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りんご病・手足口病、大人の症状は

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今年、りんご病(伝染性紅斑)と、手足口病が大規模な流行の兆しをみせている。

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国立感染症研究所・感染症疫学センターの過去10年間のデータによると、今年はこのふたつの疾患について、同じ時期と比べて、報告数が過去5年の平均を上回る状態が続いているのだ。東京都健康安全研究センターでも両疾患に関して流行警報を発令している。

りんご病と手足口病は、ともに子どもの病気として知られるが、大人にも感染する。風疹など、子どもの病気に大人がかかると重症化するというケースもあるが、両疾患の危険性はいかに?

「りんご病と手足口病はともに感染の原因はウイルスですが、ウイルスの種類も感染経路も異なるため、注意すべき点は異なります」とは、国立感染症研究所・感染症疫学センター室長・多屋馨子さん。まずは、りんご病について話をうかがった。

「 “りんご病”“りんごほっぺ病”という俗称で呼ばれる『伝染性紅斑』の症状は、両頬に紅斑ができるほか、手足にレース状の発しんが数日続きます。大人だと紅斑はりんごというより頬紅を差したくらいの症状しか出ないことが少なくありません。また大人がかかると歩行が困難になるほどの関節痛を訴える場合があります」(多屋さん)

溶血性貧血や免疫不全の持病を持っている人も注意が必要だという。

「溶血性貧血の患者さんでは、赤血球のみならず白血球、血小板までもが減少してしまう重症の貧血発作を起こす可能性があり、免疫不全の患者さんでは、ウイルスが排除されずに長期間感染が持続することがあります」(多屋さん)

そして、最も注意すべきは、妊婦だ。

「りんご病を引き起こすヒトパルボウイルスB19というウイルスは、妊娠前半期の妊婦が感染した場合、胎児が極度の貧血を引き起こすなど、胎児の命にかかわることがあります」(多屋さん)

妊娠した女性が職場や家庭にいるビジネスパーソンは注意が必要だ。となると、気になるのは感染経路。夏は祭りなどの人ごみに行く機会が多いけど…。

「りんご病は主に飛沫感染で伝播しますが、飛沫は通常2m以上飛ぶことはないので、近くでの接触でなければ感染の可能性は低いと考えられます」(多屋さん)

ただ、りんご病がやっかいなのは、症状が現れる前の潜伏期間内と、体内のウイルスが増殖するピークが重なる点だ。症状を自覚しづらい時期に、周囲へ感染させてしまう可能性が高く、ワクチンがまだ開発されていないため、予防は難しい。

「りんご病にかからないようにするためには、発病する少し前の子どもが多くいる場所に長い時間とどまらないようにするなどしか打つ手がありません。感染経路や危険性をできるだけ多くの人が知ることが、感染を広めないためには大切なことです」(多屋さん)

一方、手足口病とは?

「手足口病は、口の中や、手、足を中心に出る水疱性の発しんを主症状とする感染症。約3分の1の方に発熱が見られるものの、高熱になることはあまりありません。重症化することはまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎が起こる場合があります」と、東京都健康安全研究センター、健康危機管理情報課の阿保満課長は言う。

感染の原因はウイルスによるものだが、大人に感染したときの影響はいかほどなのだろう。

「手足口病は、コクサッキーA群ウイルスやエンテロウイルス71型など、原因となるウイルスが複数あり、感染ウイルスにより症状に違いがあります。場合によって、成人の中枢神経に影響が出る疾患が起こり、重症化する事例もあるんです」(阿保さん)

感染経路には、飛沫感染のほか、水疱の内容物や便内のウイルスが、手などを介して口や眼などの粘膜に入って感染する、経口感染や接触感染など。子どもが大勢集まる場所やプールなどで感染しやすいということはないのだろうか?

「手洗いなど基本的な感染予防で流行は防ぐことができます。プールであればシャワーを浴びたり、流行時には念入りに体を洗ったりすることで対応は可能です。小さなお子さんがいる家庭や、子ども集まる場所に行ったときは手洗いを徹底するなど、大人も感染予防には気をつけた方がよいでしょう」(阿保さん)

ちなみに、両疾患のデータは国内や都内の小児科の医療機関から集められているため、成人への感染者の厳密な数はわからないという。りんご病も手足口病も、子どもの病気だからといって油断をしない方がよさそうだ。
(駒形四郎)
(R25編集部)

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