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moumoon“もうひとつのデビューアルバム”完成にうれし泣き「裸んぼうでキャーって言いながら光り出しました!」

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 YUKA(vo)いわく「未来にいって、音を捕まえてきた! 的な、そんな感覚です。音も歌もピチピチしてる、感じです」という新アルバム『It’s Our Time』を完成させたmoumoon。この“もうひとつのデビューアルバム”とも言える新作についてYUKA&MASAKI(g,key)が語った。

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<“死ぬ前に聴きたい音を創る”『LOVE before we DIE』から約1年半>

 前オリジナルアルバム『LOVE before we DIE』は、いつかは死ぬから“死ぬ前に聴きたい音を創る”と制作し、インディーズデビュー前からmoumoonを知るラジオディレクターが「解散するんじゃないかと思いましたよ」と語った程、熱量が凄まじい作品となった。あれから約1年半、今春のインタビュー(http://bit.ly/18WUyHj)では「今は赤ちゃんみたいです。どれだけのあいだ赤ちゃんなのか分からないし、このままずっと赤ちゃんかもしれないけど、moumoonは今赤ちゃんで、何にでもなれて、それを私たちが育ててる感じなんです。今はハイハイしてるぐらいかな? でも多分もうすぐ立って、すごく光り出す気がします。裸でね(笑)」(YUKA)と語っていたが、その赤ちゃんは『It’s Our Time』で果たして発光することが出来たのかどうか。以下、同作リリース前に敢行したインタビュー。

◎moumoon(YUKA/MASAKI)インタビュー

<私は“夕轟”が大好きで“夕轟”の感覚をずっと創っていたいんだなって>

--moumoonの2人のみであらゆるサウンドを構築した春のツアー【moumoon FULLMOON LIVE TOUR 2015 SPRING~OFUTARISAMA~】は、自分たちの中でどんな意味を持つツアーになったと感じていますか?
YUKA:音楽とかmoumoonのすごく根本的なところと向き合うライブだったなと思っていて、2人がバンドとしてグッとひとつになれたし、アルバム『It’s Our Time』にも繋がっていく話なんですけど、あのツアーがあって良かったなって今すごく思っていて。と言うのも、ステージの上に2人しかいない状況で、どういう風に演奏しているか、どういう表情をしているか、そういう細かいところも見えてきたり、すごく大変だったし、しんどいなと思うところもあったんですけど、でもそれを超えてみて「挑戦して良かったな」って。単純に一緒に音楽を奏でる上で仲良くなったなって思います。
--赤坂BLITZ公演の終演後にも言いましたが、moumoonって本来相反する衝撃と安心を併せ持つユニットですよね。
YUKA:言ってた(笑)!
--これって自ずとそうなったの?
MASAKI:自分たちではよく分からないんですけど、気付いたらそれがmoumoonの個性になっていたのかもしれないですね。

--2人はmoumoonを通して何を起こしたいんでしょう?
YUKA:日常の中でパッと景色を見たりして、すごく断片的に感じる胸の痛みとか、懐かしい感じとか、昔味わったけどよく思い出せないものとか、そういう類の切ない気持ちっていうのは、一体なんなんだろうなぁ?って思いながらずっと歌詞を書いてきたんですけど、それに最近名前があることを知って。なるほどって思ったんですけど、例えば夕暮れ時にえも言われぬ切なさとか恋しさとか、そういう滲み出てくるような感情に捕われて「うっ……」てなることを“夕轟(ゆうとどろき)”と呼ぶということをある本で知ったんです! その“夕轟”がmoumoonの音楽には一番最初からあると思っていて、だからmoumoonの音楽を聴いて「知れてよかったなぁ、この得体の知れない感情」とか、そういうことを感じてほしい想いが一番強いです。
--“夕轟”という言葉を知れた本はなんて本なんですか?
YUKA:小山薫堂さんの『恋する日本語』です。私は“夕轟”が大好きで“夕轟”の感覚をずっと創っていたいんだなっていうのを初めて知って感動しました。ただ、その“夕轟”を漢字2文字じゃなく歌詞でどう説明したらいいんだろう?って多分思い続けながら、moumoonの曲と向き合っていくんだなぁってそのとき感じました。
MASAKI:“夕轟”か、初めて知った。僕がmoumoonの音楽で起こしたいことは……自分たちは音楽を創っている過程をすごく楽しんでるし、大事にしているんで、今は1曲1曲をいっぱい聴くってことは少ないかもしれないんですけど、「良いな」と思ったらその曲をいっぱい聴いて、声の質感だったり、「ここ、ディレイかかってるんだな」とか、そういう細かいところも好きになってもらいたい。そしたらもっと音楽が好きになると思うんですよね。もちろんメロディーと歌詞として捉えてくれるのも良いんですけど。ただ、moumoonのファンは細かく聴いている人も多くて、それは創ってる側としては嬉しいですね。
--単純にもっと音楽好きを増やしたい想いもある?
MASAKI:そうですね。変なものに惑わされずに、良いものをみんな聴いたら良いのになって思います。

<そうなんですよ、ウチの子供立ったんですよ!>

--今回のアルバム『It’s Our Time』にも今語ってくれた想いは反映されていると思うんですが、自分たちとしてはどんな作品が出来たなと感じていますか?
YUKA:初めて作ったアルバムって感じがします。今までもたくさんアルバムは作ってきたんですけど、前作『LOVE before we DIE』の後は……全部生まれ変わってしまったので、感覚がすごく違ってて、本当に「はじめまして」って感じの景色がいっぱい広がっていて、こうやってインタビューして頂くのも初めてではないんですけど、なんだろう? なんでか初めて出すような感覚になってて(笑)。
--やっぱり『LOVE before we DIE』で1回死んだんですね(笑)。
YUKA:そうそう!
--今作は、2つ目の、もうひとつのデビューアルバム。
YUKA:本当にそういう感覚ですね。
MASAKI:そうなんですよ、きっと。
YUKA:今までは「moumoonって言えばどんな曲ですか?」って言われたときに、「いや、こういうのもやってるし、こういうのもあるんですけど、こういうのもあります」っていう説明の仕方だったんです。それで『LOVE before we DIE』のときは「これが今の私たちです!」って思って出しているんだけど、「元々はこういう感じで、こういう経緯があって、今はこうなってるんです」みたいな感じになっていて、でもそこにすごく本質的なものが詰まっていて。ただ、今回は説明が違うというか、ポッと出して「moumoonって言います。よろしくお願いします」というか、本当に最初に出したアルバムのようなテンションで渡せる。
--なるほど。
YUKA:前に「赤ちゃんみたいで、不安でしょうがない」みたいなお話をさせて頂いたんですけど、でも「きっと光り出すと思います。しかも裸んぼうで」って(笑)。でもあのとき、正直分かってないことがたくさんあったし、「ツアー、2人でどうするんでしょう?」みたいなところもあったし、本当に分からないことだらけでどうしたらいいかも分からなかったけど、ヨチヨチ歩きでもこのアルバムをバン!って出せたときに、「あ、ちゃんとmoumoonが光り出してくれたな」っていう感じがしたんです。だから今日平賀さんに会ったら「ちゃんと裸んぼうでキャー!って言いながら光り出しました!」って報告しようと思って!
一同:(笑)
YUKA:記事を書いて頂いた『LOVE before we DIE』(http://bit.ly/1aodSxH)があって、それを超えた後にこういう報告が出来ている状況はすごく嬉しいので……(YUKA、涙が溢れ出す)めっちゃ嬉しいです。感謝ですね。
--本当に自分の赤ちゃんが立ったときのような泣き方してますけど(笑)。
YUKA:そうなんですよ、ウチの子供立ったんですよ!
一同:(笑)
YUKA:良かったですねー。

<最高なので、何よりもmoumoonを聴きましょう>

--ヨチヨチ歩きから二足歩行になったmoumoonの『It’s Our Time』、どんな風に響いてほしいと思いますか?
YUKA:本当に軽く聴いてほしいです! 不思議と後で聴き返したときに残っていたものは、自分たちの感情もそうだったんですけど、「やっぱり感謝だなー」って。いつでも同じテンションのMASAKIくんが「いや、カケラを作っていくことをしていこうよ」ってある日かけてくれた言葉とか、この前のツアーで確実に一緒に発している感じだったりとか、支えてくれるスタッフとか、周りの人みんなへの感謝だったんです。多分、ぐしゃぐしゃしたものとかも入ってるんだけど、最終的にそこを通り抜けたものはすごく純度の高い、気持ち良いものだった。その幸せ成分みたいなものを聴きとって感じてもらえたらいいな。

--では、最後に世界中の衝撃と安心を求めている皆々様にメッセージをお願いします。
MASAKI:moumoonを知ってる人も知らない人も、今回のアルバム『It’s Our Time』、最高なので、何よりもmoumoonを聴きましょう。
一同:(笑)
MASAKI:きっと他にはない何かがそこにはあると僕は信じているので、聴いてほしいです。
YUKA:なんて言ったら良いんだろう。走り抜けてワッて飛び出してみたら、すごく空間が広かった……すごく抽象的だな。うーんと……空がすごく高くて、自分もすごく力が抜けてて、とてもラクになれるんじゃないかなー。っていう気がしているので、私にとってもちょっと得体の知れないものなんです。得体の知れないというか、説明がなかなかつかないものなので。まさに立ち上がって一歩踏み出すときってよく分かんないじゃないですか。「ここはどこなんだろう?」って思うぐらいに新鮮に感じているので、今までのmoumoonを知ってくれてる人も知らない人も「こんな感じかなぁ?」って思って聴いたら……多分、予想よりも良いです!
MASAKI:ハハハハ!
YUKA:なんだそれ(笑)!
--いろいろ話してみたけど、最終的に「予想よりも良いです!」
一同:(笑)
YUKA:思ったよりも良いと思います!

取材&テキスト:平賀哲雄

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