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元共産議員 左派の「安保ハンターイ!」はロックフェス的だ

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 安保法案をめぐる強行採決に加え、元自民党の長老が異議を唱える会見を開くなど、安倍政権に逆風が吹くなか、勢いづいているのが旧来の市民活動家たちだ。各地で「戦争法案反対!」を叫ぶデモを繰り広げている。さぞや盛り上がりを見せているかと思いきや、案外街の人々の視線は冷たい。

 7月の三連休に夫婦旅行で京都を訪れた東京在住の34歳会社員は愕然とした。

「市街地から清水寺までタクシーで行こうとしたら、デモに道を塞がれて一向に進まない。しかも、元気に声を出すのは年配の方ばかりで、列に交じる少年たちはプラカードで顔を覆っていた。妻も運転手もイライラしてきて、『デモのせいで戦いが起きるよ!』と夫婦で話していました」

 このようなデモに対する不満の声は高まっている。子連れでデモを行なう人々に対し、高須クリニック院長の高須克弥氏が「イデオロギーの定まらない子供をデモに利用するな! 猛暑日に炎天下を子供に歩かせるな! 熱中症になる!」と批判。“ホリエモン”こと堀江貴文氏が「あほですね」と賛同したことが話題を呼んでいる。

 彼らの飛躍した主張にも疑問の声が上がっている。テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」(7月24日深夜放送)に出演したピースボート英国代表の川崎哲氏が、米国の核軍縮が進まない現状について「日本が足を引っ張っている」といい、日本の外務省が米国に核を維持するよう要請していると指摘した。これには、司会の田原総一朗氏はじめ出演者一同から「おかしい」と突っ込みの声が。放送後、インターネットで「ピースボート代表が袋叩きに」と話題になった。

 安倍政権には不満があっても、昔ながらの反戦リベラル的な主張には与したくない──こうした国民の空気感は、実際の数字にも表われている。政権の支持率低下が話題をさらっているが、政党支持率は依然として自民党が31%と群を抜き、民主7%、維新5%、共産4%と、野党の支持率は上向いていない。共産党政策委員長だった筆坂秀世・元参院議員は、こう分析する。

「左派・リベラル勢力が国民の支持を得ないのは、彼らが欺瞞の上での議論しかできていないからです。たとえば共産党や社民党、民主党は安倍政権の安保法制について、盛んに『違憲だ』といいますが、本当に『憲法を守る』ことを徹底させて議論するなら、自衛隊は解散すべきだし、日米安保そのものを破棄すべきだ、といわなければならない。そんなこと、どの野党もいっていないでしょう。

 安倍政権の安保法制に反対ならば、じゃあ日本の安全保障を具体的にどうしていくのか、そういう議論が何もできない。単に『ハンターイ、ハンターイ』と叫んだって、それは悪いけどロック・フェスティバルで騒いでいるような話と同じ。そういうことは国民にも肌感覚で伝わっています」

 安倍政権にはNOだが、ステレオタイプの左派にもNO。国民は、いったいどこに期待すればいいのだろうか。

※週刊ポスト2015年8月14日号


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