中国における音楽著作権侵害の行方

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 中国の国家著作権管理局は、7月31日までに無許可のコンテンツをサイトから削除するようストリーミング・メディア・プロバイダー各社に猶予を与えていたものの、いまだ同国から音楽の著作権侵害はなくなっていないようだ。

 期限は過ぎたものの、違法ダウンロードを許しているVeryCDや人気のコミュニケーションツール、QQのストリーミングなどはまだ稼働しており、ザ・ビートルズのようなアーティストを扱っているのだ。

 今回の期限設定は政府の著作権侵害対策キャンペーン“Sword Net 2015”のほんの一部で、ある情報筋がビルボードに話したところでは、半年か1年以内にはかなりの変革が期待できるそうだ。事実、中国人の音楽愛好家から利益を得ようとする人たちは誰もが苦戦しているという。

 国際レコード産業連盟(IFPI)によると、2014年の中国のレコード音楽市場(主にデジタル)の収益は、6億2,700万人がウェブにアクセスできる割には少ない1億520万ドル(約130億円)だったという。この少なさは、90年代に取り組みを始めたものの国際著作権法が未熟だった初期と同様に、海賊行為のブラックマーケットが強いことが主な理由だ。

 しかし、合法化への風潮は高まっており、先月にはインターネット大手のAlibabaがMusic Group部門の設立を発表しているほか、ワーナー・ミュージック・グループが昨年末にQQのTencentと結んだようなライセンス契約を、他社も先を争って締結しているのだ。ユニバーサル・ミュージック・グループも関心があることを認めている。

 なお、中国で音楽著作権侵害を一掃するといった宣言が出されたのは、今回の7月31日の期限が初めてではない。2013年には、国民的アーティストでありAlibabaの新部門を動かす予定のガオ・シャオソン(Gao Xiaosong)が、この運動は3か月以内に駄目になるだろうと話していた。

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