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【INTERVIEWS】vol.3 SONICJAM 代表取締役 兼 クリエイティブディレクター 村田 健さん

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こんにちは、デザイナーのたかあきです。

2015年の頭に「【2015年】お正月・年賀キャンペーンサイトまとめ24選」という記事を書きました。
非常に恐れ多いと思いながらも、個人的に気になったキャンペーンサイトをまとめさせていただき、それぞれに少しだけコメントをさせていただきました。
その中のひとつにSONICJAMの「yo!mo!」もあり、「ちょっとSONICJAM行ってきます」とだけコメントさせていただきました。

あれから半年、「INTERVIEWS」という業界有名人の方にインタビューするという企画が始まり、第3回でSONICJAMの名前が!
社長の岩上から「誰か一緒に行きたい人」というアナウンスがあり、「行きたいです」と即座に立候補しました。

第3回「SONICJAM」の代表取締役 兼 クリエイティブディレクター 村田 健さん


人物紹介:SONICJAM 村田 健 さん
Web制作のフリーランスを経て2001年に株式会社SONICJAMを設立。現在も代表取締役でありながらクリエイティブディレクターとして最前線で活躍しており、Web制作だけでなくデジタルサイネージ、デバイス開発などにも力を入れている。

SONICJAM
http://www.sonicjam.co.jp/
SONICJAM Blog
http://www.sonicjam.co.jp/blog/

村田さんの大学卒業後からSONICJAM設立後の今までについて、いろいろと質問させていただきました。
50人規模の会社を背負いながら、クリエイターとしても最前線にいらっしゃる方が普段どんなことを考えているのか。私自身がクリエイターの端くれですから、夢中で話に聞き入ってしまいました。
今回はそのときのインタビュー内容をまとめたので、最後までお付き合いください。

SONICJAMの村田さんにインタビューしました

SONICJAM創業の経緯

―本日はよろしくお願いいたします。まず最初に、SONICJAM創業の経緯を教えてください。

村田
はじめに僕の経歴をお話すると、建築の耐震計算をしたり、そのプログラムをつくったりするSEを3年ほどしていました。その後、Web制作会社にいた友人のお手伝いをフリーランスで4年。創業はその延長ですね。当時はいまほどネットが成熟していなかったので、今後この市場はどんどん大きくなっていくと思い、Web制作が面白そうだなあと。
はじめは、フリーランスの頃から付き合いのある2人で仕事をしていたのですが、制作はチームでやるものだと思っており、ゆくゆくは15人くらいの組織にしようと考えて起業しました。

心に残っているプロジェクト

―多くのものを制作されていると思いますが、中でも心に残っているプロジェクトを教えてください。

村田
大きな仕事や大企業さんがクライアントの案件は、やはり心に残ります。辛いことも多いですが、それを終えたときには成長もできていて自信にも繋がります。
そういったときは付き合い方も単発のプロジェクトではなく、長期的な仕事になることが多いです。具体的に挙げると、ユニクロさんやNTT docomoさん、ローソンさんなどですね。

会社としての心構え

―会社としての心構えなどはどういった感じでしょうか?

村田
「遊びゴコロ」を大切にしています。ただ面白おかしくふざけるという意味ではなく、良い意味で人の期待を裏切るようにしたいといつも意識しています。そうじゃないとつくるほうも見るほうも面白くないので。
人を驚かせたり期待を超えたりする知的な企みをしよう、と。企業理念をまとめたものはありますが、社内全体にまとめて発信するというより、日常の業務の中で自然と伝わるのが理想ですね。

―「人を驚かすような企み」とは、具体的にどのような動きでしょうか?

村田
案件やプロジェクトはもちろんのこと社内イベントなど、お金やクライアントに関わらずどれも手を抜かずにやります。
僕が率先することもありますが、一人ではどんなこともできないので、周りを少しずつ盛り上げて押し上げていく感じですね。
こういうのは皆で楽しくやるから悪ノリややりすぎというくらいのめり込めるんだと思います。

クリエイターのマネジメント

―そういった仕事をする上で、クリエイターのマネジメントはどのようにおこなっていますか?

村田
一緒に仕事をしていて“やらされてる感”があると面白くないじゃないですか。それと同じで、僕一人が“引っ張っていく”というのも難しいと思っていて。
仕事をやるスタイルとしては「一緒にやろうぜ!」といった感じかなあ。僕も元々は技術者ですし、現場にいないとマネジメントもできないと思うので、そのやり方がしっくりきますね。

―なるほど。では、クリエイターとしてのご自身をどのようにお考えですか?

村田
ずっとクリエイターの前線であり続けたいと思ってます。
自分の役割や求められるものは変化していきますが、これまでの経験を活かして他のクリエイターと一緒にやれば面白いことができるんじゃないかと日々新しい企みを考えています。

会社としてのキャリアプラン/教育について

―会社としてのキャリアプランや教育はどのようにお考えでしょうか?

村田
個性的な人材が多いので決まったキャリアプランはありませんが、クリエイターとして経験の幅を広げていくという意識を持っているので、職種を横断して経験を積む動きに力を入れていますね。
例えば、デザイナーがデザイナーとして成長することだけを目指すのではなく、それ以外の知識や経験を増やしてあげることが本人のために必要だと思うんです。それが会社の責任なんじゃないかなと。
もちろんひとつの技術を深めるタイプの人もいるので、そこは人それぞれのタイプに合わせます。

―そういった中で、これからクリエイターが生き残るためにすべきことはなんだと思いますか?

村田
いまの世の中はテクノロジーが複雑なので、プロデューサー的な人がますます重要になっていくんじゃないかと考えていて。つまり、クライアントに「このテクノロジーでこういったビジネスができますよ!」と提案できる人ですね。
だから、スキルや経験の横の幅を持っている人が生き残るのではないかと考えています。テクノロジーにもビジネスにも強いという人じゃないと、お金をつくれなかったり結果に繋がらなかったりということがあると思うんです。
ただ、クリエイターにビジネスについてを教育することはなかなか難しいので、そのやり方について悩むことも多いですね。

新しい技術のキャッチアップ

―流れの早い業界ですが、新しい技術をどのようにキャッチアップしてますか?

村田
そもそも自分が技術を追っていくことが好きなので、そこがベースになっています。
会社としては、もともとモノづくりが好きな人が集まってて自主的に動くという風潮があるので、自主制作の発表会を社内で設けています。
たまに僕から「やってみてよ」とか「やろうよ」と声をかけることもあります。

―その新しい技術をクライアントと調整するときは、どのようにしてますか?

村田
デモを作らないと、クライアントにはなかなかうまく伝わりません。
ですから、ある程度動くものを作りこんで、クライアントに伝わりやすいようにしています。
作品を作る工数はかかっちゃうんですけど、仕方がないのかなと。例えコンペでもかなり作り込んでいきます。

今後どういう事業に力を入れていきたいのか

―さまざまな技術がある中で、今後はどういった事業に力を入れようとお考えですか?

村田
広い意味でのUI/UX、つまりユーザとシステムの間に介在するものをデザインすることが自分たちのメイン業務だと思っています。
やっていくことは「ユーザに体験を提供する」ということですね。Webやデバイスや特定の技術にこだわるつもりはありません。ユーザが持つ課題を解決するのにWebの技術が必要というだけで。
例えば、「ECサイトを作りたい」という要望があったとき、ECサイトだけ作っても商品が売れなければ意味がないじゃないですか。
「売れるECサイト」を作るのであれば、売るために必要なPRや最適なパッケージを考えるなどユーザの体験全体を設計して提案していきます。

これからの制作会社やエージェンシーの役割とは?

―これからの制作会社やエージェンシーの役割とはなんでしょうか?

村田

自分たちの会社を「Web制作会社」と捉えるのではなく、もっとさまざまなものを生み出せる会社にしていけば、多くの人から必要とされるのではないでしょうか。良い技術や製品を持っているのに活かせてないと感じる会社は意外とたくさんあります。SONICJAMとしては、クライアントとしてもパートナーとしても自分たちが介在することでより良いものを生み出せる可能性があるなら、どんどん一緒にやっていこうと思っています。なので、これからは受託制作というより、共同事業のようなスタイルのプロジェクトが増えるのではないでしょうか。

―会社を拡大していくにあたって人材を増やすこともあると思うのですが、採用基準などはどうしていますか?

村田
前は、僕が最初の書類選考や一次面接のフェーズにいて、そのあと現場に渡していたのですが、いまは違いますね。
各職種のリーダーが書類や一次選考をし、そのあと僕が面接するようになりました。「よくわからないけど、すごい人きた!」というときは、はじめに僕が対応することもあるので、そこは臨機応変に調整しています。必ず見るポイントは「友達になりたいかどうか」というところ。スキルだけで採用することは、まずありません。あとはポテンシャル。未経験者で入社している人も多いのですが、そこは自分の直感を信じます。
直感は大事だと思いますし占いとかも信じていて、めざましテレビの占いはめちゃくちゃ当たると思ってます(笑)
あとは、特技を持っている人には「何かにその特技を活かせるかもしれない」と思って、魅力を感じます。結果的に、「SONICJAMは個性的な人が多い」とよく言われますね。

LIGは新しいタイプの会社

―最後に、LIGについてどう思っているかお聞かせください。

村田
メディアもWeb制作もやっていて、新しいタイプの会社だと思っていました。技術追求型の会社とは少し違いますよね。CINRAさんも近いイメージかもしれません。独自のカラーを持っている会社が増えてきていますけど、LIGもその1つだと思っていて個性を感じています。
“何か特定の分野だけをやります”というタイプの会社じゃないと思うので、いまメディアをやっているのも1つの流れに過ぎないんじゃないかなあと。次に何をやるかを楽しみにしています。

まとめ

いかがでしたか?
個人的に前々からSONICJAMの社長日記広報ブログを読み漁っていて、社内に部活動制度や部費争奪戦があり、どんな部活がどんな活動をしてるかなどを把握しているくらいファンだったので、実際にオフィスに行って村田さんに直接お話を聞けてただただテンションが上ってました。

村田さんの話を聞いて、クリエイターの端くれとして今後の自分のあり方を考える、非常に良い機会となりました。
これからデザイナーやエンジニア、技術者として組織に所属しようと考えている方は、自分がただひたすら技術のみを磨いていきたいのか、ビジネスに繋がる作品を作るために技術を使うのか、自分の性質をきちんと認識した上で時代の流れを読み、その思想に合った会社や相性の良い仲間とモノづくりをやっていくのもひとつの考え方なのではないでしょうか。

村田さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
繋いでくださったタカさんありがとうございました。そして、ここまで読んでくださった方も、ありがとうございます。

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