者の魅力

ここまで聞くと編集者の仕事って、やることがありすぎて大変そう。そう思ったあなた! 正解です。編集者は常に校了の締め切りに追われながら、ページを絶対に開けてはならないプレッシャーと闘いながら仕事をしています。
しかし、それ以上にやりがいを感じる仕事であることは間違いないです。読者に何が受け入れられるのか、どんな企画をやれば読者にとって有意義な時間や知識を与えられるのかを考えながら企画を立て、そのときの世の中の流れやこれから流行るような物事をいち早くキャッチしていく。
もし仮にその企画が話題になったらどうでしょう? ふと電車に乗っているときに「この企画面白いよね」なんて自分が企画した記事が読まれていたら……胸高鳴りますよね。これほど刺激的で流れが早く、かつ面白い企画を立てることができるのは、編集者の醍醐味と言えます。

雑誌と書籍とWeb媒体の違い

私の編集者としてのキャリアは、雑誌の編集、書籍と電子書籍の編集を経て、現在はWeb編集者。良くも悪くも世の中の時流とともに貴重な経験をさせてもらってます。結局のところ、雑誌と書籍とWeb媒体(電子書籍も含めて)の違いって何なの? という人も多いでしょう。
結論から言うと、編集作業の根源は全く変わらないけど、企画立案が大きく違うんですね。既刊している雑誌であれば、その雑誌の編集方針やある程度の企画テーマが決まっているでしょうから、その中でどのような企画が読者にささるのかを探っていく。Webにおいては、Webの読者、つまりWebリテラシーの高い読者にはどのような企画が興味を引くのかを知る必要があります。紙とWebの読者の違いを理解することが非常に重要です。紙で展開した企画が、Webでうけるかといったらそうではないし、その逆も然り。

新創刊する雑誌なら、どのようなテーマで雑誌を作り上げていくのか、どのような読者層を想定するのかを決定していく。でもこれは基本的には編集長と呼ばれる方々がやる仕事ですね。編集長の媒体テーマに沿って、編集者は駒のように働きます。というのは言い過ぎだけれど。

書籍の編集は、企画を編集者が立てる場合もあれば、すでにでている連載などをまとめて書籍にする場合もあります。企画ものでも連載のまとめでも、著者がいてその著者の意志を書籍に落とし込むことが最終目的。書籍の判型や紙、表紙もすべて著者と編集者が相談して決めていきます。そういった意味でも、書籍は、編集者と著者の共作物と言えます。

編集者に向いている人、向いていない人

編集者にとって必要な要素は、常にアンテナを張り続けること。興味があるものには何でも首を突っ込んでいくことです。加えて、物事に対して真正面ではなくて斜めから見ることができる人、もしくは俯瞰して見ることができる人は編集者としてすごい素質を持っています。あとは、アイデアマン。アイデアが止まらずポンポンとでてくる人。突拍子もないことを言い出して、真剣に追求するアイデアマンも編集者に向いています。

逆に編集者に向いていない人は、物事に対して興味がない人。知りたい欲求がない人は編集者に向いていません。興味がないことでも最後までやり遂げることができる力がないと編集者として成り立ちません。一流の編集者になるには道のりは遠いのです。

編集者になるには

では、実際に編集者になるにはどうしたらいいの?という疑問が出てくると思います。たしかに出版社に勤めれば編集者がたくさんいます。しかし、出版社に勤めるというのは非常に狭き門であり、大手出版社は特にそうです。じゃあ中堅どころにといっても、出版不況の煽りを受けて社員を募集していないこともしばしば。

あなたがどうしても紙の編集者をやりたいのであれば、出版社を受けても構いませんが、私がオススメするのは、まずWeb編集。Web編集者は出版社ほど狭き門ではないですし、募集もたくさんあります。むしろ今は足りていないくらい。最終的に紙の編集をやりたいと目標があることは素晴らしいことですので、目標としながらもWeb編集をやっているうちに、もしかしたらあなた自身で紙媒体を発行できるんじゃないかという可能性を見つけることができるかもしれません。それほど今は媒体を作ることが簡単になってきている時代です。

さいごに

Webを扱う媒体で編集をやることは、その後の編集にも繋がるメリットがありますので、編集者を目指す人はWebも視野に入れてみるのはいかがでしょうか。
編集者になるためには、まず行動すること。編集者を募集しているWeb媒体の人に会いに行く。その第一歩が、あなたの編集者としての道となり、目標とする媒体での編集者になるための道となるはずです。

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