ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

超リアルな恐竜など最新技術の裏で“撮影はフィルム” その理由とは? 『ジュラシック・ワールド』監督インタビュー

DATE: BY:
  • ガジェット通信を≫


夏休み映画の大本命! 全世界で記録更新中の『ジュラシック・ワールド』が、現在日本でも満員御礼上映中です。

この世紀の大ヒット作を手掛けているのが、コリン・トレボロウ監督。『彼女はパートタイムトラベラー』(2012)で長編映画監督デビューしていますが、その他の代表作はまだ無く、無名に等しいキャリアの彼。しかしながら、大人気タイトルの最新作を見事にまとめあげ「シリーズ最高傑作!」と多くの人を唸らせた恐るべき手腕の持ち主です。

今回ガジェット通信では、コリン・ボレトロウ監督にインタビューを敢行。「フィルムでの撮影にこだわった理由」など、映画制作にまつわる興味深いお話を伺ってきました。

【関連記事】『ジュラシック・ワールド』ヒロインに直撃! 「この映画グリーンバックでの撮影はほとんど無いの」
http://getnews.jp/archives/1073677 [リンク]


―映画大変、大変楽しく拝見させていただきました! 特に、『ジュラシック・パーク』オタクのロウリーというキャラクターが気に入りました。「ガジェット通信」の読者はああいう方が多いんですよ。

コリン監督:(微笑みながら)僕も一緒だよ、彼に共感出来るんだ。女の子を口説こうとしたら失敗するし、オリジナルの『ジュラシック・パーク』のファンでリスペクトを持っている所も同じ。コントロールルームで一生懸命制御しようと思っているけど上手くいかない、という所も“制御する”という僕の仕事と似ているしね。映画撮影日にオタク系のメディアが取材に来ていたんだけど、ジェイク(ロウリー役)を呼んで「君が演じるのはこういうオタクだよ」って伝えたら、彼は「なるほど」って理解していたよ(笑)。

―わあ、その取材私も行きたかったです(笑)。早速、“ガジェット”的な質問なのですが、『ジュラシック・パーク』シリーズから14年の時を経て、技術も相当進歩したのでは無いかと想像します。どの様なVFX技術や新しい機材を取り入れたのでしょうか?

コリン監督:恐竜をリアルに作る技術はすごいよね。まるで本物の恐竜がいるんじゃないかと思うくらい。例えば4匹のラプトルがインドミナスと話しているところは、どうやったのか私も理解できないくらい素晴らしいと思うよ。撮影に関しては、実は本作はフィルムで撮っているんです。僕はできる限りフィルムを使いたいと思っていて。

―その理由とは?

コリン監督:例えば、光が当たっていてとても明るい場所と、ジャングルの暗さも撮らなければならないといったコントラストが強い時に、フィルムの方が幅があるんだよね。それに『ジュラシック・パーク』はもともとフィルムで撮られているので、統一感を出したいという理由もある。デジタルは非常に美しく撮れるけれど、“美しすぎる”という事もあるしね。私はフィルムの持っている欠点の部分も好きだし、光の捉え方も好き。

―なるほど。フィルムの持つ映画的な質感と言いましょうか。

コリン監督:そして、フィルムだと撮影後に「4K」に直せるのに、デジタルの場合「2K」を「4K」にすることは出来ないんだ。だから、技術がもっと進んで切り替えが可能になるまではフィルム以外は使わないつもりだよ。

―何でもかんでもデジタルが良い、というワケでは無いのですね。とても勉強になりました。『ジュラシック・ワールド』は大人気タイトルの最新作という事になりますが、これまでシリーズをご覧になっていてどの様な感想を持っていましたか?

コリン監督:3作とも全部すごさがあるけど、やはり最初の『ジュラシック・パーク』の持っていた、すばらしい世界に行ってから死を告げられるという展開が方向性として良いなと思った。科学や生物学に対するリスペクト、恐竜を「生き物」として扱うということ、生きていることに対する敬意が大事だと感じたんだ。

―本作では生き物に対する敬意が大きなテーマになっていますものね。ヒロインのクレアも、最初はキャリアウーマンで利己的な面が多く描かれていますが、恐竜との触れ合いで彼女自身も次第に変わっていきました。

コリン監督:ヒロインのクレアの変化を描く事が本作で一番重要な事だったからね。最初は企業の一員として利益追求型で倫理観も無視し、恐竜を単なるアトラクションとか資産としてしか見ていないけど、冒険を通じて、生きている動物だと敬意を払うようになり、最終的にそれを理解した上で英雄になっていく。こういうキャラクターはこれまでにはなかったもので、観客はクレアを通じて同じ様に成長したり、作品のテーマを近くに感じることができるのだと思います。

―本作で、監督は映画の神様とも言えるスピルバーグ氏と一緒にお仕事をしたわけですが、やはり緊張したのでしょうか……?

コリン監督:内心は「サインちょうだい」って言いたい自分がいたね(笑)。もちろん、仕事ですからその気持ちは抑えたよ、彼とは特別な関係が築けたと思う。この作品は、スピルバーグと一緒になって作ったという感じがしていて、ある意味”2世代のハイブリッド”だと思います。

―スピルバーグの才能、そしてコリン監督の才能。2つが混ざり合ってこの様な素晴らしい映画が完成したということですね。これからさらに、恐竜オタクが増えるんじゃないかと思います。今日はどうもありがとうございました!

【ストーリー】
事故の起こった「ジュラシック・パーク」にかわり、新たにオープンした「ジュラシック・ワールド」では、ジャイロスフィアという球体の乗り物でめぐる恐竜見学や、モササウルスの水中ショーなどで人気を博していた。さらなる人気を獲得したい責任者のクレアは、飼育係オーウェンの警告も聞かず、遺伝子操作により、凶暴で高い知性をもった新種の恐竜インドミナス・レックスを作り出すが……。

http://www.jurassicworld.jp

藤本エリの記事一覧をみる ▶

記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP