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【ライヴ・レポート】タグチハナ、七夕にレコ発ファイナル「全身全霊で歌い続けていきたい」 クアトロ単独公演も発表

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【ライヴ・レポート】タグチハナ、七夕にレコ発ファイナル「全身全霊で歌い続けていきたい」 クアトロ単独公演も発表

19歳のシンガー・ソングライターのタグチハナが、2ndミニ・アルバム『Orb』のリリース・ツアー・ファイナル〈珊瑚の背に乗って〉を7月7日に東京・下北沢GARDENで開催した。

タグチは、szk(Dr / She’s、東京真空地帯)、稲田昌宏(Ba / i’m home、Alchemy+)、高野京介(Gt / うみのて、ゲスバンド)、百瀬巡(Vn)、鈴木隆弘(Key / home is a fire)、里地帰(二胡)によるスペシャル・バンドで演奏。すでに貫禄すら感じるステージを披露し、アンコールでは渋谷クラブクアトロでのワンマン・ライヴ開催を発表するなど、ツアー・ファイナルにふさわしい大盛況なイベントとなった。

七夕ということで、ロビーにはタグチが自ら集めたという笹が用意され、観客や出演者が願いを込めて書いた短冊が飾られていた。イベントにはタグチのほかに、撃鉄、井乃頭蓄音団、THE BOYS&GIRLSという彼女が自ら選んだ3バンドが出演した。

最初に登場したのは井乃頭蓄音団。松尾よういちろう(Vo、Gt)が「東京都在住のタグチハナさんよりリクエストをいただきました」と曲紹介した「親が泣く」などを演奏。ユーモアあふれるMCと、哀愁たっぷりな演奏で会場をあたためた。続いて登場した撃鉄は、天野ジョージ(Vo)が序盤で早くも上半身裸になり肉体美を披露すると、「ヨルテツ」などを激しく躍動しながら演奏。短冊に「もっとムキムキになる」と書いたことを明かすと、後半は立て続けに曲を連発。激しいパフォーマンスとストイックな演奏で観客を魅了した。北海道札幌市のバンド、THE BOYS&GIRLSは3番手で登場。ワタナベシンゴ(Vo、Gt)がタグチとの出会いを振り返りながら「こいつ本当に歌えるのかなって、はじめてみたとき思って。でも、すごく一生懸命歌っていて、かっこいいなと思いました。タグチハナ、サンキュー!」と感謝を伝える。そんな思いを乗せるように、彼らはとびきりエモーショナルな演奏を客席へと届けた。

拍手に迎えられて、トリを務めるタグチとバンド・メンバーがステージに登場。SEが止まり、静寂のなかでタグチがアコースティック・ギターを鳴らして歌いはじめる。そこに一気にバンドの音が重なり、「魚に成る前に」からライヴがスタートした。「花のワルツ/1969」で疾走感のあるサウンドを聴かせると、ミディアム・テンポの曲を2曲続けて披露。アコギに乗せて「夜光虫」をゆっくりと歌うと、バイオリンと二胡の音が優しく絡みついていく。「そのとき」では静かな歌と対比するように、ギターのノイズがせつなく場内に響きわたった。

緊迫した演奏から一転、タグチはMCで19歳らしいあどけない笑顔を見せる。「3月にアルバムを発売して、各地をまわって、そこで出会った人たちとか、去年からお世話になっている方々とかに、今日ここに集まっていただけたかと思います。そのなかでスペシャル・バンドで出演できることを、うれしく思っています。どうか最後の最後まで楽しんでいってください。よろしくお願いします」と、この日のステージに立てる喜びを噛みしめるように話した。

「ロング・グッドバイ」を歌い終えると、タグチをスポット・ライトが照らす。そして弾き語りで「ビア」を歌いはじめる。彼女がひとりで歌っていくことを決意したときから、ずっと大切に歌われている曲。目を閉じて、思いを込めるように言葉をつむいでいく。1コーラス歌うと、バンドとコーラスもくわわる。曲の後半には、目を開いて客席のひとりひとりを見つめながら歌う姿が印象的だった。続く「平和がきこえる」では、ひときわ力強い歌声を聴かせた。

ここでタグチは「たくさんライヴをしていくなかで出会えた、本当に本当にただ私が大好きなバンドです」と共演した3バンドを紹介。そして「こんなに多くの方々の前でツアーを終えることができて、本当に幸せに思います。ありがとうございました」と客席にも感謝を伝えた。本編最後に演奏されたのは「カムパネルラの星」。幻想的なサウンドに乗せて、タグチはときに絞り出すように歌を届けた。

アンコールに応えて、再びバンドとともにタグチがステージに戻る。「自分の曲が全然知らない人のところで流れるのが、こんなに素敵なことなんだなと、ひしひしと感じた4ヶ月でした」とツアーを振り返ると、「わたくしから、ひとつ発表があります。本当に4時間前くらいに決まったことなんですけど、なによりも先に、宇宙一早く、みなさんに発表したいと思います」と告げる。そして「来年の2016年3月29日に、渋谷クアトロでワンマンをいたします」と発表すると、驚きと喜びが入り混じった喝采に包まれた。続けて「なにも言うことはないです。全力で、全身全霊で、みなさんに幸せな気持ちになっていただけるように歌い続けていきたいと思うので、ぜひ会いにきてください。よろしくお願いします」と意気込みを語った。

「今日は楽しかったです。本当にありがとうございました。最後に1曲だけ新曲をやらせてください」と話すと「The Sound Of Swells」と題された新曲を披露。タグチはギターを置き、マイクを握って歌う。どこまでも壮大で、包容力を感じるような暖かい歌。アウトロでバンドが渾身の音を奏でるなか、タグチはメンバーひとりひとりを紹介。最後に「ヴォーカル、タグチハナでした! 本当にありがとうございました!!」とあいさつすると、演奏が終わるまで深々と礼。音が途切れると顔をあげ、大きな拍手のなか、清々しい表情でステージを後にした。

観るものを引きつけて離さない。そんな表現がしっくりくるようなタグチハナのバンド編成でのステージだった。特に最後の新曲は圧巻。〈「まほう」を使ったの 振り絞った涙が 海になり 光り 照らす 唄になれ〉と歌われているとおり、まるで魔法を使ったかのように音に込められた感情がこちらの心に浸透して、胸が熱くなるのを感じた。

はじめてライヴを観て以降、タグチはすごい勢いで成長している。4月5日には新宿JAMで初のワンマン・ライヴを行っているが、筆者はそれを目撃することができなかった。しかし後日、彼女は筆者に「次はもっとすごいライヴをするので大丈夫ですよ」とあっさり言い放った。その言葉がまったく疑いようのないくらい、彼女はさらに大きくなってしまっていた。少なくとも、下北沢GARDENの隅々まで軽く届いてしまうようなスケールの歌と演奏だった。クアトロでのワンマンまであと8ヶ月。それまでにタグチハナは、いったいどれほどの進化を遂げているのだろうか。彼女がいま、もっとも見逃せないアーティストのひとりであることは間違いない。(前田将博)

撮影 : manami&zaki

タグチハナ2nd mini album “Orb”リリースツアーファイナル〈珊瑚の背に乗って〉
2015年7月7日(火)下北沢GARDEN

1.魚に成る前に
2.花のワルツ/1969
3.夜光虫
4.そのとき
5.ロング・グッドバイ
6.ビア
7.平和がきこえる
8.カムパネルラの星

アンコール
9.The Sound Of Swells

・タグチハナ オフィシャルサイト
http://taguchihana.strikingly.com

・タグチハナ、2ndミニ・アルバム『Orb』配信&インタヴュー
http://ototoy.jp/feature/20150315

・2015年注目の女性シンガー・ソングライター2人が語る「女の子が歌う理由」――しずくだうみ×タグチハナ対談&ハイレゾ配信!!
http://ototoy.jp/feature/2014121501/

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