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遺骨はどこへ?現代の終活に見る霊園・墓地の今後

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昔は墓が先祖から代々継いでいくのが一般的

大切な人の葬儀が終わり、最後に残る究極の形見、それが遺骨です。火葬が一般的になる前は、土葬が一般的でした。従って、遺骨は土の中にあり、私たちがそれを見ることはありませんでした。その後、火葬が一般的になり、遺骨を骨壺に入れるようになりましたが、遺骨は墓に納骨されています。

現在、この遺骨の行方や墓の継承が社会問題となっています。墓は先祖から代々継いでいくものとの概念が一般的です。戦前は「家制度」が存在し、長男が家名や財産、墓を継承。二男や三男の分家も最初の男子が継ぎました。子どもがいなければ、養子をとるのが自然でした。しかし、現代は違います。離婚や再婚も珍しくなくなり、墓の継承問題は面倒な厄介事と考えられている節もあります。もしかすると、家墓という考え自体、時代に合わなくなってきている気がします。

「合葬・集合墓」という墓のタイプが増加

そのような状況もあり、最近は複数人で入る「合葬・集合墓」という墓のタイプも増え、多くの寺院が永代供養の合葬・集合墓を販売しています。合葬・集合墓は、寺院側で掃除や水やりをして管理するため、いつでも快く参拝ができるというメリットがあります。跡継ぎがいない人でも死後の墓の管理への不安がないため、多くの購入希望者がいるようです。

また、合葬・集合墓の一つの形として、納骨堂という選択肢も存在します。最近では、機械式の納骨堂が都心に数多く建設されています。そのほとんどがバリアフリーで、冷暖房完備。いつでも手ぶらでお参りに行けることがメリットになっています。

本人の希望によって墓問題を考えることが重要

さらに、墓はいらないので、散骨してほしいという要望も増えてきています。最近多いのが、海上での散骨です。これは、遺骨を砕いて細かくした上で乗船し、陸から遠い場所で海に遺骨を撒くという方法です。新しいものでは、宇宙に撒くという方法も開発されているようです。地球の成層圏、人工衛星、月などから、われわれの地球を見守っていくのも、ロマンチックで良い方法なのかもしれません。

一方、遺骨を手元供養の製品にする方法もあります。ペンダント、ダイヤモンドや遺骨を混ぜ込んだ石材にする商品まで、さまざまな商品が開発されています。墓を持っていない人でも、このような商品を買い求める人がいます。結局、「誰にお参りにきてほしいのか」「いつまで、自分の墓が存在してほしいのか」。これらのことをじっくりと考えた上で、自分たちの墓問題について結論を出すことが肝心なのではないでしょうか。

(鈴木 優治/終活・葬祭プロデューサー)

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